何時も出かける里山の南側には標高200mから300mの丘陵が続いています。比高差100から200ですが、もともと修験道の山伏が修行のため駆けまわっていた山並みで、一気に尾根まで上り詰めるためけっこうきついです。
十年来気になっていた林道に先日入ってみました。かなり急な上り坂でした。林道の最高点から、左に上る道がありました。入口にバイクが止めてあり、多分山仕事の人のでしょう。
その脇道を歩いていきますと、出城のようになった山並みの先端に出ました。三角点と、山頂の標識がありました。
誰もいないので山頂をちょっと下ったところの茂みの周辺を鳥を探して歩いてみました。
しばらくして頂上に戻ると、山頂の標識の所にタオルで鉢巻をして汚れたつなぎを着た老人が一人休んでいます。あまり会話をしたくないので私は離れた頂上広場から降る道近くのベンチで一服することにしました。
しばらくすると下界を眺めている私の後ろを歩いてくる足音がします。でもちょっと足を引きずるような足音です。何気なく振り返るとその老人です。目が合いましたので、一言二言話掛けるとその老人が近づいてきて私の近くの地面に腰を下ろすではありませんか。
一寸まいったなと思いながら、足が不自由そうなので、この道を少し下った桜並木にサルの集団がいたとか、その集団はしかし小猿と雌ばかりでボス猿は見かけなかったとか、どうも野生のサクランボを食べに来ているなどと話しました。
その老人は、さびた園芸鏝のようなものを持っています。彼の話によりますと、数年前交通事故のあって足が不自由になった。リハビリのためこの山に登っている。ただ山に上るのではつまらないので、自分の畑で増えすぎた「やまわさび」をこの山に植えているそうです。大きくなるには2~3年かかるそうでこの頂上の広場に周囲の草の中に植えているそうです。畑仕事は息子に譲り時間があるので、よく登っているそうです。いずれ孫たちが登ってくるのが楽しみだそうです。
さらに「やまわさび」だけではなく、「〇〇」名前が思い出せませんが20センチくらいのネギ属のような植物や、「カスミソウ」も植えているそうです。先日TVで、多分北海道だったと思いますが、「やまわさび」をタレントが農家で御馳走になるシーンがありました。
暖かいご飯にすりおろした「やまわさび」を美味しそうに食べていました。「やまわさび」一本はかなり大きいので、加工品を北海道アンテナショップで買ってみたいと考えています。
何時まで経っても話が終わらないので立ち上がると、老人も一緒に山を下りるというのです。登山口のバイクは彼のでした。ここからバイクで約30分位の所に彼は住んでいるようです。
桜並木の尾根道まで下り坂が続きます。彼が自分が植えた「やまわさび」や「〇〇〇」や「カスミソウの」場所を一か所ごとに歩みを止めて丁寧に説明してくれるのです。もちろん足が悪いので歩みが遅いのです。
「やまわさび」を植えているときの登山者に怒られることがあるそうです。盗掘と間違えられてです。「今植えているところだ」言い返すそうです。しばらくして彼が小用を足すことになりやっと別れることができました。
林道を歩いているときに彼が上からバイクで降りてきました。90CCのバイクの彼は見違えるよう颯爽と、手を振りながら下りていきました。
盗掘はもってのほかですが、自然界に勝手に植物を植えることも考えてしまいます。街道筋を桜並木にすると個人で頑張っている人がいますが、その辺はどうなのでしょうか。
他県で採集した珍しい蝶を自宅で孵化して自宅周辺に放蝶している人がいますが、生態系を混乱させると話題になっていると山で会った蝶研究家から聞いたことがあります。
でも足が不自由な老人が自分の畑の「やまわさび」をリハビリを兼ねて山に植えているのは、何かジンと来るものがありました。
その山の三角点です。
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林道にあったアオダイショウの幼蛇の死骸。すでに蟻がたかっていました。
十年来気になっていた林道に先日入ってみました。かなり急な上り坂でした。林道の最高点から、左に上る道がありました。入口にバイクが止めてあり、多分山仕事の人のでしょう。
その脇道を歩いていきますと、出城のようになった山並みの先端に出ました。三角点と、山頂の標識がありました。
誰もいないので山頂をちょっと下ったところの茂みの周辺を鳥を探して歩いてみました。
しばらくして頂上に戻ると、山頂の標識の所にタオルで鉢巻をして汚れたつなぎを着た老人が一人休んでいます。あまり会話をしたくないので私は離れた頂上広場から降る道近くのベンチで一服することにしました。
しばらくすると下界を眺めている私の後ろを歩いてくる足音がします。でもちょっと足を引きずるような足音です。何気なく振り返るとその老人です。目が合いましたので、一言二言話掛けるとその老人が近づいてきて私の近くの地面に腰を下ろすではありませんか。
一寸まいったなと思いながら、足が不自由そうなので、この道を少し下った桜並木にサルの集団がいたとか、その集団はしかし小猿と雌ばかりでボス猿は見かけなかったとか、どうも野生のサクランボを食べに来ているなどと話しました。
その老人は、さびた園芸鏝のようなものを持っています。彼の話によりますと、数年前交通事故のあって足が不自由になった。リハビリのためこの山に登っている。ただ山に上るのではつまらないので、自分の畑で増えすぎた「やまわさび」をこの山に植えているそうです。大きくなるには2~3年かかるそうでこの頂上の広場に周囲の草の中に植えているそうです。畑仕事は息子に譲り時間があるので、よく登っているそうです。いずれ孫たちが登ってくるのが楽しみだそうです。
さらに「やまわさび」だけではなく、「〇〇」名前が思い出せませんが20センチくらいのネギ属のような植物や、「カスミソウ」も植えているそうです。先日TVで、多分北海道だったと思いますが、「やまわさび」をタレントが農家で御馳走になるシーンがありました。
暖かいご飯にすりおろした「やまわさび」を美味しそうに食べていました。「やまわさび」一本はかなり大きいので、加工品を北海道アンテナショップで買ってみたいと考えています。
何時まで経っても話が終わらないので立ち上がると、老人も一緒に山を下りるというのです。登山口のバイクは彼のでした。ここからバイクで約30分位の所に彼は住んでいるようです。
桜並木の尾根道まで下り坂が続きます。彼が自分が植えた「やまわさび」や「〇〇〇」や「カスミソウの」場所を一か所ごとに歩みを止めて丁寧に説明してくれるのです。もちろん足が悪いので歩みが遅いのです。
「やまわさび」を植えているときの登山者に怒られることがあるそうです。盗掘と間違えられてです。「今植えているところだ」言い返すそうです。しばらくして彼が小用を足すことになりやっと別れることができました。
林道を歩いているときに彼が上からバイクで降りてきました。90CCのバイクの彼は見違えるよう颯爽と、手を振りながら下りていきました。
盗掘はもってのほかですが、自然界に勝手に植物を植えることも考えてしまいます。街道筋を桜並木にすると個人で頑張っている人がいますが、その辺はどうなのでしょうか。
他県で採集した珍しい蝶を自宅で孵化して自宅周辺に放蝶している人がいますが、生態系を混乱させると話題になっていると山で会った蝶研究家から聞いたことがあります。
でも足が不自由な老人が自分の畑の「やまわさび」をリハビリを兼ねて山に植えているのは、何かジンと来るものがありました。
その山の三角点です。
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林道にあったアオダイショウの幼蛇の死骸。すでに蟻がたかっていました。
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