鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

鳥取砂丘・後編~黒歴史の地

2020-06-21 | どうでしょうロケ地


令 和 元 年 神 無 月 廿 日 ( 日 )

午 前 八 時 廿 三 分

鳥 取 砂 丘 出 入 口







鳥取随一の名所・鳥取砂丘で悠久の時を過ごしました。

 

鳥取砂丘のメインの出入口から、私は砂丘を後にしますが・・・
この出入口こそ、どうでしょう班が鳥取砂丘に足を踏み入れた出入口であります。

「原付西日本制覇」・・・どうでしょう班が、京都から鹿児島までカブで旅をするという企画。



お土産物屋やお食事処が建ち並び、観光客用の駐車場が整備されていて、石碑まで立っているこの場所。
ここが、水曜どうでしょう最大の黒歴史の始まりの地であったのですね。





どうでしょう班も砂丘に足を踏み入れ、高くそびえ立つ馬の背へと歩き出したのでしょう。
そして馬の背を乗り越え、日本海が見渡せるところへ。


ここで・・・砂丘に「水曜どうでしょう」と大書。

鳥取砂丘は山陰海岸国立公園の区域に指定されているので、自然公園法という法令の適用を受けます。
その自然公園法では、

「特別地域(特別保護地域を除く。以下この条において同じ。)内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を得なければ、してはならない。
 四 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
 七 広告物その他これに類する物を掲出し、若しくは設置し、又は広告その他これに類するものを工作物等に表示すること。・・・」

(自然公園法第20条第3項)

とあり、また、

「特別保護地区内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を得なければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為は、この限りでない。
 一 前条第三項第一号、第二号、第四号から第七号まで、第九号、第十号、第十五号及び第十六号に掲げる行為。・・・」

(自然公園法第21条第3項)

とあります。
鳥取砂丘は砂地の部分が特別保護地区、それ以外の部分が特別地域に指定されています。
そして、これに違反してしまうと、

「次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 三 第二十条第三項、第二十一条第三項、・・・の規定に違反した者」

(自然保護法第83条)

というように、刑事罰の対象となってしまいます。

本件の場合は、番組名を書いてオンエアーしたことが「広告物」を掲出したと解釈されてしまったというのです。
このことが問題化したのはオンエアーから7年たった後のことであったので、すでに公訴時効にかかっていたため摘発はされませんでした。
どうでしょうのDVDでは、この大書のシーンは大きくカットされることとなりました。


ちなみに、どうでしょうの問題があった後に制定された日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例では、自然公園法上の「広告物」に限らず、砂地に落書きを大書することを禁じています。

「何人も、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
 一 文字、図形又は記号(それが内包できる最小の長方形又は円(複数の文字、図形又は記号が一体となって特定の内容を表現しているときは、当該複数の文字、図形又は記号の全部を内包できるものとする。)の面積が10平方メートルを超えるものに限る。)を鳥取砂丘の地面に表示すること。」

(日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例第10条)



もうひとつの問題シーン。



砂丘の砂、持ち帰り。

カブの企画では、土地土地のものを積荷にして運ぶシーンが通例となっています。
前を走るミスター・鈴井貴之氏の運んでいるのは、出石のそば粉
そして大泉洋氏の運んでいるものが、鳥取砂丘の砂だというのです!

砂丘の砂を採取することも、自然公園法に反する行為となっています。
DVDでは、大泉さんの積荷をすべてカットするのは不可能だったようですが、積荷が何なのかはまったく触れられないままとなっています。




私は砂を持って帰ってはいませんよぉ!

たしかにどうでしょう班は法令違反行為をしてしまいましたが、このことが自然公園法上の禁止行為についての啓発になったことは否定できません。
彼らの轍を踏まないように注意しつつ、風光明媚な鳥取砂丘の佳景を味わい、私は砂丘を後にしたのでした。





鳥取砂丘・前編~無の砂地

2020-06-21 | 公園・庭園


令 和 元 年 神 無 月 廿 日 ( 日 )

午 前 六 時 四 十 一 分

J R 鳥 取 駅 北 口



鳥取駅北口にて、バスの到着を待っています。
行き先は鳥取の名所・鳥取砂丘
ある筋では黒歴史の地でもあります。



鳥取駅北口のバスプールは、北口を出て左側。



砂丘へ向かうバスは、ここから出ています。



4番のりばの時刻表。
7時00分発 岩美・岩井線 蕪島行きのバスが、鳥取砂丘に向かう始発のバスです。

ちなみに、始発にこだわらなければ、1時間に1~2本ある砂丘線のバスが出ています。
また土曜・日曜・祝日は、循環バス・ループ麒麟獅子号も運行されています。


時刻は7時を回り、



日本交通さんのバスがやってきました。
いざ、砂丘へ!




でっかいアーケードです。
このアーケード、屋根が開閉式になっているのだとか。



バスの行く手にそびえ立っているのは、まぎれもなく鳥取城です。
ああ、この山を登っていくのか・・・それは後の話。


乗車してから約20分後、



運賃380円を支払い、砂丘東口バス停にて下車しました。



【今回のバス乗車記録】

(日交)日本交通 鳥取駅北口バスプール 4番のりば 7時00分発
岩美・岩井線 蕪島行き
砂丘東口バス停 7時22分着

*所要時間 22分
*運賃   380円




午 前 七 時 廿 三 分

鳥 取 砂 丘 ・ 砂 丘 東 口 バ ス 停




バスから下り立った地は、まさに砂の国



砂丘の入口へと歩いていくと、砂の美術館というアトラクションもあります。
砂を素材にした彫刻作品が展示されているのですが、開館時刻は午前9時なので、今回は残念ながらスルーさせていただきました。

そういえば、砂の美術館前にもバス停がありますね・・・。


砂の美術館から100メートルほど歩くと、



砂丘の入口に到着します・・・が、ここからは立ち入らず、もう少し歩いていきます。




お土産物屋さんが建ち並び、また駐車場も整備されています。



駐車場の近くに鎮座する、「国立公園 鳥取砂丘」の石碑
このあたりが、砂丘へのメインとなる入口です。



階段を上って、砂丘へ。
階段から駐車場側を振り返ると、こんな感じの画。

 

階段を上り、砂丘へ入ろうとすると目に入ってくるこの看板。
これを見て某軍団の黒歴史を思い起こすのは、私だけではないと思うのですが、どうでしょう?




午 前 七 時 三 十 四 分

砂 丘 に 足 を 踏 み 入 れ る




「無」。
目の前に広がるのは、砂ばかり。
当然のことながら、砂丘には木が1本も立っていません。
奥に見える日本海もまた、際限なく広がっているかのよう。



雄大な砂の空間を、ゆっくりと歩いていきます。
前日が雨だったからなのか、この日の砂は湿り気を含んでいて、私は砂に足を捉われずに進むことができました。





意外と高い、馬の背と呼ばれる砂の丘陵。
これを上り越えて、海へ。



傾斜がなかなかに急な馬の背。
これを乗り越えたころには、雲に隠れていた太陽が姿を現しました。




西側の日本海。
鳥取港の埠頭が見えます。
天気が良ければ、遠くに隠岐島が見えるのだとか。



東側。
沖合に浮かんでいるクジラの形をしている島は、海士(あもう)というそうです。





内陸側を望むと・・・砂地がただただ広がっているというよりも、緑地が砂丘に迫ってきているという感じがします。
砂地の部分でも、緑化しているところが見られます。

太陽をわずかに覆い隠す雲。
砂地にくっきりとその影をさしています。
「無」の空間でなければ見ることのできない、貴重な光景だと思います。

 

地面をよく見ると、風紋と呼ばれる砂の縞模様が残っています。
鳥取砂丘は著名な観光地なので、砂丘は観光客の足跡だらけになってしまうのですが、人の立ち入らない夜から早朝にかけて、砂丘を吹く風が地面をならしていき、このような紋様ができあがるのだそうです。
前日が雨だったためか、風紋はあまり目立たないものでした。



砂、持って帰っちゃおうかな・・・って、そんなことは絶対にしませんよ~。




そろそろ戻りましょう。





馬の背を下りました。



砂地の中でただボーっとたたずんでいるのも、悪くはありませんね。





ゲストハウス

2020-06-21 | どうでしょうロケ地


令 和 元 年 神 無 月 十 九 日 ( 土 )

午 後 七 時 十 分

J R 鳥 取 駅





JR鳥取駅に到着。
この日は早朝の竹田城登山に始まり、急きょ向かうこととした福知山城、そして雨降りしきる出石城の3城を制覇しました。
もはや気力も体力も尽きかけており、さっさと宿屋に向かいたいところです。



「鳥取へようこそ」
展示されているしゃんしゃん踊りの巨大な傘をじっくり眺める余裕はありません。



今宵のお宿のある鳥取駅北口へ。



宿に向かう前に、駅ナカので食糧を確保しておきました。
この日はとくに疲れていたので、食事のために街に繰り出すことさえも億劫になっていたのです。
パンは、私がよく食べるちぎりチョコパン
そして飲み物は、コーヒー牛乳コーヒー豆乳の2本です。

コーヒー豆乳は、「すなば珈琲 コーヒー味豆乳」
愛知県岡崎市に本社を構える味噌・豆乳製造会社マルサンアイが、鳥取の「在来種」というべきすなば珈琲監修のもとでできた商品で、マルサンアイの鳥取工場で生産されているということで、土地土地のものを賞味するという今回の旅のテーマにうってつけの飲み物です。

コーヒー牛乳は、「白バラコーヒー」
鳥取県のすべての酪農家が組合員となっている大山(だいせん)乳業農業協同組合の商品で、「最強のコーヒー牛乳」の呼び声も高いとか。
これまた土地土地のものを賞味するという今回の旅のテーマにうってつけの飲み物といえますね。


さて今宵の宿は、表題にもあるとおり「ゲストハウス」

じつは旅立ち前にホテル予約サイトで鳥取の宿を検索していたおり、駅からやや遠いところにあるビジネスホテルを予約していました。
その後再度サイトで検索をしたところ、ゲストハウスというのが私の眼に止まったのです。
「ゲストハウス」というのが気にかかるところでしたが、個室で予約できるということ、それに駅近だし、宿泊料金も安くなるので、ビジネスホテルから鞍替えしたのでした。

このとき私は、ゲストハウスの恐ろしさを理解していなかったのです・・・。



鳥取駅北口から徒歩5分、ゲストハウスに到着。
中に入ると・・・1階はパブになっているのか。
チェックインを済ませて、客室のある2階へ・・・ううむ、なんと窮屈な感じ。

2階に上がると・・・これまた窮屈な感じの交流スペースとかいう空間
テーブルには、メガネをかけた30代くらいの男がリンゴのノートPCを開いて、何かやっている模様。
私は宿泊者との交流などするつもりはなかったので、そそくさと私の個室に入っていきました。



ダブルベッドがひとつあるだけの部屋。
この部屋が、今宵の私の寝床となります。
ここはゲストハウス。
テレビもねぇ~ラジオもねぇ~とかいう吉幾三御大の唄どことではない、テーブルひとつありません。
ダブルベッドが部屋の3分の2を占めており、とにかく狭く圧迫感を感じてしまうほど。
クローゼットもない、トイレもシャワーも共用。
そして飲食は交流スペースですることになっており、個室での飲食は禁止されています。


はぁぁぁ・・・宿屋を変更しなければよかった。


Tシャツにおパンツのラフな格好となった私は、他の宿泊者と交流する気など全くなかったので、エアコンをガンガンかけて部屋に閉じ籠りました。
そうだ、手持ちの資料とともに、翌日の予定を確認しておかねば。

JR鳥取駅から路線バスに乗車し、鳥取砂丘へ。
  鳥取駅前 7時00分発 → 砂丘東口バス停 7時20分着
・鳥取砂丘に約1時間ほど滞在し、その後鳥取城を登城。
  砂丘東口バス停 8時52分発 → 西町バス停 9時04分着
・鳥取城を約2時間かけて登城し、JR鳥取駅に戻って、適宜昼食をとる。
  西町バス停 11時18分発 → 鳥取駅前 11時26分着
・鳥取駅からJR因美線・若桜鉄道を経て、若桜(わかさ)鬼ヶ城へ向かう。
  鳥取駅 12時21分発 → 若桜駅 13時08分着

日本100名城の鳥取城、続日本100名城の若桜鬼ヶ城は、どちらも山城。
翌日は山登り2連発があるので、鋭気を養っておかねばなりません。
若桜鬼ヶ城の最寄駅・若桜駅への列車は本数がかなり少なく、山登り&下山を考えると、鳥取駅12時21分発の列車が最後となりそうです。
次発列車は若桜駅15時09分着となってしまうので、山を登り始める時刻としては現実的ではありません。

そして若桜駅から発車する列車は、15時16分発、16時13分発、17時29分発、18時48分発のどれかになりそうです。
15時16分発の列車は、若桜鬼ヶ城の登城を強行軍で行わなければなりませんが、境港へ寄り道することができます。
16時13分発の列車は、境港への寄り道ができなくなりますが、若桜鬼ヶ城が余裕をもって登城でき、またお宿のある松江に問題なく到着できます。
17時29分発の列車も同様ですが、これは松江に到達できる最終列車となります。
18時48分発の列車は、これに乗ってしまうと特急を使わないと松江に到達できない、いわば非常手段といったところ・・・できればあまり使いたくない手です。


これにて準備は万端、あとは休んで鋭気を養うだけ・・・。
・・・部屋の壁が薄いようで、隣りの部屋から話し声がよく聞こえてしまいます。
・・・・・・・・・柏でお留守番の女王様に、LINEで思いっきり愚痴をこぼし、夜は更けていきました。


これが、ゲストハウスなんですね。




令 和 元 年 神 無 月 廿 日 ( 日 )

午 前 六 時 三 十 二 分

J R 鳥 取 駅




「鳥取の街、何もないですね! まぁ二度と来ないから、いいでしょう!」



水曜どうでしょうでは、「サイコロの旅3」ミスターが鳥取をこのようにこき下ろしています。
東京からのサイコロ1投目で、深夜バス「キャメル号」鳥取行きが出てしまい、おそらく疲労困憊で鳥取の地に下り立ったどうでしょう班。
DVDでの藤村Dの解説によると、鳥取に着いた彼らは市内の喫茶店で食事をすることとしたのですが、その店内でサラリーマン風の男とスナックのママのような女が大声でしゃべっていたようで、ミスターの心証を大いに害したのだそうです。



私も鳥取のゲストハウスにお見舞いされてしまったわけですが、この日はさらに鳥取さんに翻弄されてしまったのです。


今回の旅の教訓・・・

メシより宿!
ゲストハウスよりビジネスホテル!