鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

根室半島チャシ跡群・第2章~ノツカマフチャシ

2017-04-30 | 城郭【日本100名城】


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 前 8 時 4 6 分

北 海 道 根 室 市

喫 茶 ど り あ ん 前



根室半島チャシ跡めぐりは、喫茶「どりあん」前からスタート。





この日の愛馬「黒雲」にまたがり、東の果てへと向かいます。


出発してすぐの信号機にて。



北方領土に近い根室のお土地柄でしょうか、交差点の表示は日・英・露の3か国語表示です。
根室にはよくロシア人がやってくるのでしょうか?
そういえばまだ道歩く人を見ていません。早朝だからでしょうけど。


どりあんから根室港へ坂道を下り、北海道道35号・根室半島線に入りました。



あとは道道35号をひたすら東へと進むだけ。
このあたりの市街地を過ぎると、商店はまったくなくなります。
納沙布岬までお店はま~~ったくありません。
トイレはなるべくこのあたりで済ませましょう。たしかセイコーマートがあったかと。

・・・キツネやエゾシカたちとともに用を足すこともできますけど。




市街地を出て、荒涼とした草原に一筋走る道道。
どうでもいいことですが、「道道」ってやっぱり「ど~ど~」と読むんですね。


さて今回の登城旅では、手荷物を最小限にしつつも、チャシ跡群に関する資料を持参して来ました。


根室市観光協会のサイト(ヲンネモトチャシ跡・ノツカマフチャシ跡 詳細MAP)【PDFファイル】より引用)

この地図の点のところにチャシ跡があるとのことです。
これをもとに、チャシっぽいものを片っ端からカメラに収めるという作戦をとっていきます。



あの膨らみ・・・チャシっぽいような???
あの立っている棒は、標柱でしょうか???

(後日調べたら、ここはチャシ跡ではありませんでした)





喫茶どりあんから約3km。
須藤牧場という広大な牧場が、道道沿いに現れました。



「ダーツの旅」の第1村人じゃないけど、根室の第1動物ってことで、ウシさんをカメラに収めます。
すると、背後から感じる視線・・・(・_・;)



キタキツネだ!
彼とは数秒目が合いましたが、彼はきびすを返して走り去っていきました。

こんなところでもキツネが出るのか・・・・・・
人生初のキツネとの出会いに感動していた私は、1分もしないうちに恐れを感じるようになりました。

これって、ヒグマも普通にでるんじゃねぇの?

いちおう根室市のクマ目撃情報をチェックし、これから向かう先では目撃情報は出ていないと確認済みではありましたが、このキツネとの出会いで「もしかしたら・・・」という疑念がふつふつと湧いてきてしまったのです。



サイクリング再開。



キツネの次は、お馬さんです。

地図によると、この牧場の近くにチャシ跡があるそうなのですが・・・



これかな~?・・・・・・それにしても草原と海って、実はなかなか見られない組合せのようにも思えます。



この盛り上がり・・・アヤシイ?




キツネと出会った須藤牧場から約900m。



道道から遠くの海近くに立っている、白い標柱らしきものが見えました。
これはおそらくチャシ跡に違いありません!

(後日調べたら、ここはシエナハウシチャシ跡【国指定史跡】でした!)



少し進んで、海側から見たシエナハウシチャシ跡。
このくぼんでいるのが、なんとなくチャシっぽいかな?



私と「黒雲」は、さらに東へ。



根室湾と、根室半島の草原がおりなす、素晴らしい風景です。
切り立ったガケというわけでもない、なだらかな緑の台座のようにも見えます。

行く先に2基の風力発電機が見えてきました。
ノツカマフチャシは、この2基の発電機の近くにあります。





シエナハウシチャシ跡から約1kmほど進むと、



小さな漁港のある集落が見えてきました。
このあたりは、コタンケシ川という小さな川が根室湾に注いでいます。

手持ちの資料によると、このあたりにもチャシ跡があるようです。



まさか、この供え餅みたいなのがチャシか?!

(正解! 後日調べたら、ここはコタンケシ3号チャシ【国指定史跡】でした)



その後も、海と草原を見ながら、東の果てへと進んでいきます。



根室湾沿いは集落が少なく、本当に最果てに来たという感覚を味わうことができました。
しかしながら、「ここでチャリがパンクしたらどうしよう??」という恐怖とも隣り合わせです。



海とは反対側の進行方向右側は、ときおり森が茂っています。
植生が本州のものとは異なるのも、なかなかに趣深い・・・のですが、やっぱり出そう・・・。


東の果てへと続く、一筋の道道。



「返せ!北方領土」の広告がぽつぽつと据えつけてあります。
根室市の意見広告のようですが、ここでこれを見る人はそんなにいないでしょう。
(納沙布岬まで、道を歩いている人は1人もいませんでした。通行する車もまばらでした)
そのためか、赤福山田家のような連呼はなく、「返せ」コールは5回くらいで止んでしまいました。


私と「黒雲」は、道道35号をひたすら進み、



初お目見えから約25分、ようやく風力発電機のたもとまでやってきました。
その近くには、ノツカマップ灯台の案内表示があります!
ようやくノツカマフチャシの近くまで到達したようです。



海のそばに立つシマシマの棒が、ノツカマップ灯台のようです。





コタンケシ3号チャシから約5km進み、



ついにノツカマフチャシ跡【国指定史跡】に到達しました!



え? こんなところを進むの?
整備されているって聞いていたのに・・・草むらじゃないか・・・。


ここでよみがえる野生動物の恐怖・・・。
こりゃ何か出そうだ・・・・・・やめよう。

ノツカマフチャシは遠くからながめることにして、実際に足を踏み入れるのはヲンネモトチャシでいいや。







海側からノツカマフ1号チャシ跡をながめ、ノツカマフは終了。



私と「黒雲」はさらなるチャシを求め、東の果てをめざしたのでした。



【今回の行程記録】



[A}喫茶どりあん  8時46分発
須藤牧場・シエナハウシチャシ跡・コタンケシ3号チャシ跡経由
[B]ノツカマフチャシ跡  9時49分着

*所要時間 1時間03分
*移動距離 約10km





根室の朝食・エスカロップ

2017-04-28 | グルメ


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 前 8 時 1 6 分

J R 根 室 駅



根室駅前の観光インフォメーションセンターでレンタサイクルを借り、根室市内をめぐる登城旅が始まります。





漆黒の「黒雲」にまたがり、まずは朝食を食べられるお店をめざします。


それにしても根室は道路が広い!
根室駅から国道44号までの道路は、せいぜい100メートルほどの長さしかありませんが、片道3車線という広さ。
交差している国道44号も、当然のように片側3車線です。


さて、朝食。
根室駅のすぐ近くに「ニューモンブラン」というお店がありましたが、こちらは午前9時開店で、まだ開いていませんでした。



根室駅から国道44号へ出て、根室市役所へ進み、そこから根室港方面へ進み、



喫茶「どりあん」に着きました。
こちらは朝8時から開店していることを事前の調査でつかんでいて、この日の朝食はここだ!と決めていたのです。


こちらでいただくのは、エスカロップというご当地メニュー。
なんだか栄養ドリンクみたいな名前ですが、フランス語で「肉の薄切り」を意味する「エスカロープ」から来ているそうです。つまりは洋食です。

もとは「モンブラン」というお店のシェフが考案したメニューだそうです。
最初はナポリタンの上に牛肉のカツレツをのせ、ドミグラスソースをかけたものだったそうです。
最東端の漁師町・根室では、手っ取り早く空腹を満たせるメニューとして受け入れられたそうですが、さらに手軽さが求められると、ナポリタンはケチャップライスに、牛カツはトンカツに変わっていきました。
このケチャップライスを土台に使うエスカロップは、「赤エスカ」というそうです。

さらに酪農盛んな道東という土地柄なのか、土台のケチャップライスがバターライスに変わったものが現れました。
そしてバターライスに入っていたマッシュルームが、道東では手に入りにくかったという事情もあり、マッシュルームの代わりに薄切りしたタケノコを混ぜるようになりました。
こちらは「白エスカ」というそうです。

さて発祥の店「モンブラン」は、のちに閉店してしまいます。
しかしその流れをくむお店が、根室駅前にある「ニューモンブラン」
そして「ニューモンブラン」から独立して構えられたお店が、今回お食事をいただいた「どりあん」なのです。




「どりあん」には駐輪スペースがなさそうだったので、隣の敷地をちょいと拝借しました。

入店すると、どことなく雰囲気のいい地方の喫茶店です。
メニューを拝見すると、エスカロップ(870円)のほかにオリエンタルライス(980円)なんていうものもあります。
さらにはエスカロップ・スペシャル(1,300円)という、あきらかに大盛りバージョンであろうメニューもあります。
そこで・・・



エスカロップ・スペシャル! ウマイッ!
画像からはわかりづらいですが、土台はバターライス、つまりは「白エスカ」です。
トンカツにかかっているドミグラスソースが濃厚でとてもおいしいです。
そして「スペシャル」はトンカツがでかいそうで、なかなか腹にたまります。さすがは漁師御用達のメニューです。
私はタケノコがあまり得意ではありませんが、それでもコクのあるバターライスがまたおいしかったです。

エスカロップには、付け合せに生野菜サラダを使うのが正統であるようですが、私は大っ嫌いなキュウリを残し、完食いたしました。



腹八分とちょうどよい朝食を摂り、いよいよ約50Kmの根室半島サイクリングに出発します。





根室半島チャシ跡群・第1章~出陣

2017-04-21 | 城郭【日本100名城】


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 前 8 時 0 5 分

J R 根 室 駅



ついに本土最東端のまち・根室にやってきました。



本土最東端の有人駅・JR根室駅から、めざすは日本最北&最東の100名城・根室半島チャシ跡群です。

「チャシ」はアイヌ語で「柵で囲った場所」というニュアンスの言葉です。
アイヌは文字をもたなかったため、チャシは文献に残っておらず、チャシが何のために造営されたかはよくわかっておりません。
諸説によれば、砦のような軍事施設であったとも、神殿のような祭祀施設であったともいい、現代の我々の想像する「城」とは異なるものだったそうです。


今回の旅に出る前に、私は入念な準備を重ねました。
根室半島チャシ跡群についての予習も、当然行いました・・・といっても、検索したサイトを閲覧しただけですが(^_^;)
なかでも根室市観光協会のサイトのチャシに関するページをプリントアウトして、手持ちの資料とさせていただきました。

根室市内には32ヶ所のチャシ跡があり、そのうち24ヶ所は「根室半島チャシ跡群」として国の史跡に指定されています。
そのうち見学ができるチャシ跡は、ヲンネモトチャシノツカマフ1号・2号チャシの2ヶ所となっています。


根室市観光協会のサイト(ヲンネモトチャシ跡・ノツカマフチャシ跡 詳細MAP)【PDFファイル】より引用)

根室半島のチャシ跡は、海を臨むガケの上に面して造成された面崖(めんがい)式」のものが多く、そのほとんどが半島北岸の根室湾ぞいにあります。
ヲンネモトチャシは、本土最東端の納沙布岬から歩いて2kmほどなのですが、ノツカマフチャシは納沙布岬からはかなりの距離があります。

納沙布岬までのアクセスは、路線バスとなります。
納沙布岬は根室随一の観光地でもあるので、バスは多くはないにしろそれなりの本数があります。
しかしバスは、集落のある半島南岸の太平洋側を進みます。
バスで行くなら、ヲンネモトチャシまでは行けそうですが、ノツカマフチャシへ行くことは諦めなければなりません。





そこで根室駅に着いた私が、まず急いで向かった先は・・・駅のそばにある根室観光インフォメーションセンター
ここは根室交通根室駅前ターミナルが併設されていますが・・・



ここでレンタサイクル(1日1,000円)をゲット。
今回は、漆黒で統一されたスタイリッシュなチャリ・・・ということで、武田信玄の愛馬にちなんで「黒雲」と命名しましょうか(^^♪


今回の旅では、この「黒雲」が命綱ともいうべき存在でした。
というのも、根室まで来てレンタサイクルを借りることができないとなると、今回の旅の計画が破たんしてしまいます。
実はレンタサイクルを利用すると決心した私は、旅に出る前、観光インフォメーションセンターを管轄している根室市観光協会にあらかじめ連絡し、レンタサイクルについて問い合わせたのです。
観光協会によると、保有する自転車はわずか3台(平成28年当時)ということでした。
それならば予約はできないか尋ねると、レンタサイクルの予約はできないということでした。すなわち早い者勝ちということです。
根室を旅する日は敬老の日、すなわちシルバーウィークの最終日。
3台の自転車がすべて借りられてしまっては大問題です。
そこで、観光インフォメーションセンターが営業を始める午前8時に根室駅に到着するように調整し、そして根室駅に着くやいなや速攻でインフォメーションセンターに駆け込み、レンタサイクルの申請書【PDFファイル】もプリントアウトしておいて必要事項を記入しておいたのでした。

・・・あらかじめ用意したレンタサイクルの申請書に、借りる日付を9月18日と間違えて記入してしまったのでしたが、係員の方は「別にかまいません」ということで、難なく「黒雲」を借りることができました。


それでは「黒雲」にまたがって東の果てへ!
その前に・・・



1番! 根室半島チャシ跡群!!
ついに私は、最難関の1番札所?のスタンプを押印しました。
絵柄は、根室半島チャシ跡群の代表ともいえるヲンネモトチャシだと思われます。
スタンプ帳によると、スタンプ設置場所は根室市歴史と自然の資料館で、根室駅からはかなり離れているのですが・・・
なんと駅近くの観光インフォメーションセンターでもスタンプが押せるようじゃ、便利な世の中になったものよのぅ。



スタンプを早々にゲットした私は、根室半島をチャリで回るべく、「黒雲」にまたがり出陣。



まずは根室ならではの朝食をとるべく、あらかじめチェックしておいたお店に向かったのでした。





早朝の花咲線

2017-04-13 | 鉄道の旅


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 前 5 時 1 7 分

J R 釧 路 駅



敬老の日、早朝の釧路駅。



前日に酒をあおったわりには、じいちゃんばあちゃんよりも早い時刻に起床しました。
早朝ということもあり、ホテルの朝食バイキングは泣く泣くあきらめることとなりましたが、前日あれだけの夕食をいただいたので、まぁいいでしょう。


この日はついに、この旅の最終目的地・根室へと足を運びます。



私を根室へといざなう列車は、5時35分発の花咲線(根室本線) 快速列車「はなさき」です。
停車駅は、東釧路、厚岸、茶内、浜中、厚床と、厚床からの各駅です。

発車時刻が来る前に、釧路駅の中を散策。

 

まずは駅名標。
本来なら前日に拝んでいるはずなのですが、今回の旅は高速バスを使ってしまったので・・・(T_T)



2番・3番線ホームにたたずんでいるのは・・・なぜか石炭
あまりイメージが湧きませんが、じつは釧路は夕張、筑豊なき今では日本一の炭鉱の街でもあるのです。
釧路炭鉱は豊富な石炭埋蔵量を誇り、24時間体制で採掘がすすめられているそうです。



石炭の先にあるのは、「釧路驛湿原の鐘」
釧路炭鉱で採れた石炭をもとにして造られたそうです。
・・・・・・ウソです。



釧路駅3番線に停車中の気動車・キハ54形
北海道ではめずらしくもない1両編成です。

釧路~根室間は根室本線の中でも「花咲線」の愛称がついています。
(東京~黒磯間の東北本線を「宇都宮線」と呼んだり、京都~大阪間の東海道本線を「京都線」と呼ぶようなものですね)
そしてかわいらしい愛称とは裏腹に、この区間は利用者がとても少なく、JR北海道は単独での運営は困難ということで、花咲線の廃線も検討しているそうです。


それでは、廃線になる前に、花咲線の旅を楽しむこととしましょう。




午 前 5 時 3 5 分

J R 釧 路 駅 を 出 発


列車は、私を含め5人程度の乗客を乗せ、日いづる東へと走り出しました。

そうそう、列車の座席ですが、圧倒的に進行方向右側(南側)がおすすめです。



まずは釧路川と釧路の街並み。
この景色をよ~く目に焼きつけておきましょう。
この先、ビルが建ち並ぶ大きい街はもうありません。
車窓から見える橋は、幣舞橋ではなく旭橋。幣舞橋から上流にある2本目の橋です。



釧路駅の隣駅・東釧路駅です。お出口は左側ですね。
ここは釧網(せんもう)本線の乗換駅で、複数の路線が接続する最東端の駅だそうです。
ちなみに複数の路線が接続する最西端はJR佐世保駅(長崎県)、最南端はJR鹿児島中央駅です。
私に先んじて、わが同好会のよね先生が最西端と最南端を制し、それに後れることわずか1日、私が最東端を制していきますよぉ~(^^♪


東釧路駅を出て、武佐(むさ)駅、別保駅を通過すると、車窓から建物は消えてしまいます。
大自然の中を駆け抜ける、花咲線の旅が本格的にスタート。



林の中を列車は駆け抜けます。
ときたま現れる小川や沼が、なんだか美しく感じます。
そして林の中から、あやしい物影が・・・



トラだよ、トラ!
あっ シカだ。シカでした。

これが唯一のシカ(エゾシカ?)撮影成功画像(T_T)
シカはこの先何度も目撃するのですが、撮影はことごとく失敗してしまいました。
しかしシカだけではないのが花咲線。
この先もさまざまな動物にめぐりあうこととなります。



本州では見られない、北の大地の白樺林。
私が住む関東とは気候がまったく異なることが、植生からもわかります。





白樺林を抜けると、今度は湿原の風景。



湿原の向こうには、大きな農場の建物。
北海道らしい風景が続き、私は車内で眠ることができません。
嬉しい悲鳴とはこういうことを言うのですね。

門静駅を通過すると、花咲線は海沿いへと出ます。



厚岸湾のそばを進む花咲線。



島にかかる橋?
当時はそのように思いましたが、実際は違います。
両岸共に北海道本土、そして橋は厚岸大橋といい、厚岸湾と厚岸湖の境目となっています。

 

6時21分、厚岸駅に到着しました。
漁師町・厚岸の中心にある駅で、厚岸大橋の近くにあります。
無人駅が続く花咲線の中で、この駅は有人駅。
厚岸駅の次の有人駅は、根室駅、すなわち終点まで駅員はいません。




厚岸駅を発つと、花咲線は相変わらず海沿いを走ります。花咲線は厚岸湖ぞいを走ります。





厚岸湖は、淡水と海水が入り混じる汽水湖
そして湖沿いには、人の手が加えられていない原生の湿原が広がっていて、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録されています。



列車は湖沿いを離れ、湿原地帯に入りました。





別寒辺牛(べかんべうし)湿原と、別寒辺牛川が織りなす見事な自然の風景。
花咲線の最大の見どころです。



湿原を飛び回る水鳥。
ツル・・・・・・じゃないよな、多分サギかな?







糸魚沢駅を通過し、別寒辺牛川を越えると、素晴らしき湿原の風景は終わりを迎えます。


6時43分、茶内駅に到着。



なぜかICPO(国際刑事警察機構)職員が私をお出迎え・・・・・・私は何も盗んでいませんぞぉ。



6時55分、浜中駅に到着。



今度は大変なものを盗んでいった怪盗が待ち受けています!

浜中駅、茶内駅がある浜中町は、「ルパン三世」の作者・モンキー・パンチ氏の出身地なのだそうです。
そんなわけで、「ルパン三世」の登場人物たちが駅に立っているのですね。
次元、五衛門、不二子ちゃんは今回残念ながら見つかりませんでした。



浜中駅を発った列車は、車窓向こうに霧多布(きりたっぷ)湿原を望みます。



湿原から離れると、根釧(こんせん)台地の酪農地帯へ。
車窓からは、大きな農場・牧場が目に入るようになります。




7時11分、厚床駅に到着。
ついに本土最東端のまち・根室に入りました!
しかし花咲線のたびは、まだまだ続きます。



牧場。



初田牛(はったうし)



別当賀(べっとが)



牧場。



再び海が見えてきました!



太平洋に突き出ている岬は、落石岬というそうです。



落石岬を越え、7時38分落石駅に到着。



太平洋と風力発電の風景。
花咲線は根室半島の先へと進んでいきます。



まわりは林のようですが、海には近い昆布盛駅です。
花咲線(根室本線)には「昆布盛駅」という、昆布がメチャクチャとれそうな名前の駅がありますが、函館本線には山の中にあるにもかかわらず昆布駅という駅もあります。
「昆布盛」の由来は、アイヌ語の「コンブ・モイ」「昆布の採れる湾」という意味だそうです。
いっぽう山の中の「昆布」は、アイヌ語の「トコンポ・ヌプリ」「小さなこぶ山」という意味で、昆布とはまったく関係ないのだそうです。

昆布盛駅を発ち、その隣駅西和田駅を過ぎると、



牧場!



この牧場はとても大きくて、お馬さんも悠然と放牧されていました。



北海道ならではの大きな農地。
そのうち列車は根室の街中へと入っていき、乗り鉄諸氏垂涎の駅へ。




日本最東端の駅・東根室駅です!
鹿児島のJR最南端・西大山駅を制したよね先生に後れることわずか1日、私が最東端を制しました。


・・・・・・さぁ、終着の根室駅へ急ぎましょう。




午 前 8 時 0 3 分

花 咲 線 終 着 ・ 根 室 駅 に 到 着


 

最東端の東根室駅に下り立つこともなく、そのまま根室駅へ。
厚岸駅以来の、駅員さんのいる駅です。



起点の滝川駅から400km以上続いた線路は、根室駅の先で終焉を迎えます。



「日本最東端有人の駅」の表示です。
最東端は文句なく根室駅ですが、最西端は佐世保駅(長崎県)??
いちおう沖縄にも「ゆいレール」という鉄道がありますので、最西端の有人駅は那覇空港駅になります。
佐世保駅はJRグループに限定した場合、という条件がつきます。


根室駅で「最果て」の感覚を大いに得つつ、駅の外へ。



ここから、さらなる最果ての地をめざします。



【今回の乗車記録】

JR北海道 (K53)釧路駅 3番線 5時35分発
花咲線(根室本線) 快速 はなさき 根室行き 1両ワンマン
根室駅 8時03分着

*所要時間 2時間28分
*移動距離 135.4km  *運賃 北海道&東日本パス使用(不使用の場合は2,490円)





虎や~港釧路の炉端焼き

2017-04-10 | グルメ


2 0 1 6 年 9 月 1 8 日 ( 日 )

午 後 5 時 4 0 分

釧 路 市 内 を 散 歩



釧路の名橋・幣舞橋の景色にほっこりした私は、その足で夕食を食べに行きました。


約1時間前、ホテルに到着した私は、釧路市内の食事を検索していました。
そして釧路といえば、炉端焼き
炉端焼き自体は仙台が発祥の地とされていますが、炉端焼きが発展した地は釧路なのだそうです。
魚介類を焼く「焼き場」を囲むように客席が設置され、主人が客の前で魚介類を焼く、そして焼けた魚介類を客に提供するというスタイルは、港町・釧路で発展したのだそうです。

そして炉端焼きの店を検索していくと・・・なかにはメニューに値段が書いてない不明朗会計の店があるということがわかりました。
そういう店は、観光客からぼったくることもあるようなので、口コミなども参照して注意深く検索しました。




「犬と戯れる少女」です。
・・・・・・テキトーに名付けてみました。

「犬と戯れる少女」の向かいに、



港釧路の炉端焼き「虎や」さんがありました。
虎やのエンブレム・・・どこかの球団のエンブレムに似ているような?

入店してみると、かなりの繁盛ぶり。
これは席はないかな? と思ったら、カウンターの隅に1席空いていて、そこに座ることができました。

焼き場で魚介類を焼いているのは、強面の主人。
いや、たしかに見てくれは強面なのですが、意外と気さくにお話しているようです。

メニューを見ると、キチンと値段が表記されています
もちろん事前のリサーチで、ここが明朗会計のお店であることを確認しています。
そしてメニューからにじみ出る・・・というより前面に出ている猛虎党っぷり(^_^;)
しかしながら、猛虎党だけが入れる店というわけではありません・・・たとえ読売派が入店しても、危害を加えられることはないでしょう・・・多分。




着席した私のもとに、お通しのつぶ貝の煮付け?(推定350円)がやってきました。
貝類をよく知らない私は、当時「タニシか何かか~?」と思っていました。
手先があまり器用ではないので、身をひねり出すのにひと苦労。

そしてとりあえずハイボール(400円)と、さんま焼きを注文。
すると店員のお兄ちゃんが「今の時期は焼き物よりお刺身の方がいい」というので、さんま刺し(800円)に変更。
ついでに特大大エビ焼き(850円)もオーダー。


やってきたハイボールでのどの渇きを潤し、



さんま刺し! さすがにうまい!
私も日本有数の漁港近辺の出身ですが、釧路のさんまは本当においしかったです。
そういえば釧路は大きな漁港があるのに、街が魚臭くないんです。
漁港の近くの幣舞橋でも、魚のにおいは感じられなかったです。

さんまの刺身を半ば食べたあたりで、



特大大エビ焼き! 食べづらいけどうまい!
目の前の焼き場で猛虎党のご主人が焼いたエビは、さすがにプロが焼いたとあってうまかったです。
炉端焼きの店の中には、自分の席の焼き場で自分で焼くという「セルフ方式」の所もあるのですが、せっかくの海の幸を食べるならプロが焼いたものを食べたいので、値段は幾分安くはなりますが「セルフ」には行きませんでした。
海の幸をゆっくりと味わい、酒をしんみり飲みたいですからね・・・。


最初に飲んだハイボールは早々に飲み干し、2杯目からは日本酒にシフトチェンジ。
海の幸とくれば、酒はやっぱり日本酒ですね(*^_^*)
しかしながら日本酒にはあまり造詣がない私は、かつて飲んだことのある「景虎」(500円)を注文。
今思えば釧路の地酒を飲めばよかったな~とは思いましたが、私は「景虎」さんでしたたかに酔っていきました。

そして酒の肴も追加。
まずはご当地グルメ・釧路名物ザンギ(750円)。
それからお店一押しの厚岸産かきガンガン焼き・ハーフ(1,250円)。
同じくお店一押しの釧路産しまホッケ特大(1,100円)。


まずやってきたのは・・・



ザンギ! うまい!
「ザンギ」とは釧路地方の唐揚げのことで、下味をつける際に醤油、ニンニク、しょうがなどで味付けをするようです。
このザンギ、意外と量が多かったです。

 

厚岸産かき! うまいです!
「ガンガン焼き」はかき10個ですが、とてもひとりでは食べられそうになかったので、ハーフサイズで5個いただきました。



釧路産しまホッケ! ホントにうまい! そしてでかい!!
「特大」とうたっているだけあって、びっくりするくらい大きい。
その大きさは、口から尾びれまで約40cmほどもあります。
こんなホッケは見たことがありません。
そして味も素晴らしく、今までで一番うまいホッケでした。


ホッケがやって来たころ、誕生日を迎えた御前様から写メが届きました。
ほほぅ・・・どこぞのレストランに出かけているようですねぇ。



私も写メを返信してやりました。
我ながら素晴らしい誕生日プレゼントを贈ってあげたものですな~(^^♪



特大のしまホッケをやっとこさ平らげ、今宵のディナーはこれにて終了。
気がつけば「景虎」を3杯飲み干していたようです。

そして会計は税込みで7,560円。
城攻め旅史上最高額の夕食となりました。
しかし北海道に来たからには、金に糸目をつけずにおいしいものを食べるべきと考えていたので、まったく後悔することなく、ほろ酔いのままホテルに戻っていきました。





幣舞橋と釧路川

2017-04-07 | 夜景


2 0 1 6 年 9 月 1 8 日 ( 日 )

午 後 5 時 0 0 分

釧 路 市 内 の ホ テ ル に て



前日の午後11時過ぎのチェックインとは打って変わり、この日は午後4時半ごろ早々にホテルに入りました。
自室で小休止をした後で、夕食をとるべく釧路市外へ出かけました。
この日は小雨が降っていたのですが、ホテルで傘を貸してくれました。ありがたいですねぇ~(#^.^#)



JR釧路駅からのびる北大通りを歩きます。



国道38号国道44号が分岐する北大通5・北大通6交差点
画像左が根室方面へ続く国道44号、右が帯広・富良野・滝川方面へ続く国道38号です。
この交差点の直進方向は、国道38号と国道44号が重複する区間となります。

ところでこの「北大通5・北大通6交差点」という名称、なんだかヘンな感じがしないでしょうか?
普通なら「北大通5」か「北大通6」のどちらかが採用されるのですが、北海道では信号機の所在している住所を表示するというルールがあるようです。
なので手前側の信号機の表示は「北大通6」ですが、奥側の信号機の表示は「北大通5」となっているのです。


交差点を直進し、北大通りを進みます。



大きな耳でしょうか?
よく見ると、「湿原」というタイトルが銘打ってあります。



足ですよね?
これもよく見ると、「希望」というタイトル。

やはり私はアートを理解できません(?_?)



「希望」の向こう側に建っている、これまたアートっぽい建物。
この施設は釧路フィッシャーマンズワーフMOOという複合商業施設で、主に魚介類を豊富に扱っているそうです。
手前にあるドーム型の建物は、EGGという温室植物園なのだとか。


MOOのすぐそばを、釧路川が流れています。



川に面した公園に、「釧路の夜」と表示されたオブジェがありました。
近づいてみると・・・音楽が流れ、美川憲一氏(女史?)が歌い出したではありませんか!
私は逃げるようにオブジェから離れました。



美川さんの歌声がかすかに聞こえますが・・・
釧路川にかかる橋・幣舞橋(ぬさまいばし)です。
札幌の豊平橋、旭川の旭橋とともに、「北海道3大名橋」に挙げられます。



幣舞橋のたもとにぽつんとたたずむ「魚河岸発祥の地」の石碑
この表記だけだと、全国の魚河岸の発祥が釧路にあるかのように誤解されてしまいそうです。
(私は「日本橋にも魚河岸発祥の碑文が立っていたよな~?」と思いながら、日本最初の魚河岸が釧路だとカン違いしていました)
もちろんこの発祥の地は、「釧路の魚河岸の発祥の地」という意味です。


橋の地下道を通り、北大通りの反対側へ。



時は夕刻。
北国ならではのオレンジ色のナトリウム灯が点灯し始めました。
なかなか画になる橋です。さすがは3大名橋。



MOOの入口に立つ、ご当地ソング「釧路湿原」の歌碑。
「釧路の夜」とは違い、水森かおりが前面に出ています。
こちらは近づいただけでは本人は歌わないようで、横にボタンがついています。
私は押さずに通過。



幣舞橋より下流の釧路川には、多くの漁船が停泊していました。


釧路川の遊歩道から、幣舞橋へ上がってきました。



北西側の橋詰より、橋を渡ります。
4隅の橋詰にはオベリスクが立っていて、橋の重厚さを表しています。



北西側の橋名板。「釧路川」とあります。

橋名板は、橋詰の4ヶ所にはめ込まれるプレートで、表記内容にもルールがあります。
道路の起点側から橋を見て左側漢字表記の橋名
道路の起点側から橋を見て右側漢字表記の河川名
道路の終点側から橋を見て左側ひらがな表記の橋名
道路の終点側から橋を見て右側竣工(完成)した年月の橋名板をはめ込むこととなっています。

そして幣舞橋を渡る道路はちょっと複雑で、国道38号と国道44号が重複しています。
国道38号は、橋を渡った先で終点。
国道44号は、橋を渡った先が起点になっています。
この道は国道38号が代表ということになっているので、橋を渡る前が起点側ということになるのです。



幣舞橋から釧路川の河口を眺めます。
この日は天候に恵まれませんでしたが、天気が良かったら美しいたそがれが見られるそうです。



「春」の銅像。
橋詰から4分の1ほどの所には、それぞれ4体の銅像が立っています。
それぞれ四季をモチーフにした作品となっています。



お次は「夏」
夏らしく露出の高い少女が活発になにかをしていますね。
・・・私はアートを理解できないので、コメントもこの程度です(^_^;)



MOOと多くの漁船。
遊歩道のほのかな灯りと、漁港のまぶしいほどのライトが対照的です。



振り返って橋上の道路を見てみると・・・広い。
橋の長さに比して、橋の幅がとても大きいことがわかります。何しろ片側3車線ですから。
この画像を見ると、橋の上の道路であることを忘れてしまいそうです。



橋を渡り切りました。
南西の橋詰には、「ぬさまいはし」の橋名板がはめ込まれています。
あれれ?「ぬさまいし」じゃなかったの?

ひらがなの橋名板は、川が濁らないようにとの願掛けを込めて、濁点の使用を避けるという慣習があるようです。




幣舞橋を渡ったところにある、通称幣舞ロータリー
ここが国道38号の終点であり、かつ国道44号の起点でもあります。



気温は12℃
服装は秋物の長袖と、長い丈のジーンズです。
実は当初はTシャツと短パンだけ持って行くつもりでいましたが、この日に誕生日を迎えた御方に強く勧められ、荷物が増えるのに不満を感じながらも持って行ったのでした。
函館まではTシャツと短パンで乗り切ってきましたが、さすがにこのまま道東に来ていたら、きっと風邪をひいていたでしょうね。



空は暗くなり、ライトアップを始めた幣舞橋。



北大通りの対岸へ移動。



再び幣舞橋を渡ります。
濡れた路面に反射するナトリウム灯のオレンジ色の光が、橋をやさしく彩ります。



南東側の橋名板。
暗くてわかりづらいですが、「昭和51年11月完成」とあります。
幣舞橋は倒壊と老朽化のために何度か架け替えられ、現在の幣舞橋は5代目なのだそうです。



橋から釧路川の上流を眺めます。
遊歩道にもオレンジ色の明かりが灯り、川面を彩ります。



四季の像「秋」
「食欲の秋」だからなのか、「春」「夏」よりもいささかぽっちゃりしているようにも見えます。



「冬」
寒さ厳しい釧路の冬というイメージに反し、開放的なスタイルです。




「幣舞橋」の橋名板が登場したところで、幣舞橋のお散歩はこれにて終了。





長距離バスで釧路へ

2017-04-03 | バスの旅


2 0 1 6 年 9 月 1 8 日 ( 日 )

午 前 1 0 時 3 0 分

札 幌 市 時 計 台



「日本3大がっかり名所」のひとつ、札幌市時計台(旧札幌農学校演武場)を後にします。



「がっかり」なんてとんでもない。
私は「絵ハガキの旅」の舞台、そして2度の「大泉洋拉致事件」の現場を訪れるころができて感無量です。
明治時代の美しい建物が現存していること、そのまわりの札幌の街が大都会へと変貌していったことへの歴史を感じさせる、素晴らしい名所だと感じることができました。



時計台から歩いて札幌駅へ。



この日の宿泊地は、道東最大の都市・釧路・・・ですが、鉄道には乗りません。
この日は、苫小牧から札幌に来ただけで、「北海道&東日本パス」の出番は終了(T_T)



そして、フォルダーの中に眠っていたこいつの出番がやってきました。
何度も記述してきましたが、当時は鉄道で道東へ行く手段が絶たれていて、その代替手段として私がとったのが長距離バスでした。


札幌駅の地下街を多少迷いつつ、札幌駅前ターミナルへ。



乗車するバスは、11時10分発 「スターライト釧路号」 釧路行きです。
チケットによると、釧路駅到着予定は16時25分とのこと。
5時間を超える長距離バスとの闘いが幕を開けます。



ターミナル近くの売店で、「焼きとうきび茶」などの物資を買い込んで、戦闘準備は完了。



阿寒バスさんが運行する「スターライト釧路号」が堂々の入線。
手荷物をトランクに預け、いざ乗車!



席番は28番・・・・・・なんと最後尾。
車酔い体質の私にとっては、なかなかの試練です。

そして席は・・・最後尾の通路側。
車窓を楽しむことができません。
窓側ではないので、車酔いのリスクが高まります。

酷いことに、通常は座席が3列なのに、最後尾だけ4列になっている!!





↑こんな具合です。
高知の「はりまや号」に乗った大泉さんの気持ちが、痛いほどわかります。
「はりまや号」に乗車したどうでしょう班は、ヤラれにヤラれて伝説の「壇ノ浦レポート」が飛び出すわけですが・・・


内心ボヤきにボヤきながらも、最悪の座席に座った私を、「スターライト釧路号」さんはさらに痛めつけてきます。

すでに乗車していた窓側に座るオヤジ客は、何食わぬ顔で(いや、思いっきり食ってますが)ハンバーガーをむさぼっています!
たまらず私も、買ったばかりの「プリングルズ」で反撃してやりました。
これ以降、オヤジは何も食わずおとなしく釧路までご同行することとなりました。



11時10分、バスは定刻どおり出発。
途中、札幌市内のバス停を経由して釧路をめざすのですが・・・

次なる刺客・・・二人の貴婦人
最後尾4列のうち、左がハンバーガーおやじ、次が私で、右2席が空席の状態でしたが、途中の停留所でこの貴婦人がやってきたのです。
これで両サイドの窓側はうまってしまい、私は車窓を楽しめない状況に。
さらにこの貴婦人の談笑
車窓が楽しめない私ができることは、寝ることしかなかったのですが、この貴婦人はそれすらも簡単にさせてくれません。

そしてバス内では、長距離バスによくある映画上映が始まります。
最初の映画は、定番中の定番・「釣りバカ日誌」です。
これは格好の暇つぶし・・・ですが、これを見続けたらきっと乗り物酔いしてしまいます。

これらの攻勢をかいくぐり、私はなんとか居眠りすることができました。




午 後 1 時 5 8 分

北 海 道 河 西 郡 芽 室 町

道 東 自 動 車 道 ・ 十 勝 平 原 サ ー ビ ス エ リ ア


「スターライト釧路号」は、札幌市内を抜けると道央自動車道・道東自動車道を走ります。

ところどころ目に入る車窓。
本州では見られない白樺林。
北海道ならではの広大な農地。

そして「雄大な自然の大地・十勝」で、「釧路号」唯一の休憩地へ。



十勝平原サービスエリアです・・・って、これがサービスエリア?!
駐車場とトイレ、それに出店の屋台しかありません。
海老名(東名高速)だの、談合坂(中央高速)だのを想像して下り立ったので、時計台以上にガッカリしてしまいました。

休憩時間は約15分ということで、急いで用を足します。
そして・・・



雨が降っているこの出店で、「十勝一番勝負」!
明らかに丼ではありませんが、豚丼(800円)を買います。
たくあんは嫌いなので、抜いてもらいました。



豚丼、うまい!
うまいけど・・・やっぱり帯広市内の店をハシゴしたかったです。



「スターライト釧路号」@十勝平原S.A.
彼とはあと2時間半のご辛抱お付き合い。




午 後 4 時 1 5 分

釧 路 駅 前 バ ス タ ー ミ ナ ル


「スターライト釧路号」さんは10分ほど早く、終着・釧路駅前バスターミナルに到着しました。



いや~、疲れた。
長距離バスって、なんか、こう、何もしていないのに疲れるんですね(・_・;)
どうでしょう班が深夜バスにたびたびヤラれていたのも頷けます。

道東のこの日の天気は弱い雨、それにこの疲労感。
早々にお宿に向かいました。



釧路は、根室へ向かうための拠点。
画像に名称が思いっきり出ているこのホテルには、2泊することとなります。



部屋は質素ですが、内風呂つき。
そして朝食バイキングがついていて、2泊で11,000円ほどで泊まれました。



このホテルをキャンプ地として、いよいよ明日はこの旅の目的地・根室へ向かいます。
・・・が、部屋で一服した後で、今宵の夕食を食べるべく釧路市内を散策に出かけることとしました。



【今回の乗車記録】

札幌駅前ターミナル 15番のりば 11時10分発
阿寒バス 特急 スターライト釧路号 釧路行き
釧路駅前ターミナル 16時15分着(10分早着)

*所要時間 5時間05分
*移動距離 約360km  *運賃 5,245円(往復料金の片道)