先週の週末、懐かしい人からお誘いがあった。
私が西富士エリアを飛んでいたころの友人I筒氏。
彼は今は飛んでいないが、自分が持つクルーザー(ヨット)のレースにクルーが必要だったため、私に声をかけてきたのだ。
クルーザーは大型のヨットのため、クルーが5人くらいは必要なのである。
I筒氏が私のほかにも声をかけたのは、みんなかつての仲間のハングフライヤーばかりだった…。
当日、現地に行ってみると、そこには懐かしい顔が並んでいた。
I筒氏をはじめ、その奥さんの里美さん(旧姓中村。ハングが長い人はわかる人は多いと思います。)、S本君、それにOK田氏夫妻…。
私の女房は元セーラーだったため、当然目を輝かせながらついてきていたので、とりあえず皆さんに女房を紹介。私たちはクルーザーへと乗り込んだ…。
レース当日、私たちはかつてみなが西富士を飛んでいたときと同じように声を掛け合い、クルーザーを操っていた。
何度か忙しいタックを繰り返し、私たちの艇はゴール…。
にわか作りのチームが上位に入れるわけでもなかったが、しかし、私たちにはとてもうれしかった。
スピン(スピネーカー)セールを広げ、操舵をオートに切り替え、私たちはマリーナーに向う。
おもむろにI筒氏が冷蔵庫からビールを取り出し、みなに配る。
ビールを開けながら、私たちの話の話題は、自然と西富士で飛んでいたころの話題となった。
それぞれがそれぞれの人生を歩みながら生きていたが、しかし、この時間だけはみなが同じ思いの中でいた。
ゆっくり流れていく景色。たそがれの美しい空と海…。
昔話に花を咲かせながら、いつしか私たちの艇はマリーナの近くに。
でも、あまりに心地が良かったので、私たちはそのまま風に流されてマリーナを通り過ぎていった…。
ハンググライダーをいままで続けてきて、私はこんな仲間からとても大事な事を学んだ気がする。
そして、それを教えてくれた「仲間」は、きれい事ではなく、本当に私にとって、生涯のなかで一番の宝になったような気がする。
「空を飛ぶ」という特殊なスポーツ。そこには危険もあり、時にはつらいこともあるかも知れない。しかし、だからこそ、ハンググライダーは人と人とを強く結びつけてくれ様に思う。
私は、ハングを続けながら、このスポーツをもっと多くの人に知ってもらいたいと思うようになった。
それは、ただ単純に空を飛ぶという夢をかなえるだけでなく、大切な人にもめぐり合え、そして、自分自身の人生を充実させてくれるものを持っていると思うからだ。
だからこそ、一人でも多くの方に、私と同じように自分自身の人生を充実させてほしい…。私はそう思う。
長らくお付き合いありがとうございました。
また、何か新しくハングを普及させる提案がありましたら、このグログに載せていきます。