新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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「蟻の兵隊」読みたいけれど‥①

2007-09-03 18:49:19 | 読書
いくら度々書店に行くからと言って、そうそう面白い本に出会う訳ではありません。また最近の書店は、同じ様なタイプの書店が増えていて詰まりません。

ですから週刊誌などの書評を参考にするわけです。例えば「週刊文春」「週刊現代」そのた新聞などです。
今週の「週刊文春」に紹介されていたのが「蟻の兵隊」です。〈日本兵2600人山西省残留の真相〉
日本兵2600名が、軍命により戦後も山西省に残って共産軍と戦い、九死に一生を得て帰国してみると、自分達が勝手に残って中国に協力したのであろうと言われる。しかも命令を下した上官が、自分達は帰れと言ったと前言を翻している。歴史を検証すれば、誰が嘘を付いているか明白である。軍人としての存在証明と恩給支給要求のために調べ始めると、隠蔽された戦争所事実が明らかになったのである。

こんな書評を読めば、私としてはぜひ読んでみたいと思うのです。巨大な力が、過去の過ちを隠すことにより、下級の兵隊である庶民が泣くのであります。
史料と証言で、本書は一冊の出版物にまとめられたので、現在では少なくとも忘れられた人たちに光が少しでも当たったか、あるいは、過ちが糺されたかと思いますよね。
ところが、書店で内容をパラパラ読みますと、裁判で原告側は完全に負けているのです。当時の指揮官達は命令を認めていないのです。国も同じです。
書店で立ち読みしているうちに、悲しくなり、怒りがこみ上げてこて、そして脱力感が覆いました。
こんな気持ちで、本書を蔵書にする訳にはいきません。全く希望のない本は、嫌いです。で、買うのを止めました。

読みたいけれど、色々な理由で購入を中止している本が多々あります。機会をみてご紹介いたします。
コメント
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