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アリス1を眺めてたら

2019年08月16日 | アルバム参加ミュージシャンの資料

 アリスのファーストアルバムを久々に眺めてたら色々と発見がありました。というか、主に一曲目の「アリスの飛行船」。

 この曲はまだキンちゃんことドラムの矢沢透さんが加入前で、ドラムは猪俣猛さんです。そしてアコースティックギターは石川鷹彦さん。この人が関わったのは「冬の稲妻」からかと思ってたら、ここでもギターを弾いてたんですね。しかもアリスのお二人は弾いてないという。

 この曲のクレジットだけ見て「アリスはギター弾けない」とか「レコードでは全部石川鷹彦が弾いてる」とかいう人がいるのでしょうね。このアルバムでも他の曲はアリスの二人が弾いてて、チンペイさんがエレキギター弾いたり、ベーヤンがワウを使ったりしてます。

 また、ここには録音日時まで書いてあるのですが、これが1971年12月13日と14日。これはWikipediaにあるアリス結成とされる日より10日ほど早いです。アリスが「走っておいで恋人よ」でデビューするのは翌年3月でそちらにもまだキンちゃんはいないので、もしかしたらこの時にデビュー曲も一緒にレコーディングされてたのかもしれません。

 そして、このアルバムの発売は翌1972年の9月。ということは、この曲は録音から10ヶ月くらい寝かされてたということになります。その頃にはもうキンちゃんも加入してましたが、新メンバーで録音し直したりはしなかったんですね。

 あるインタビューで見た話ですが、当時キンちゃんはよくディスコに行ってて、たまたま出たばかりのアリス1を持ってたことがあるそうな。彼はいつも洋楽の新譜を持ってたので、そのアルバムもそうかと思った知り合いのDJが勝手にかけたところ、いきなり「アリスの飛行船」が流れたのでみんな踊りが止まってずっこけたとか。

 また、この曲のストリングスのクレジットが6-4-2-2になってて、当時は「変わったグループ名前だなあ」と思ってたのですが、今になって考えてみると、第一バイオリン6人、第二バイオリン4人、ビオラ2人、チェロ2人という意味ではないかと思いました。デビュー前のグループのレコーディングであることを考えると、かなり豪華ですね。

 なんにしても、曲の構成とかテクニックとか色々な面で初々し過ぎる部分はあるにしても、1stからアリスらしいというのはさすがです。今も全部覚えてますし。

 なお、ラストの「明日への讃歌」でキンちゃんが使ってたパーカッションは、ヤマヨのチューナブルタンバリンという楽器だそうです。今では教材とか体育祭の応援用に使われたりするようですが、アリスのコピバンをする人は必需品でしょうね。ギターやドラムに比べるとお手軽なのでつい買ってみたくなります。ただし使う機会はなし。でも、欲しかったり‥。