行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

大雪山の悲劇

2009-07-19 14:04:33 | Weblog
私と同年代の方々が大雪山系で10人も遭難した。残された家族の悲しみは如何ばかりのものだろうか?中には出るとき夫にこれが最後の山行だと言って亡くなった人もいた。先月、私は同じ大雪山系に行ったが北海道の山は本州の3000mクラスに匹敵する植生で天候も厳しいと感じた。

何年か前、登った旭岳、今回訪れた黒岳、十勝岳全て1500mあたりからほとんど木がなくなり、岩山となる。風よけは無く強風が吹いたらまともに受けることになり、夏山でもダウンの入った防寒具が必要になる。遭難したパーティはそれぞれ旭岳温泉、十勝温泉に泊まってからの山行となった。温泉につかり翌日からの楽しい山行を思い浮かべていたことだろう。写真(6月の十勝岳)で見るように木が全くないので、天気が良ければ見晴らしはすこぶる良く、富良野平野や美瑛の丘陵を見渡せる。

冬山であれば濡れても体温が保たれる毛糸の肌着を着ていただろうが、夏山だと暑さ対策の方に気が向く、ほとんどの人が低温で体力を消耗し亡くなった。 しかし、天候が悪化したら中止することが基本で、今回はガイドの判断ミスか経験不足で悔いが残る。

夏山は高山植物が咲き乱れ、好天の時は天国だが、悪天候になると地獄になる。私も一度、立山の山スキーで足下が見えないくらいの吹雪で仲間とロープで結び合い脱落者が出ないようにして下山した記憶がある。良きリーダーがいて犠牲者は出なかったがゴーグルの性能が悪く眼をやられた仲間がいた。

亡くなった方のご冥福と多くの山好き中高年はこれを教訓として山の恐さを肝に銘じたい。                           合掌
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