鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

湯治!野沢温泉

2022-11-12 | 温泉・銭湯


令 和 4 年 ( 2 0 2 2 年 ) 7 月 2 7 日 ( 水 )

午 前 4 時 4 3 分

長 野 県 下 高 井 郡 野 沢 温 泉 村

道 の 駅 野 沢 温 泉





道の駅野沢温泉にて、車中泊を敢行した我々。
道の駅で鋭気を養い、早朝にフレッシュスタートを図るという当初のもくろみは見事に外れ、



「壇ノ浦レポート」のお二人のごとく、まったく寝れなかったのでした。

このまま車中泊を続けても、眠いのに寝られないという地獄が続くだけ。
それならばいっそ温泉に入って、眠気を吹き飛ばしてから前進しようではないか。

そう考え、早々に道の駅を後にしたのでした。



道の駅に着いたとき、お前さんたちの顔を見たとき・・・
私はすごく嬉しかったけど・・・・・・お前さんたちは我々の味方ではなかったんだね・・・。




午 前 5 時 1 6 分

野 沢 温 泉 ・ 中 尾 の 湯


道の駅から国道を離れ、丘を越えて温泉街へと車を走らせていきます。
温泉街の入口にある横落(よこち)駐車場に車を停め、ここからは徒歩で温泉街に入っていきます。



これから湯治と相成るわけですが、このときの我々の体調ははっきりいって最悪

女王様は、昨年来のめまい症が治らないまま。
私は、逆流性食道炎と・・・すなわち闘痔
そして第2王子は、だるくて熱っぽいという時節的にやばい症状が出ていたのでした。

こんな我々に追い討ちをかけたのが、あの車中泊だったのでした。





駐車場から15分ほど歩き、中尾の湯に到着。



男湯が右手、女湯は左手に入口があります。
入浴料は、なんと無料。
野沢温泉には、こうした公衆浴場が13箇所もあるそうです。


宿泊施設を伴わない「外湯」と呼ばれる公衆浴場が多くあるのが、野沢温泉の特徴のひとつといえます。
外湯は、江戸時代から続く「湯仲間」という地元の住民による組織に管理されてきました。
そして内地の住民だけでなく外部の観光客にも広く開放されており、寸志(≒無料)で入浴することができます。



地元の人々が長い間守ってきた温泉。
そのたたずまいはいたって質素なものです。



他の入浴客がいないときに、失礼させていただいた画。
中に入ると、右手に脱衣場、そしてすぐに浴場。
脱衣場と浴場に仕切りはあるものの、同じ空間にあります。

洗い場は水の蛇口があるだけで、シャワーはなし、お湯も出ません。
身体を洗ったら、浴槽の湯で洗い流さなければなりません。

備品はケロリンの湯桶があるだけで、腰掛けすらありません。
シャンプー、石鹸の類も当然なく、その場で売っているわけでもないので、必ず持参しなければなりません。

浴槽は2つに分かれていて、狭いほうが「熱い湯」、広いほうが「ぬるい湯」です。
ぬるい方は、ホースの水でさらに温度を下げることができます。
「ぬるい」と中尾さんはおっしゃいますが、かなり熱いです。
熱さに強くない私は、最初に入ったら10秒で出てしまうほど。
3回目くらいでようやくゆったり入れるレベルです。

それでも、泉質は最高!
温泉にめったに入らない私でも、「これはいい湯だ!」とわかるくらいです。
車中泊のダメージも幾分癒やされ、眠気も吹っ飛び活力も充たされていきました。



左手の「あつい湯」にも挑戦・・・これはくそあちぃ!!
片足を突っ込んだだけで熱さを実感
これは、かの伝説の熱湯コマーシャルのお湯くらいの熱さ(約50℃)じゃなかろうか?!

何も宣伝することのない私は即座に足を引っ込め、二度と「熱い湯」には入りませんでした。



・・・・・・あれ? そういえば第2王子はお湯に入ったのかな?




午 前 5 時 4 7 分

温 泉 街 を 歩 く


風呂あがり。
歩いて駐車場に戻っていくわけですが、復路は違う道を歩きました。



13の外湯のひとつ・新田(しんでん)の湯
神社の脇にたたずみ、平成30年(2018年)に新築されています。



観光案内所の隣りにあるシュナイダー広場
「アルペンスキーの父」と称されるハンネス・シュナイダーの事蹟を記念したものです。
シュナイダーは昭和5年(1930年)に秩父宮雍仁(やすひと)親王のお招きにより来日し、野沢温泉をはじめとした各地でスキーの指導を行ったそうです。



駐車場の近くにある横落(よこち)の湯
建物は3階建てですが、お湯があるのは1階のみ。
2階は民宿組合が入っているそうです。



駐車場に戻ってきました。
女王様と私は、気分爽快の朝を迎えることができました。
第2王子は・・・・・・車中泊のダメージをリカバーするには至らなかったようです。



このあと第2王子は、長い車中の時間をほとんど寝て過ごすこととなります。



金沢2022・第2話「湯治!野沢温泉」 完

金沢2022・第3話「TOYAMAキラリ」へ続く。

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銭湯ハシゴ旅・後編~文化財の湯

2021-06-30 | 温泉・銭湯


令 和 3 年 ( 2 0 2 1 年 ) 5 月 4 日 ( み ど り の 日 )

午 後 1 2 時 3 2 分

東 京 都 中 央 区 銀 座



ママチャリで、横浜から銀座へ。



銀座で特にすることもなく、



中央通りをそのまま進み、日本橋【国指定重要文化財】まで到達。



日本国道路元標を越え、これより帰り道は後半戦となります。




午 後 1 時 0 0 分

東 京 都 台 東 区 上 野


帰り道の後半は、都内の銭湯めぐり。
東京都内には、文化財に登録されている銭湯が3湯あります。



台東区上野三丁目、JR御徒町駅のほど近く。



最初の銭湯は、「燕湯」
文化財登録名も燕湯【国登録有形文化財】です。
営業時間は、朝6時から夜の8時。
都内でも数少ない、朝風呂に入ることができる銭湯です。



登録有形文化財の銘板。登録番号は第13-228号。
番号の頭「13」は都道府県コードで、東京都の登録有形文化財はすべて「第13-」で始まります。


道路に西面して建つ間口5間半奥行4間の木造2階建で、背面に平屋建浴室、RC造釜場を付設。
正面中央に入母屋屋根の下足場を付け、1階は男女の脱衣場、2階は座敷とする。
浴室は梁行中央2間半を建ち上げ湯気抜窓を設ける。
RC造煙突が銭湯を象徴付ける。

(文化庁「文化財データベース」の記述を引用)



文化庁さんは「煙突が銭湯を象徴付ける」なんていいますが、ここは大東京、ビルの谷間の銭湯。
煙突はまったく見えませんでした。

入母屋屋根の軒下をくぐり、下足場から中に入り、脱衣場へ。
入口には男女の脱衣場を見渡せる番台が拵えられ、そこで入湯料470円を支払います。
私が脱衣場に入ったとき、番台には誰も座っていませんでしたが、こちらの主と思しき翁が脱衣場を軽く清掃したので、翁に470円を支払いました。

いざ、入浴!

浴場に入ると、扉のそば2ヶ所にリンスインシャンプーとボディソーブの容器が固定して備え付けられています。
石鹸やシャンプーを持っていなくても、いちおうは問題ないようですね。

浴槽は、普通のものとジャグジー風呂のふたつ。
湯温計を見ると・・・普通のものは44℃、そしてジャグジー風呂は46℃
普通の風呂もなかなか熱く、最初はなかなか入れないくらいです。
ジャグジー風呂は輪をかけて熱く、体が熱さに慣れなければ入浴は無理というレベル。
それでも、熱さでピリピリと刺激を受けるのがまた心地よく、長風呂は無理だとしても短時間で何度も入りたくなります。


浴室を出て、番台に座る翁に140円を支払い、コーヒー牛乳をぐいっと飲み干して、燕湯を後にしました。




午 後 2 時 5 4 分

東 京 都 杉 並 区 高 円 寺


上野から山の手へママチャリを走らせ、



JR高円寺駅北口の商店街へ。
なかなかのにぎわいを見せる商店街から1本脇道に外れたところにある、本日2軒目の銭湯・・・



「小杉湯」に到着。
文化財登録名称も小杉湯【国登録有形文化財】。



銘板もついています。
こちらの登録番号は第13-436号で、登録年月日は令和2年(2020年)8月17日と比較的新しいです。
建造年は昭和8年(1933年)と燕湯よりも古く、空襲の戦火を免れた貴重な銭湯です。


高円寺駅北の商店街に所在する公衆浴場。
脱衣室屋根の東正面に千鳥破風を掲げ、一階の唐破風庇下が旧入口である。
浴室は中央に越屋根を掲げて高窓とし、西壁には男女の浴室にわたるペンキ絵を描く。
改修はあるが、東京でよく見られた銭湯の典型例の一つ。

(文化庁「文化財データベース」の記述を引用)




小杉湯の面する道がとても細いため、正面から建物を撮ることはかなり困難。
弓なりに曲がっている唐破風を激写するかたちとなってしまいました。
破風の下には、鯉が滝を登っているさまが施されていますね。
火災除けのおまじないである懸魚(けぎょ)が、文字通り魚を引っ下げているようです。



唐破風の右隣りには、鯉のぼりが掲げられています。
そういえば翌日は端午の節句。
銭湯でも菖蒲湯が楽しめるといいますが・・・。



文化庁DBにもあるように、唐破風の下は「旧入口」であり、ここから中に入ることはできません。
シャッターが閉まっているところが、現在の小杉湯の入口となっています。
小杉湯の開湯時間は、平日午後3時30分から夜中の1時45分までで、木曜日がお休みとなっています。
また土日祝日は朝8時からということで、限定的ではありますが朝風呂が楽しめる銭湯となっています。



現在の入口に掲示されている、「小杉湯のごあんない」的な看板。
こちらは古き良きものを残しつつも、時代に合わせて変化しているようですね。
たとえば、脱衣場にあった番台が廃止され、入口に受付が設けられています。
また、脱衣場の手前にはギャラリーが設けられ、漫画などを読みながらゆったり過ごせるようです。

しかし、時刻はまだ午後3時前。
高円寺駅周辺で30分ほど時間をつぶしていました。


午後3時37分。



ふたたび小杉湯へ。
入口のシャッターは開け放たれ、なにやら出店でもやるかのようなテーブルが置かれています。

それよりも驚くべきは、開湯7分だというのに駐輪場にすし詰めのチャリ。
この日は休日だったからなのか、それとも風呂もないアパートに住まう者どもが押し寄せているのでしょうか。
理由はよくわかりませんが、とにかく大盛況。
こんなに混雑する銭湯を、私は見たことがありません。


出店?では、奄美大島のクラフトコーラを紹介していました。
なんでもこの日は、そのクラフトコーラを使ったお風呂に入れるのだというのです。

ところで、クラフトコーラって何だろう。

タタキで靴を脱いで上がると、受付に60代くらいの茶髪のおばちゃまがいました。
さらには、おばちゃまの娘さんと思われる金髪のお姉ちゃんもいます。
こちらは、設備も人間も古き良き時代の銭湯とは異なる、個性を追求する高円寺のイメージそのままの銭湯のようです。
おばちゃまに入湯料470円を支払い、脱衣場へ。

脱衣場は、檜の床に白熱電灯風の照明で、どことなくリラックスできる雰囲気・・・
なんというのは全くなく、裸体の漢どもの巣窟というくらいの混みっぷり。
10人くらいが着替え中で、空きロッカーを見つけるのにもひと苦労。

浴場へ入ると、あふれる裸体の漢ども。



このイラストでは浴槽4つに漢18人が浸かるという、目の当りにしたら後ずさりしてしまいそうな光景が描かれています。
それには及ばないものの、浴室全体で20名程度という密度の高い光景が広がっていました。

洗い場には、シャンプー、リンス、コンディショナー、ボディソープの4つが用意されています。
4種類のボトルが用意されていたのは、この小杉湯さんだけ。
昭和の時代に比べると客足が減り、廃業していく銭湯が多い中で、小杉湯さんはだいぶ健闘されているようですね。

それでは、いざ、入浴!

まずはジェットバス、こちらは設定温度42℃
次に入ったのはあつ湯で、この日はクラフトコーラの湯となっていました。
クラフトコーラの湯は44℃で、ちょっと熱いかな~という程度。
お湯はもちろんコーラの色をしていましたが、コーラの匂いはしていなかったように思います。
味ですか? もちろん飲んでません。

漢どもは浴槽にも跋扈し、ミルクの湯になかなか入れずにいました。
熱めのクラフトコーラの湯に浸かっていた私は、洗い場に座ってひと休みしていました。
鏡越しに浴槽の方を見やると、親子連れが一組。
幼稚園児くらいの子供でしょうか、なんだか女の子っぽい顔立ちだなぁ。
男の子にも見えなくもないけど・・・

あ・・・ない。

とっさに視線を反らすと、ミルク風呂から漢が上がっていくのが見えました。
よし、ミルク風呂に入るとしよう。

うむ、ミルク風呂は少々ぬるめではあるが、肌がすべすべして気持ちいいですな。
水温計を見ると、39℃
ゆったり浸かってから出ることにしよう、そう思っていたのですが・・・

目の前に“親子”がいる・・・。

またしても目のやり場に困ってしまい、ミルク風呂であまりゆったりすることはできませんでした。
私は未だに親にはなったことがないのでわからないのですが、幼い息子が母親とともに女湯に入るというシチュエーションは、なんとなく想像できます。
女湯ではありませんが、私も幼い時分は女子トイレに連れられていましたから。
「逆のパターン」っていうのを今回初めて目の当たりにしたものですから・・・・・・。


浴室から出ると、小杉湯さんはさらに大盛況。
入場制限までかかっていました。

駐輪場は煩雑さを増し、隣の自転車をずらさなければならない始末。
このため私は、ここでちょっとしたミスを犯してしまったのです。




午 後 5 時 0 8 分

東 京 都 北 区 滝 野 川


高円寺から、環七通りを進んで板橋へ。
その途上、シャンプーセットを小杉湯に忘れてきたことが発覚・・・!
気づいた時にはもう10kmほど進んでいたので、このまま次の銭湯に向かっていきました。



中山道から細い道に入り、目的地の銭湯へ。



本日3湯目は、「滝野川稲荷湯」さんです。
「稲荷湯」の看板の脇にある空き地が、駐輪場となっているようです。
「小杉湯」もそうだったのですが、ここの道も狭いです。



そのため、「稲荷湯」の全貌を撮るのはきわめて困難。



玄関正面からの稲荷湯浴場兼主屋【国登録有形文化財】です。


板橋駅東方の住宅地で通りに北面する銭湯。
北半を浴場、南半を主屋とし、浴場正面に入母屋造の玄関部を構える。
東半を男湯、西半を女湯とし、玄関奥に脱衣場、流し場、浴槽を配す。
破風が三段に連なる正面意匠など、戦前の東京における銭湯の様相を伝える。

(文化庁「文化財データベース」の記述を引用)




登録有形文化財の銘板です。
稲荷湯の番号は第13-0426~0427号となっており、こちらには2件の文化財が登録されています。
もうひとつは稲荷湯長屋【国登録有形文化財】であり、かつての従業員の住居だったと考えられています。



中に入っていきます。
「牛乳石鹸」ののれんをくぐって右側が男湯。
この玄関は北向なので、玄関から見て右側は西側だから、男湯は西側にあることになります。
文化庁さんの記述が誤っているように思われますね。

脱衣場に入り、番台に座っていた女将さんに入湯料470円を支払いました。
浴室にはシャンプーなどの備付けはない様子だったので、手持ちの石鹸がないことを女将さんに伝えると、ボディソープを貸し出してくださいました。


それでは、いざ、入浴!

浴槽は3つ。
ひとつは気泡の細かいシルクバスで、水温はぬるめの39℃
ひとつは黒いお湯の浴槽で、江戸黒湯と表記されていました。
江戸黒というのは、水が黒くなるという入浴剤なのだそうで、こちらの水温は41℃
これらを順番に入っていき、最後にあつ湯に入っていきます。
水温計は46℃を指していますが、体がお湯の温度に慣れてきているので入れないことはないはず・・・

あっちぃ~!

浴槽に足を入れた瞬間に感じる、尋常ならざる熱さ。
足を突っ込んで、即座に退却。
リトライし足を突っ込み、また退却。
さらにリトライし、浴槽に身体を沈めるところまではいきましたが、数秒で退却・・・。

今回銭湯をハシゴして46℃のお湯に何度か入ったのですが、ここのあつ湯だけは入れませんでした。
これ、ホントに46℃か?!・・・と言いたくなるくらい熱かったです。


あと、稲荷湯さんでも「逆のパターン」が見受けられました。
私が目のやり場に困ったというのは、言うまでもありません。





スカイツリーを背にして、家路に就きます。
柏のわが本拠に到着したときには、時計の針は午後9時を回っていました。




5 月 5 日 ( こ ど も の 日 )

午 後 3 時 0 8 分

千 葉 県 流 山 市 江 戸 川 台

東 武 鉄 道 江 戸 川 台 駅 付 近


5月5日、端午の節句。

中国は、5月ごろに雨季を迎えます。
じめじめした気候は病気が増え、また洪水などの災害が起きやすくなります。
そこで古代中国では、これらの災厄の邪気を祓うべく、菖蒲の葉を使用しました。

この風習が日本に伝わり、平安時代には、宮中行事として端午の節会(せちえ)が行われるようになりました。
時代は下り武士の世の中、端午の節句は男の子の行事として認知されるようになりました。
菖蒲は「勝負」「尚武」という言葉がかけられ、男の子の成長を願うものとなっていったのです。


そして、1年でこの日だけ、銭湯でも菖蒲湯に入ることができるのです。
今年のGWで訪れた銭湯の入口に、コロナ禍でも菖蒲湯はやるぞ!という内容のポスターが貼ってありました。
都内の銭湯に、横浜の銭湯にも。



この日やってきたのは、わが本拠から最も近い場所にある銭湯。
東武アーバンパークライン 江戸川台駅の東口に広がる商店街。
そこから少しだけ離れたところに、その銭湯はありました。
ここは都内や横浜の銭湯のように、周りに高い建物がひしめいていないので、シンボルともいえる煙突がよく見えますね。



本日の銭湯、「江戸川湯」さんです。
こちらは午後2時から開湯し、午後10時まで入ることができます。
月曜日と火曜日はお休みです。

中に入ると、まず下駄箱。
そして、60~70くらいの翁が座る受付があります。
ここで、入湯料450円を支払って、のれんをくぐると脱衣場へ。

年季の入ったロッカーに、木の脱衣籠。
昭和の雰囲気が残る、ひなびた感じがたまりません。

浴場の扉を開けます。
入口脇にはお風呂椅子、そしてケロリン桶が積み重なっていました。
銭湯で風呂桶といえば、木製のレトロな桶よりもケロリン桶のほうがしっくりくるのは私だけでしょうか。
ともあれイスとケロリンをひとつずつこしらえて、洗い場へ。
シャンプーなどの石鹸の類は備え付けられていないので、持参するか受付で購入する必要があります。

前日のわずかばかりの旅の垢を落とし・・・いざ、入浴!

こちらの浴槽は軟水風呂電気風呂のふたつ。
水温計を見ると、どちらも45℃を指しているではありませんか!
これは、ちょっとばかり覚悟が必要ですな・・・。

まずは、軟水風呂へ。
45℃はさすがに熱いなぁ・・・でも入れないというくらいではありません。
最初は短時間で出て、次は少しだけ長く入って、という具合に身体を熱さに慣らしていきました。

次いで、電気風呂へ。
今まで「電気」という言葉の響きがなんだか嫌で、「電気風呂」の類には入ってきませんでしたが、この日はしっかり入ります。
こちらも45℃、熱いけどいい感じです。
そして表皮がピリピリという感覚・・・なんといえばいいのでしょうか。
痛みとかではないのですが・・・私はあまり落ち着かなかったので、早々に出てしまいました。
私は電気風呂はあまり合わないかもしれません。

あ、菖蒲湯はやってなかったのね・・・ショボーン



令和3年、5月の大型連休は終わりを迎えましたが、私はさらに有給を使っていました。
6日の木曜日から9日の日曜日まで、のんべんだらりんと休暇を過ごしたのでした。



第80回鬼ヅモ同好会麻雀大会顛末記 完


銭湯ハシゴ旅・前編

2021-06-02 | 温泉・銭湯


令 和 3 年 ( 2 0 2 1 年 ) 4 月 2 9 日 ( 昭 和 の 日 )

午 前 5 時 1 3 分

千 葉 県 松 戸 市

新 京 成 電 鉄 み の り 台 駅 付 近



夜も明けきらぬうちに柏の本拠地を出て、



松戸の市街地、新京成電鉄みのり台駅付近を移動しています。



年頭に受けた健康診断の結果が、非常によろしくなかった私。
中性脂肪 500(正常値は30~149)という驚異的な数値をたたき出してしまい、再検査を受けるハメに。
そこでカップ麺などのジャンクフードをやめ、食前に野菜を摂取し、休日はなるべく自転車で出かけるなどしていきました。

その後の再検査で中性脂肪は250程度に落ち着きました(それでも基準値オーバーです)が、係りつけのお医者様はLDL(悪玉コレステロール)の値が高いことを問題視されました。
ノー・ドラッグ主義を貫いてきた私も、ついに服用薬を飲むこととなってしまったのです。




今回の大会、会場は横浜。
自身の健康のためにも、ここは自転車で行こうじゃないか。
そう意気込んで、朝早くから本拠地を後にしたのです。

午前4時に目が覚めた私は、女王様ご一家の目覚めをはばかって、寝起きのシャワーを浴びずに出発しました。
とはいえ寝汗を落とし、ヒゲを剃るためにも、どこかでお風呂に入りたいところです。



出発前にあらかじめ調べておいた、朝から開業している銭湯。



「松戸ヘルスランド」・・・どこかいかがわしい感じもしますが、立派な銭湯です。
私が調べたところでは、千葉県内で朝から開業している銭湯はどうもここだけらしいのです。
(スーパー銭湯は除きます)



あれれ? 入口が見当たらない??
このビル、なんだか封鎖されているようだし・・・もう廃業しちゃったのかな???



路地裏に入り込んだところに・・・「カラオケランド ピュア」????
でも入口をよく見ると、銭湯のようにも見えます・・・。

扉を開けると、50代くらいのおばさまがフロントにいらっしゃいました。
やはりここで正解のようです。
入浴券の発券機で450円を支払って、この日最初のお風呂に入りました。

浴室に入ると、洗い場にはリンスインシャンプーとボディソープが備え付けられています。
事前にドラッグストアに立ち寄って、シャンプーセットなどを購入しておいたのですが、ここではその必要はなかったようです。

浴槽は3つで、それぞれにジャグジーがついています。
蹲踞(そんきょ)?ヤンキー座り?しながらのジャグジー。
足を伸ばしながら入るジャグジーなど、ひと通り入浴していきました。
水温計がついていなかったのですが、水温は体感で42~43℃くらいでしょうか。
朝起きた人間が、眠気を吹き飛ばすにはちょうどいい温度といえるでしょうか。

浴室から出て、ロビーでひと休み・・・しようと思いましたが、コロナ禍のためにロビーは使えなくなっていました。
仕方なく、早々に外へ。



「松戸ヘルスランド」を出たあたりから、雨がぽつりぽつり。



JR武蔵野線市川大野駅付近で雨は激しさを増し、ついにコンビニに駆け込むことに。
レインコートに加え、手荷物保護のために市川市指定ごみ袋を購入。



雨が降ったり止んだり、落ち着かない空模様。



午前7時18分、市川橋を渡って東京都へ。



午前7時59分、平井大橋にて荒川を渡ります。
スカイツリーの先端部分が霞んで見えますね。



午前8時29分、両国橋隅田川を渡河。
どこぞの女史が「来ないでいただきたい」という都心に入ってしまいました。



午前8時44分、日本橋【国指定重要文化財】へ。
まだ朝だっていうのに、行程の約半分まで来てしまいました。



日本橋の北詰にある乙姫広場
日本橋魚市場発祥の地の碑が立っていますが、

 

森永ハイソフト「日本の美しい橋」の画角はこのあたりと思われます。



朝食を求めて三田まで来ましたが、GW期間中はお休みでした。




午 前 1 1 時 0 0 分

東 京 都 大 田 区

羽 田 付 近 を 走 行 中


横浜へと向かう国道15号・第一京浜から外れ、国道131号・産業道路へ。
街中のルートを避け、海寄りの工業地帯を進んでいきます。

天気は相変わらず、雨が降ったり止んだり。
服装も、レインコートを着たり脱いだり。
それにともない、衣服は徐々に濡れ、靴はもうすでにビッショリ。

このあたりで、第2の銭湯に入りたいものです。



スマホさんで調べたところ、午前11時ちょうどに営業が始まる銭湯がありました。



大田区大森南、新呑川湯
開場したばかりだというのに、もう先客がいるようですね。
券売機で入浴券(470円)を購入し、フロントのおねいさんに提出してから、中へ。

ゆったりめの脱衣場は照明がやさしく、なかなか新しい銭湯のようです。
もともと「呑川湯」というのがところに、近年リニューアルして「新呑川湯」となった・・・なんてホラ話をされたら信じてしまいそう。
(実際は、付近を流れている川が新呑川というのだそうです)

いざ、入浴!

浴槽は、室内に3つ、特別室に1つ。
サウナと水風呂、さらには露天風呂もついています。
洗い場にはリンスインシャンプーとボディソープが備え付けられています。

特別室の浴槽は、電気風呂のラドン湯だそうな。
私は「電気風呂」の言葉の響きに怖気づき、これには入らなかったのですが、銭湯でラドン湯はなかなか珍しいのだそうな。
ところで、ラドン湯ってなんだろう???

さて浴槽はジェットバス人工炭酸泉風呂シルキーバス
これらを順番に入って、雨天の強行軍の疲れを癒していきました。
水温は41~42℃で、熱がりの私としてはちょうどいい具合です。
温度計もデジタル表記で、ここでも「新」たる感じを覚えますね。



森永マミー、うまい!
湯上りのあとの1杯はコーヒー牛乳が定番ですが、ここではマミーさん。
お飲み物は自販機で販売されています。

マミーさんを、ゆったりめのロビーで味わいます。
ここのロビーはほんとにくつろげる・・・あんまり滞在すると出発する意欲が失せてくるので、雨が小降りになったところを見計らって、外に出ました。



午後12時06分、



大師橋多摩川を渡ります。



水曜どうでしょう「原付日本列島制覇」の出発地を見下ろしつつ、ママチャリは神奈川県へ。




午 後 4 時 1 5 分

横 浜 市 保 土 ヶ 谷 区

洪 福 寺 松 原 商 店 街


相変わらずの雨天に体力を奪われ、私は長時間の休憩を洪福寺松原商店街コメダ珈琲でとっていました。
そして夕方、



大会会場に向かう前に、この日最後の銭湯へ。



横浜市西区中央二丁目、朝日湯
ちなみに「朝日湯」は横浜市内にもう1ヶ所、鶴見区の生麦にもあります。
それはさておき、ここは「ザ・銭湯!」というようなたたずまい。

のれんをくぐると下駄箱、そして「男湯」「女湯」に分かれる2枚の扉。
男湯の扉を開くと、小脇に番台、広がる脱衣場。
外観だけでなく、中も昔ながらの「ザ・銭湯!」です。
脱衣場に主人と思しき翁がいたので、入湯料490円を支払いました。

いざ、入浴!

洗い場にシャンプーなどはなく、すべて自前で用意する必要があります。
洗い桶は黄色いケロリン、定番ですがこの日は初めてお目見えしました。

浴槽は通常のものと、薬湯の2つ。
水温計は、42℃から46℃まで赤帯が施されていて、その上限すなわち46℃を指しています。
入ってみると・・・案の定、熱い。
最初のうちは入っては出てを繰り返していましたが、そのうち熱さにも慣れてくると、表皮がピリピリとしながらも気持ちよく入れました。

いっぽう薬湯は、2℃低い44℃
普通のお風呂よりちょいと熱いくらいだったので、ゆったり浸かることができました。
富士山の銭湯画を見ながらのお風呂。
銭湯では定番のこの画も、この日の銭湯3軒のなかではここだけでした。



心身共にリフレッシュしたところで、午後5時30分ごろでしたか? 大会会場に到着したのでした。





水上温泉ふれあい交流館

2019-04-13 | 温泉・銭湯


2 0 1 8 年 8 月 2 5 日 ( 土 )

午 後 2 時 1 5 分

群 馬 県 利 根 郡 み な か み 町

J R 水 上 駅





水上駅の外に出ました。



駅の対面にある土産物屋や飲食店をチラッと見て、スルー。
そのまま南へ進み、旅館街へ。


途中、利根川の流れる谷底への階段を下り、



渓流のそばを歩いてみました。









ご立派な旅館が見えてくるあたりで、遊歩道は終了。
階段を上がっていくわけですが・・・

りっぱな旅館がほとんど廃墟になっている・・・。



駅前の周辺図をよく見ると・・・
現在営業している旅館は、この図を見る限り「一葉亭」「聚楽」「松葉屋」「松乃井」の4軒だけのようです。
利根川の遊歩道から見える「Juraku(聚楽)」も廃墟になっていて、「聚楽」さんは隣りで規模を縮小して営業しているようですね。

水上温泉が一大温泉地であるというイメージの私は、軽い衝撃を受けましたね。


温泉街を南北に分断する利根川
その繋ぎとなっている湯原橋を渡ります。



眼下を流れる利根川。
向こうに見える建物のうち、営業している旅館はたったの1軒。



こちらは下流側。
ちょうどこの橋の下がラフティングのスポットとなっているのでしょう、続々とゴムボートが流れていきます。
見事な渓谷とともに、右岸には廃墟となった旅館がせり出しています。


橋を渡り、寂れた旅館街を進んでいくと・・・



日帰り入浴施設・ふれあい交流館に到着しました。



入口には足湯があり、こちらは無料。
そして中に入ると公衆浴場があって、こちらは入湯料570円。(小人260円・幼児無料)


荷物を入れるロッカーのカギの調子がよろしくない、などの小さいトラブルに見舞われはしたものの、旅の垢を洗い流すことができて心身をリフレッシュすることができました。





谷地頭温泉で朝風呂

2017-02-26 | 温泉・銭湯


2 0 1 6 年 9 月 1 7 日 ( 土 )

午 前 7 時 5 5 分

函 館 駅 前



函館朝市で海鮮丼を朝食としていただきました。
次に向かうは、谷地頭(やちがしら)温泉
函館のお宿で入れなかった朝風呂に入るため、あえて時間を設けたのです。


谷地頭は函館山のふもとで、山の東側です。



谷地頭へは市電で向かいます。函館市民のいう「電車」ですね。
函館駅前停留場からそのまんま谷地頭行き電車で一本です。
画像はボヤけてしまいましたが、このカラフルな路面電車に乗車します。



12分の乗車で終着・谷地頭停留所へ。



【今回の乗車記録】

函館市電 (DY17)函館駅前停留場 8時00分発
2系統路線 谷地頭行き
Y23)谷地頭停留場 8時12分着

*所要時間 12分
*移動距離 2.7km  *運賃 230円



電車を降りたころに雨が止みました。



停留場のすぐ近くにある谷地頭交差点から、函館八幡宮の参道へ。
このまま函館山の方向にまっすぐ歩かず、少しだけ進んで左折すると・・・



温泉施設「谷地頭温泉」に到着します。
この施設、近年まで市営の温泉でしたが、近年民営化されました。
それでもネーミングが「谷地頭温泉」、なんともストレートな名称です。

入湯料は大人420円。
そしてここは朝6時に開場し、夜10時まで営業しているのです。
朝風呂に入れなかった私にとってはまさに救世主です。



私はここで石鹸とシャンプーセットも購入し、いざ入浴。


温泉は、鉄分が多く含まれているようで、お湯の色は茶褐色。
にごった水たまりに浸かっているような感じもします・・・う~む、表現が悪いですね(^_^;)

それはそうと、朝の温泉を楽しみ、きっちりとヒゲをそって、リフレッシュ。



風呂上がりの一杯、また良し!



こうして朝風呂問題を解決した私は、ソフトクリーム対決を行うべく、谷地頭温泉をあとにしたのでした。