新型ロケットH-ⅡBでこうのとりが轟音と伴に打ち上げられ、すばらしい迫力だった。マスコミはいちように映像を含め報道し、新型ロケットの大きさと成功率95%以上を喧伝した。確かに、最近のインドの打ち上げ失敗もあり、日本のロケットの優秀さを照明した。
しかし、この程度のロケットは欧米、ロシアだけでなく中国も持っている。
むしろこうのとりの技術は報道されないところにすごさがある。シャトルが飛ばなくなり、宇宙ステーションへの物資の補給は世界でただ一つこうのとりだけになった。いわば宇宙宅配便で、初号機は合計4.5トンの荷物を運んだが、今回は5.3トン、2トントラック約3台分を宇宙ステーションへ届けることになる。つまり届ける相手は超スピードで飛んでいて、ごめん下さい宅配便ですと玄関に届けるわけには行かない。
こうのとりは約1週間かけて周回しながら徐々に宇宙ステーションに近づき、同じスピードで接近し、ぴたりと併走し(静止したように見える)、宇宙ステーションにつかみ取って貰うことでドッキングすることになる。すべて筑波からの遠隔操作で行い、専門家によると、新幹線で併走しながら同じスピードを保ち、窓から手を出して握手するようなものだという。
もちろん高速コンピューターのおかげだがこうのとりの運行、ドッキングのソフト技術は世界で日本だけのもの、米国NASAも初回の成功に舌をまいたという。1週間後、今回の5.3トンの荷物を運ぶ16トンのこうのとりが宅配に成功するか全世界の関係者が注目している。
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