新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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北川智子「ハーバード白熱日本史教室」

2012-07-10 18:02:22 | 読書
引越に際して蔵書を三分の一処理をしてさらに本箱をすべて捨ててしまいました。そのために、現在も本は段ボールの中です。そろそろ本箱を購入するかと思っています。

そのため、最近はハードカバーを購入するのを控えています。たまに単行本を買ったりしている始末です。
その買い方も書評を見て買うと言ったお粗末さです。ミステリーを自分で探すのはくたびれますから。

しかしながら昨日久し振りに自分で購入意欲のわく本を見つけ、即購入帰路途中の県立公園の駐車場で読了しました。

新潮新書  北川智子著「ハーバード白熱日本史教室」

実は私、海外の一流大学で日本では経験できないような猛烈な勉強をした人の話を読むのが好きなのです。自分が大した勉学をしてこなかったせいでもありますが、欧米の一流校での信じられないような勉強の仕方にあこがれるのです。世界中から自分が一番と思っているような秀才が集まって、その秀才たちが音を上げるようなカリキュラムにあこがれるのです。一流大学の歴史の厚みにうっとりします。

さて北川さんは、九州の高校を卒業してカナダ・ブリティッシュコロンビア州の州立大学で数学と生物化学を専攻。同大学院でアジア研究の修士課程を修了、プリンストン大学で博士号を取得、そしてハーバード大学の日本史の新米教師となったのです。
第一章のハーバードの先生になるまでの話がとても面白いです。

ステップを上がるために必要となる多数の試験、論文、筆記試験とその内容に対しての口述試験など次から次えと待ち構えていきます。
さらに文系の博士号取得には、英語のほかにヨーロッパ言語が読めるようになることが学生に課されています。さらに彼女の場合日本史専攻ですからそのうえ古文漢文、中国語も読めなければならないことになってたそうです。

こういった難関を次から次えと彼女は乗り越えていきます。どんな勉強をしていたのかと感心してしまいます。
その間にも彼女の趣味のピアノと絵とアイススケートを続けていたのは驚きます。

ハーバードの教室では初年度16人から始まった彼女の教室は2年目登録学生104人となる人気教室となっていきます。

さてハーバートの日本史の教室の話になってから多少違和感を感じました。彼女のテーマは、LADY SAMURAIです。
その主人公として「北政所ねい」が採り上げらています。男性社会のSAMURAIではなく、日本の歴史の中では男性と対等以上にLADY SAMURAIがいたという授業です。
ま、学生の知識が『キル・ビル』程度だそうですから仕方がありませんか。

あと、学生たちによる先生の勤務評定も面白いです。大学はその結果をウエブで公表しているのも、アメリカらしくさすがだと思いました。

こういった特別なキャリアの持つ人に特有の、率直にあけすけに自分の能力を語ることに多少なじめませんが、アメリカではキャリアップには一番必要とする資質かもしれません。

面白かったです。

コメント
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