行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

教育分野などソフト援助の重要性

2015-02-27 23:44:10 | Weblog

「何故こんなところに日本人が」といったテレビ番組がゴールデンアワーに流れているが、私は世界各地で主に通訳やガイドで多くの在住日本人の方にお世話になった。今日は国際労働財団でネパールの現地事業を支えてくれた人を紹介したい。20年近く前というと在外在住日本人は今より少なかっただけにネパールで非正規学校を立ち上げ成功しているのは、献身的に支援してくれたポカラ在の和田さんがいたという出会いがあったからだ。今年65歳を迎え現地事務所長を退任することになり、感謝に堪えない。
私の同財団在任中は、ネパールは政治的危機状態でゲリラグループが跋扈し、私たち財団の人間はカトマンズしか入れず、ネパール各地9箇所に分散する児童労働対策非正規学校の運営管理は和田さんに負うことが多かった。彼は和歌山県出身で現地の方と結婚され、カトマンズの西方、マナスル登山基地ともなったるポカラに住まわれ、一時はゲリラグループが和田さん宅に訪れ、事業を止めるように強要され命の危険もあったほどだ。

1昨年からはネパールの政治情勢も落ち着き、国際労働財団の職業訓練事業も軌道に乗り、途上国の経済発展と国民の生活向上に寄与しだした。イスラム地域でのテロ組織の背景は失業と貧困が大きな原因で、それには教育と職業訓練による若者対策が必要不可欠だ。日本のNGOが途上国で活動するには現地での協力者が不可欠だ。国際労働財団ネパール事務所も和田所長が辞めた補充をどうするかが課題であった。この20年の変化を感じたのは多くの途上国の留学生が増えて、世界で展開する日本企業の戦力となっていることだ。和田さんの後釜についても日本の大学に留学した人材2名を採用することができ、事業継続に問題はないとのこと。個人的に外国人学生の奨学金にできる範囲で応援をしてるのでうれしいかぎりだ。


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