小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

京都の紅葉、関東の紅葉5

2010-11-07 21:08:33 | 旅行

K20D 77mm limited


K20D 77mm limited


K20D 77mm limited


K20D 77mm limited

こういう写真が私の撮りたかった写真なのです。まだまだ足りません。


K7 35mm limited macro


K7 35mm limited macro

35mm limited macroもなかなかいい絵を作ります。しかし、幸せだったのもこのあたりまで。

写真を撮りながら、昨日の雨で濡れた岩とジャリの急な坂道を下るうちに、カメラを持ちながらの下山がとても危険なことに気付づきました。なんども転びそうになるのです。履いているのは登山靴ではありません。滑る岩やジャリをとらえることができません。その上、5kg以上のカメラ機材がはいった、バランスの悪いリュックとサイドバックをもっています。とうとう、滑って転ぶことを繰り返すようになりました。

写真をとる対象を探すことは、とても集中力が必要なのです。全ての神経を周囲の風景に集中しているのです。これは撮る対象となるだろうか、こう撮ったら使えるかもしれない。どのレンズでどういう構図でと頭をぐるぐる回すのです。すると足元に対する注意力は0になります。

おとっと、踏ん張って、とうとう転ぶ。カメラが壊れないように、体から転ぶ。腕、脛、肋骨に打撲傷です。

もう撮影どころではありません。カメラをしまって、下山します。しかし、すでに足が、がたがたになって、バランスをとることができません。一度転ぶと、5kgのリュックをもったまま、立ち上がることができません。状況は悪化の一途をたどります。一向に道は濡れた岩とジャリの急斜面です。
一見、それほど険しい道とは思えないのですが、とにかく靴底が平たくて地面をとらえてくれないので、まともに歩けないのです。たとえば、雪道を長靴で歩くのと、ガンジキで歩くのと、こりゃまったくちがうのですよ。体力の問題ではありません。

途中の川にぶつかったところで、動けなくなって。どうしたものか考えます。とにかく私はどの辺にいるのだろう?進むべきか、戻るべきか?

家内に電話して、この地点は全体のどこまで来ているかを、案内所の人に聞いてもらいました。その地点は全体の1/3ということでした。なんと、1/3とは。すでに3時半です。すぐ暗くなります。でもこの電話で、どれくらい休んだらよいか、配分を考えることができました。
後で、山に詳しい人から、山で携帯が通じるとはかぎらない、運が良かったのだよといわれました。全体の1/2位まで行くと、ロープウェイの下を通るが、そのへんから、まともな道になります。この案内所の人の言葉に希望を託して、先に進むことにしました。
少しずつあるきます。すでに2組の下山グループに追い越されています。一組はベテラン、一人はなんと運動靴でひょいひょいと抜かしてゆきました。あの人はたいしたもんだ。



道は、まともになってきました。普通の状態ならなんの問題もない道です。しかし、私の足は、いわゆる足が笑っているという状態で、すこしでもジャリや石があると、怖くてあるけなくなります。すこしづつ、すこしづつ歩きます。


K7 35mm limited macro

やっとこ、ロープウェイの下まで来ました。これで全体の1/2に来たことになります。道はいっそうまともになりました。しかし、岩やジャリ道がなくなったわけではありません。そういうところに出くわすと、まともに歩けません。時速1km以下で、絶体絶命です。また、ベテランハイカーに抜かれます。あとどれくらいでしょうかと聞くと、200mさがったから、あと20分くらいでしょうと答えます。こりゃベテランだ、歩いた距離でなくて、下がった距離で時間を考えている。20分ならなんとかなるだろう。意地なって、撮影を始めますが、長続きしません。


K7 35mm limited macro

少し進んでは休み、また歩く、の繰り返し。やっとのことで、ゴンドラの発着所が見えてきました。そこまでの最後のジャリ道も危なくてまともに歩けません。これまで6回、まともに転んでいます。最後の最後で転んで、骨でも折ったら元も子もない。やっと薄暗くなった4時半に発着所につきました。ついただけましです。完全に動けなくなって、夜になったり、雨が降ったりしたら、まともな遭難です。後で考えたら、すわりこんでいるときにクマに会う可能性もあったのです。これより下の道でクマが出たと運ちゃんがいっていました。


K7 35mm limited macro

今見れば、後半は、なんでもない、なだらかな道なのですが、その時は動けずに、ここですわりこんでいたのです。ロープウェイから見ている子供が、あんなところで座り込んでいるおじさんがいるよと叫んでいたに相違ありません。

あとは、痛い足をひきずってバスで上毛高原に戻り、新幹線で帰るだけでした。こんな失敗はこれで2回目。若いころ、清里の学生村で受験勉強をしていた時に、台風の大雨の後、屋根に上がって布団を干していると、八ヶ岳を見ていたら、とてもきれいだ。では登ろうかと友達と3人でのぼりはじめました。ところが、途中で、全く足がうごかなくなりました。原因は足より細いジーパンと運動靴で上ったからです。あたりまえといえばあたりまえ。しかたなく、ジーパンをぬいで、パンツ1つになって、ジーパンを切って半ズボンにして、 その後の1.5日を歩いたのです。
最近、ちゃんと登山の支度をして、よく準備して登らないといかんとおもって、いろいろトレッキングの装備を買ったのに、その装備をつかわないで、同じ失敗をやってしまいました。この事件のあと、すぐにまた別の事件が起きて、再び死の恐怖におののくことになるのです。この2つは関連しているのだろうか、関係ないのだろうか?いまだその問題は解決せずに、恐怖の中でブログを書いているのです。この次に起きた恐怖の話は、やめておきましょう。まだその最中にいるのですから。




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