近世水戸城は、水戸藩35万石を治めた
徳川御三家の一つ水戸徳川家の居城です。
正門にあたる最も格式の高い大手門は、
江戸時代初期の様式を残す古風な城門です。
1601年頃に建てられ、何度か建て替え、
解体され、2020年復元されました。
現存する唯一の遺構が、薬医門。
石垣を用いず、土塁と堀のみで
守りを固めている水戸城。
本丸跡と二の丸跡の間を走るJR水郡線。
こうした深い堀底を見ると、
防衛力の高さを実感できます。
土塁と堀によって、東から「下の丸」「本丸」
「二の丸」「三の丸」の4つの区画(曲輪)を構築。
土造りの平山城としては国内最大級の規模です。
2021年に復元された水戸城二の丸隅櫓
櫓本体は、2階建の角櫓と、その北側・東側に
接続される2つの多聞櫓から構成されており、
全体でみるとL字型をしています。
城内には4基の角櫓が建てられていましたが、
城下から武士や町人が水戸城を見上げたときの
眺望を意識して作られたと考えられています。
三の丸にある藩校・弘道館は国の特別史跡。
儒学だけでなく、医学、兵学、武芸など
実用的な科目も備えた総合大学ともいえるもので、
国内最大規模の藩校、他藩にも大きな影響を与えました。
別名:馬場城、水府、
種別:連郭式平山城
築城者:馬場資幹
築城年:建久年間(1190年 - 1198年)
主な城主:大掾氏(馬場氏)、江戸氏、佐竹氏、徳川氏
茨城県水戸市三の丸
訪問日 2023.2.20他