俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の入日

2012-02-19 | 俳句・春・時候


宿出でて水平線の春入日

日の長くなった春の太陽の沈むこと。堂ヶ島のあるホテルでは、ロビーの大きな窓ガラス越しに日の入りが眺められる。その時間だけ、ロビーでは客にロゼワインを無料で振る舞うサービスを毎日行っている。それを飲んでいては写真が撮れないので、やむなく外へ出て、眺めのよいところで春の入日を何枚も撮ったのであった。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 














巨き船春の入日を過(よぎ)りけり


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の山

2012-02-18 | 俳句・春・地理


海見ゆる展望台や春の山

春の山にも初春・仲春・晩春の趣があり、雪解けの山、木々の芽吹く山、桜が咲き霞たなびく山、小鳥が囀る山などと変化する。春の山の中腹に木製の展望台があり、括りつけの梯子を上ると木の間から海が望めた。山の落葉樹には固い木の芽が出ていた。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 




水筒は深緑なり春の山


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012-02-17 | 俳句・春・植物


魁(さきが)けて吊橋近き梅の花

バラ科の落葉高木。中国原産。日本には八世紀頃渡来。寒気の残る早春に、他の花にさきがけ、高い香りを放ち、馥郁として咲く。その気品と香りから、古来より日本人に好まれ、万葉集にも多く詠まれた。山を下りてくると、海の近くに吊橋がかかっていた。その近くで早くも梅の花が七分咲きであった。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 






白梅や波立たぬ日の駿河湾


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魚氷(ひ)に上(のぼ)る

2012-02-16 | 俳句・春・時候


魚の氷に上りて海の輝けり

七十二候の一つ。立春以後の第三候で、二月十四日から十八日の頃にあたる。この時期になると、川や湖の氷が割れ、その隙間から氷の上に魚が跳び上がることがあるので、そういった。山を下りてくると少し暖かくなり、午後の日差しに海が輝いていた。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 




魚は氷に上りて人は吊橋に



鳶の輪や魚氷に上る空青く


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シクラメン

2012-02-15 | 俳句・春・植物


饒舌はいらず篝火花あれば

サクラソウ科の多年生球根植物。地中海沿岸原産。日本には明治二十四・五年頃渡来。茎の先に蝶形の花を下向きにつける。五枚の花弁は後ろへ反り返ってねじれる。花色は白、桃、紅などさまざま。花の咲く様から「篝火花」とも呼ぶ。こぞって咲くシクラメン一鉢があれば、多くの言葉はいらないと思った。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 




山小屋に吊されてありシクラメン


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする