鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

白河小峰城~北を抑える堅城

2010-10-15 | 城郭【日本100名城】


2 0 1 0 年 1 2 月 1 1 日 ( 土 )

午 前 1 0 時 1 0 分

福 島 県 白 河 市

J R 白 河 駅



JR白河駅のホームから見える、白河小峰城



駅からは歩いて5分ほどで到着しました。





白河小峰城は、現在城山公園という公園になっています。
こちらが城山公園の入口。
かつては藤門という城門があったそうです。


さっそく本丸へ。



本丸へ入るための城門である前御門
城のシンボルである御三階櫓が凛とそびえています。

これらの建物は平成になってから復元されたもので、木造、そして当時の工法で建てられています。
日本最初の城郭建造物の本格的復元事例なのだそうです。
これには当時の建築基準法が大規模な木造建築を禁止していたため障壁となっていたのですが、小峰城さんは最初は「工作物」ということで建てて、その後人を入れる「建物」に転換するという方法で乗り切ったそうです。
その後建築基準法は改正され、掛川城が日本最初の木道天守閣復元を成し遂げたのでした。


前御門をくぐると、御三階櫓は目前です。
櫓の中は無料で入ることができます。
今回の低予算企画にとってはとてもお優しいお城でございます。
ただ、建築の経緯もあってか、人数は制限されていて、同時に櫓を上れるのは最大10名ほどまでです。



地元の杉で復元された御三階櫓。
白河は白河口の戦いという戊辰戦争の戦場となった地。



こういった弾痕は、1階の床に1箇所、1階の柱にも1箇所ありました。

100名城のスタンプは、この櫓の入口(受付)でもらえます。
受付には、往年の淑女がお二人座っておられました。
「どこから来たんですか?」
と聞かれたので、
『船橋です』
って答えると、淑女のお一人はかつて松戸に住んでいらっしゃったようで、多少話が弾みました。
やはり私は熟女には強い!



13番、白河小峰城!


城内をさらに散策。
御三階櫓の先に広がる本丸御殿跡
寛政の改革を指揮した老中・松平定信もここに住んでいたのか・・・と、ちょっと感慨にふけてみます。




白河小峰城は、南北朝時代に結城親朝が築城したのが始まりとされます。
天正18年(1590年)豊臣秀吉奥州仕置で城主の白河結城氏が改易されると、蒲生氏郷・秀行上杉景勝、再度蒲生秀行と支配が転々と変わりました。
寛永4年(1627年)に丹羽長重が移封されると、幕府の命令で城郭の大改築がなされました。
この改修は、北の雄藩・仙台藩に対しての防備であったといいます。

江戸時代後期には、寛政の改革を指揮した老中・松平定信を輩出しました。
定信は6年で老中を罷免されますが、その後は白河での藩政に尽力し、江戸時代後期を代表する名君として高く評価されています。

戊辰戦争では、白河小峰城が奥羽越列藩同盟軍と新政府軍との激しい攻防の舞台となり、新政府軍により落城。
その後列藩同盟軍が幾度となく奪還をめざしますが、北からの軍勢に対する防御力がいかんなく発揮され、新政府軍は少ない兵力で守り抜くことができました。
この白河口の戦いの勝敗により、列藩同盟軍は劣勢に立たされ、戊辰戦争の大勢が定まりました。





本丸から出ました。



本丸を取り囲む石垣はとても高いです。
盛岡城、会津若松城と並び、東北地方を代表する高石垣の城とされています。



水濠からの高さは、10メートルほどでしょうか。


初代白河藩主・丹羽長重は、幕府の命により小峰城の大改修を行い、石垣造りの城郭を築き上げました。

その際、本丸の一角にある石垣が幾度となく崩れ落ちてしまうことから、人柱を立てることとし、最初に城にやって来た者を人柱にすると定めました。
その日最初にやって来たのが、藩士・和知平左衛門の娘・おとめでした。
父は必死に「来るな」と手で合図したのを、おとめは「来い」と勘違いして登城してしまい、捕らえられ人柱にされてしまったそうです。
小峰城の完成後、人々はおとめの悲運を哀んで桜を植え、これが「おとめ桜」と称されるようになりました。



「おとめ桜」も戊辰戦争で焼失してしまい、現在御三階櫓の傍らに立っているは「おとめ桜」は二代目なのだそうです。



城山公園の園内には、白河集古苑という資料館があり、また白河バラ園ありますありました。

 (※白河バラ園は、東日本大震災の影響もあって、平成26年3月31日をもって閉園となりました。)

白河集古苑は入館料310円(※当時の金額)・・・予算の関係上パスさせていただきました。
白河バラ園は、バラの咲く6月だけ開園のため今回は入れませんでした。
今回は、白河小峰城に登城のみにとどめております。