行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

スペイン紀行 コルドバ

2011-06-09 23:32:04 | Weblog

アンダルシアの首都セルビアから2時間のドライブでコルドバへ、川向こうに巨大なメスキータ(モスクのスペイン語)が見えてきた。イスラム教のモスクの中にキリスト教徒の教会を建てたという珍しい世界遺産だ。中に入ると、林を思わせる柱の数865本で、大理石と赤煉瓦を組み合わせた柱だ。

モスクはイスラム王朝、後ウマイヤ朝を創始したアブデラマン1世により786年建設が始まり、その後コルドバの発展と歩調をあわせるように3回にわたって拡張され、世界最大級のモスクとなった。イスラム建築の特徴であるアーチだが、接着剤を使わないで造る技術は欧州の建築物に応用されている。ちなみに時計、コーヒー、石鹸、万年筆など身近のものでイスラムが発明したものは多い。

スペインでは如何にイスラムの技術が優れていて先進的だったか、そしてそれを後進のキリスト教徒である国々が学んで発展させたかが各地で認識させられた。

コルドバでは豪華な国営ホテルパラドールに宿泊、ところが設備の割にはポーターはいないし、エレベーターも1台しかなかった。失業率が20%を超えているのだからポーターを雇ったらと思う。腰痛を心配しながら荷物を運んだが、コルドバの街を見下ろす高級住宅地に位置するホテルの部屋からの眺めがすばらしかっただけに、何となくちぐはぐに感じた。


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