飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

新ハーネスの開発! その4

2021-03-10 09:06:56 | ハング(hangglider)
ただいま弊社の新レーサーハーネスの開発記をご紹介しています!



さて、今回は、どのようにして、今までのシングルバックプレートタイプのハーネスをグレードアップさせ、性能を上げたのか?

それをご紹介いたしたいと思います。


まず、シングルバックプレートタイプの欠点なんですが、それは、バックプレートの大きさに限界があることです。

バックプレートは、大きければ大きいほど居住性はアップします。

しかし、シングルバックプレートのハーネスで、それが大きすぎた場合…。



テイクオフ時に足がバックプレートにぶつかってしまうんです。

さらに、大きなバックプレートは、ハーネスおよび人間の体の動きも束縛する傾向にあるため…。

ランディング時の体の起き上がりも、やりにくくなっていました。

そこで…。

X-RACER2ではこの問題を解決するため、バックプレートを一部ハーネス本体から離すフローティング式を採用し

ました。




本当に必要な箇所だけハーネス本体とバックプレートをつなげ、後ろのほうは文字通り浮かしてしまったわけですね!

さらに、この「フローティング式」のバックプレートの固定方法をとることにより、新手法をとることができました。

サブバックプレートです。

上図にて、バックプレートの後ろにもう一枚あるバックプレート…。これがサブバックプレートです。

このサブバックプレートは、メインのバックプレートとは切り離されており、ハーネス本体に固定されています。

これが、テイクオフ後プローン姿勢をとるとどうなるか…。



このように、お互いにバックプレートが重なってしまい、実質的に一枚の大きなバックプレートと同じになってし

まうんです!


このようにすれば…。

先にご説明した、テイクオフ時に足がバックプレートにぶつかることを防げ、飛行時もサブバックプレートが効い

てくれて一枚の大きなバックプレートと同じになってしまうため、居住性も向上してしまうんです!


この画期的な機構が、今回ご紹介するX-RACER2に実用的な機構として採用されています。

この機構をとることにより、シングルバックプレートのハーネスでも、ダブルバックプレートタイプのハーネスと同じくらいの居住性を持たせるこ

とができ、なおかつ扱いやすいものができたため、今回採用することにしました。



これから正式に発表させていただくX-RACER2

ダブルバックプレートタイプを選択するか…。

はたまた、シングルバックプレートタイプを選択するか…。

そのご参考になれば幸いです!
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