俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の鹿

2012-02-24 | 俳句・春・動物


うち揃ひ鶴の餌場に春の鹿

春になると、鹿は脱毛し、色褪せてみすぼらしい姿となる。秋の鹿の美しさと比べると哀れが深い。阿寒町タンチョウ観察センターには丹頂鶴が多く飛来する。だが、丁度鶴がいなかったときに、その餌場に鹿の群が走ってやってきて鶴の餌を食べ始めた。すると、パンという空砲のような大きな音がして、鹿は一斉に走り去ってしまった。

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丹頂の群に入りきし春の鹿


野付半島

孕み鹿夕日の方を見てゐたり



一列に歩いてゆくや春の鹿


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早春

2012-02-23 | 俳句・春・時候


早春やひとに白鳥集まりて

立春から二月いっぱいくらいの時季。まだ寒さが厳しいが、春の息吹が感じられる。「春浅し」と大体同義であるが、もう少し期間が短く、寒さもあり、春早々といった感じ。道東を旅した。屈斜路湖では白鳥が人に集まり、餌をねだっていた。冬とは違う明るさを感じた。「白鳥」は冬の季語であるが、この句ではメインの季語は「早春」。

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硫黄山



早春の地熱蒸気や音立てて



早春や真白き山は神の山


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初桜

2012-02-22 | 俳句・春・植物


のぼり来し寝姿山の初桜

春になって初めて咲く桜のこと。咲き始めの早い彼岸桜など、特定な桜の品種を指すものではない。寝姿山にロープウェーで昇ると、早くも桜が咲いていた。河津桜でさえまだ咲いていなかったというのに、やはり、下田は暖かいのだろうか。

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初花の匂ひ微かにありにけり


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椿

2012-02-21 | 俳句・春・植物


黒船の港眼下に椿かな

ツバキ科の常緑高木。一重咲きと八重咲きがあり、花色は鮮紅、淡紅、白色などさまざま。その種類は多く、五百を越すといわれる。下田の寝姿山にロープウェーで昇った。黒船が入った港を一望できるところに紅椿が咲いていた。花は大きく、鮮やかな紅であった。

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山よりの水音高し白椿


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春の海

2012-02-20 | 俳句・春・地理


洞窟へ出入りの船や春の海

春の海は明るい光の中、穏やかに洋々として、長閑に紺碧色を湛えている。堂ヶ島には天窓洞という洞窟があり、そこを船で入って見ることができる。その洞窟めぐりの遊覧船が出たり入ったり頻繁に行っている。穏やかな春の海だからこそできる観光であった。

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洞窟の中まで青し春の海



釣糸を垂れて一人や春の海



島廻る遊覧船や春の海


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