自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

フランス革命下の一市民の日記

2023-12-22 | 近現代史

日課のブログ編集で頭がさえて睡眠不足になっている。気分転換に表題の日記を読むことにした。四天王寺境内で開催された秋の古本市でたまたま見つけた832ページの文庫本である。フランス革命の臨場感を味わえるだけでなく、日課で綴っている植民、気候変動についても有益な資料が得られそうだ。[]内は私のコメント。

1791年
1月26日 水曜日 [日記付け初め]
日中気温5度。夕方3度。西の風。
ジャンヴィエ氏と昼食。
[フランス革命記念日は1789年7月14日。著者はC.ギタール。氏名以外は不明。おいおい分かってくるはずだ。]

4月4日 月曜日
気温16度。北の風。最高の天気。
[2日に亡くなった国民議会議員ミラボー伯の盛大な葬儀について長文を綴っている。ミラボーは後にパンテオンと改名された偉人墓地の第一号被葬者となった。]
貴族、聖職者、最高峰院、総括徴税請負人というあらゆる階級制度を打破したのはミラボーである。ミラボーが死んだ4月2日土曜日に、宣誓を拒否したすべてのパリの主任司祭は、市自治体の宣誓拒否司祭とともにパリの聖堂区をを追われた。
6月21日 火曜日
きょうは一年じゅうでいちばん日の長い夏至である。
[傍点(原文)で強調した意味→王家族の逃亡失敗(ヴァレンヌで逮捕、送還)を後日、記入している。]
パリじゅうが悲しみに包まれた。
6月29日 水曜日(聖ペテロ、聖パウロの祝日)
気温28度。南の風。今年いちばんの暑さ。
コソン嬢、セリエ夫妻と昼食。シャンゼリゼへ散歩に行き、デュ・ビュイソン氏に会う。
7月27日 水曜日 
気温25度。南の風。堪えがたい暑さ。
[パリ全市民の人口調査が始まった。C.ギタール:町人。60歳、田舎出身、料理女あり、借家住まいと判明。職業はまだ不明だが証拠文書のやりとりが頻繁]
7月31日 日曜日
気温28.5度。今年最高の暑さ。
セリエ夫人と昼食。
8月18日 木曜日
気温23度。晴れ。乾く。
ダゼルと昼食、夕食をともにし、寝る。
[ただ寝るだけではなさそうだ。頻繁に会っているセリエ夫人も2回泊まっているが、こちらは仕事仲間で友人のようだ。]
8月14日 日曜日
気温31度。猛暑。[8月の最高気温]
9月13日 火曜日
気温26度。東と南の風。たいへん熱い。[9月の最高気温]
[ちなみに2023年9月8日 金曜日
パリで今年最高気温36.5度、熱帯夜]



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