スペインの高速道路は制限速度があり、バスは110キロで取り締まりもけっこう厳しいので安全運転だ。ほとんどが無料だが、3割は有料とのこと、逆に言うと7割が国道で自動車専用道路として運用している。
太陽と闘牛とフラメンコ、イスラム文化の影響が色濃く残るアンダルシアから、「ドン・キホーテ」の舞台となった風車の町が点在するラ・マンチャ地方へと入って、A-4号線沿いのプエルト・ラピセという町の「ペンタ・デル・キホーテ」というレストランで昼食。この店は、「ドン・キホーテ」を書いたセルバンテスが泊まった旅籠で、中庭にはドン・キホーテの像が立っている。
ドンキ・ホーテメニューの鶏肉の煮込みの味はもう一つであったが地ワインのカベルネソービニヨンは良かった。昼食後は風車の村・コンスエグラへ。ドン・キホーテが騎士の称号を受けた村で、丘の上に11基の風車が並び、その脇には古城が立っている。これらの風車はドン・キホーテが腕の長い巨人と見間違えて、戦いを挑んだとして知られている。
トレドまでこれまでの緑のオレンジ畑とはうって変わって葡萄畑とオリーブ畑の景色で、灌漑が必要な小麦畑では、米国式の巨大な円を描く給水装置も目に入る。
トレドは街全体が世界遺産で、魅力的な街だが、休日のせいか店は閉まっていた。首都がマドリッドに移る前までの首都で、タホ川に囲まれた要塞のような地形だ。以前来た時にはなかったが、サンマルティン橋を渡ってから市内へと上る全天候型エスカレータが設置されていた。
250年以上もかけて建てた大聖堂は祭壇も見事だが中に展示されてる絵画はこれだけでも価値のある傑作揃いだ。エルグレコ、ゴヤ、ベラスケス、ベルリーニなど離れがたいものばかりだ。ここを出て小さなサントメ教会に並んで入場、たった一枚の壁絵、エルグレコ作「オルガース伯爵の埋葬」を見るために世界中から観光客が来ている。この絵は壁画だけにミラノの最後の晩餐と同じく門外不出のものだけにここで忍耐強く並ばなければならない。
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