先日の日本選手権で、トノヤンの安全に関する知識の豊富さに敬服してしまう一コマがありました。
ウチよりテスト依頼したX-RACERに対し、マニュアルに記載していないパラシュートの取り付け方をしていたのです。
と、言っても、これは確かな知識の上で行っていることです。
そのパラシュートの取り付け方とは、ブライダルラインを指定のハーネス側のラインにつけるのではなく、昔のハーネスと同じくカラビナに取り付けていたのです。
正直、これは「正解」だと思います。
今の時代の流れで、レーサーハーネスはなるべく空気抵抗えを抑える目的で、メインラインを細くするためにパラシュートをハーネス本体につなげています。
しかし、製品作りをしながらも、正直、私はこの方法に疑問を持っていました。
なぜならば、このつけ方は、パラシュート開傘と同時に人間が思いっきり後ろに引っ張られ、機体に激しくぶつかる可能性があるからです。
更に、パラシュートが付く位置の反対側の腕(右パラシュートならば左手)でパラシュートを投げ、運悪く前方方向でパラシュートが開くと、「首つり状態」になる可能性もあるのです。
EXEのハーネスでは、このへんも考慮し、なるべくそうならないように、ハーネスにつくパラシュートブライダルラインは、出来るだけ後ろに取り付けています。このようにすることが、より安全性が高いからです。
しかし、なんだかんだ言っても、やはり「カラビナ取り」にはかないません。
そのため、実はEXEのハーネスは、よく見ると、X-RACERも含め、すべてカラビナ取りにも出来るようになっているのです。
さすがはトノヤン!安全を考えてしっかりカラビナ取りを選択していました。
この方法については、マニュアルに載せるかどうか未だに思案中です。
しかし、どちらかというと私もトノヤンの意見に賛成!
正直、私も「カラビナ取り」をおすすめしたいところです。
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同じ状況下に陥ったらどうすべきか、考えています。
メーカーとして、より安全を考えるならばどうすべきか?
それを考えていかなければいけないと思います。