皆さんは、水中でハーネスを脱いだ経験はありますか?
ほとんどの方はないはずです。というか、普通水中ではハーネスを脱ぐことはできません。
しかし、EXEのハーネスはすべて水中でもハーネスが脱げるように設計しています。
ほとんどの方は気づかれていないようなので、今回その方法をご紹介します。
まず、水に落ちる前に、思いっきり空気を吸い込んでおいてください。
これは長く呼吸をとめられるのはもちろんですが、肺に空気を入れることで浮きやすくもなります。
次に、決してあわてず、まずはグライダーを含めた全体の動きが止まるまでは様子を見てください。
ちゃんとやれば5秒以内で脱出できます!
あわててしまうと、予測のできないことが起こり得るのです。
全体の動きが落ち着いたら、まず、首元のバックルを外しますが、この時、確実には外せるように、まずバックルとハーネスの間に指を突っ込み、親指で押して外してください。単純にバックルを押すだけでも外れますが、指を入れて挟み込むようにした方が確実です。
尚、首元のバックルと下部のバックルは、両手を使えば同時に外すことができます。
次にファスナーをあけますが、通常のようにファスナーのスライダーの取っ手をつかむのではなく、図のように平手をハーネスの中に突っ込み、そのまま勢いよく上にあげてください。
水中でファスナーのスライダーをつかむのは至難の技です。
するとご覧のように、いとも簡単にファスナーが開いてしまいます。
ただし、衣服を着た状態はほとんど泳ぐことはできません。
グライダーはすぐには沈みませんから、川ならばグライダーにつかまって流れていき、足が届くまで待ちましょう。
池ならば、救助を待った方が無難だと思います。
これら一連の作業は、少しの練習で5秒を切る速さで出来るため、あわてなければ水中でも十分ハーネスから離脱できるはずです。
これらは実際に私も試してみましたが、すぐに脱出できました。
この方法は同様の構造を持つハーネスでもできるはずで、私が見た限り、ローターハーネス、コべートハーネスは脱出できると思います。
水中に落ちてしまう例は決して少なくありません。
過去何人もの方がハーネスから離脱出来ずに溺れて亡くなっています。
これからのハーネスは、真剣に、水中での脱出を考える必要があると思っています。