俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

青田

2018-07-16 | 俳句・夏・地理




日の照つて目に沁みゐたる青田かな



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順調に根づいた稲が生育し、青々としてきた田圃の景をいう。

青田の上を吹き渡って行く風を「青田風」、その風によって青

い稲が波打つさまを「青田波」という。







日がかっと照りつけると、青田の緑が目に沁みるようであっ

た。







青田の脇には絶えず水が流れていた。






水音の絶えずしてをり青田道



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風鈴

2018-07-15 | 俳句・夏・人事




風鈴や昔名主の軒に鳴り



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鉄、ガラス、陶磁器などの小さな鐘形の鈴で、内部に舌が

あり、短冊などを吊り下げる。







軒下や窓に吊るすと風に揺らいで涼し気な音色を響かせる。







風鈴を連ねて町を回って売り歩く風鈴売りは江戸時代中期

に登場したが、現在ではほとんど見られなくなった。







昔、和泉村(現、東京都狛江市)にあった庄屋を移築した

建物の軒に吊るされた風鈴が鳴った。






茅葺の家の風鈴聞かれけり



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緑蔭

2018-07-14 | 俳句・夏・植物




緑蔭を歩きて池を眺めけり



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夏の緑が茂った木陰をいう。







「木下闇」とは違い、語感も明るく、日差しの中で緑の作る陰

に涼しさや安堵感を感じる。







大木の下では日差しを避けて人が集まる。







人のいる緑蔭に入れてもらうのもまた楽しいものである。







大木の並んでいる緑蔭を歩きながら池を眺めた。

これも夏ならではの体験である。






緑蔭といふ寛ぎの一間かな



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グラジオラス

2018-07-13 | 俳句・夏・植物




人知れずグラジオラスの畑にかな



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アヤメ科の多年草。

地中海沿岸、南アフリカ原産の野生種から改良された園芸

種。







夏、剣状の葉間から花茎を伸ばし、六弁の漏斗状の花を

横向きに多数つけ、下から順に開花していく。

花言葉は「堅固」「情熱的な恋」。






人が来ないような畑の隅にグラジオラスが咲いていた。

明るい日を受けて美しかった。






グラジオラス恋といふ字に胸(むね)騒ぎ



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凌霄の花

2018-07-12 | 俳句・夏・植物




凌霄花二人の話とめどなく



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ノウゼンカズラ科の蔓性落葉低木。

中国原産。







観賞用に庭に植えられる。







茎は長く伸びて付着根を出し、樹木や壁を高く這う。







六~七月頃、橙色のラッパ形をした花を数多くつける。







凌霄花の下のベンチに腰掛けた年配の女性が二人、人の

噂話や病気の話などとめどなく話していた。






凌霄の上りつめたる枝の先



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