由紀さおりと三山ひろしが司会の音楽番組でこの4月からリニューアルされてたそうです。今は2時間番組になって月1回の放送になった様子。今回のゲストは堀内孝雄、石川ひとみ、藤井香愛、新浜レオン、原田波人。
もちろん我らがひっちゃんこと石川ひとみさんを目当てに見たわけですが、思ってたよりしっかりしてたというか見ごたえのある番組でビックリ。
今回のひっちゃんは、
・三枚の写真
・まちぶせ
・花の首飾り
・ブルーシャトー(由紀さおり、藤井香愛と。後半は男性陣も参加。))
・笑顔の花
を歌唱。「三枚の写真」のカラオケは「THE REBORN SONGS~すずらん~」のバージョンだったので、「あのアレンジはなんだ?」と思った初心者(?)は今すぐこのアルバムをお買い求め下さい。35周年記念のカバーアルバムです。ちなみにサブスクにもあります。
「三枚の写真」は3コーラスあるわけですが、これをはじめどの曲もフルコーラスだったのでこの番組はいいですね。音楽会というだけあって、余計な演出とかクイズとかそういうのは無しで、歌とそれにちなんだトークのみで構成されていたのは評価高いです。
クレジットによると構成は井上知幸さん。この人はNHKの「今夜も生でさだまさし」で構成と番組アシスタントも努めてて毎回出演してますね。いい仕事する人です。
この番組で特筆するところはいろいろありますが、バンドが素晴らしかったです。メンバーはピアノ、バイオリン、サックス、ドラム、ギター、ベースで、こういう番組としては最小限ともいえる編成ですが、それぞれが凄腕なのは聞いててわかりました。生演奏で聞けた曲は、どれもオリジナルのアレンジをできる限り再現する感じでしたし。
ベーヤンの「遠くで汽笛を聞きながら」のギターソロはほぼ完コピだったし、ドラムもかなり忠実でした。キーが違ってもフレーズコピーしてあって、雰囲気そのままだったのは嬉しいです。また、新浜レオンが歌った「ギャランドゥ」はスラップベースがバッキバキで、最近テレビで聞いたベースの音では最もインパクトありました。
石川ひとみさんの「まちぶせ」も、結構ドラムの存在感があって生演奏の迫力を感じました。個人的には、ピアノの人が左手でピアノを弾きながら、右手でシンセ弾いてAメロのオブリガードを入れてたので「忙しそう…」と感心してしまいました。とはいえ、そっちばっか見てるとハラハラしてしまうのですが。
あとは、三山ひろしさんのドラムも注目。今回は後半でGS曲の特集をやったので、カーナビーツの「好きさ好きさ好きさ」を披露。アイ高野よろしく弾き語りならぬ叩き語り(?)で、歌はもちろん上手いですがドラムも練習してるのでしょう。しっかりした演奏でした。
そこでも特筆すべきは、ドラムへのマイクのセット。バンドにもドラムの人がいるので、大体こういう場合は「一応音は拾ってます」という見かけだけで、上の方にマイクが2本立ってるだけのことが多いですが今回は違いました。バスドラはもちろん、タムにもフロアタムにも全部マイクがセットしてあって、全部で7~8本あったのではないでしょうか。
こういう手間をかけてちゃんと音を録るところに、この番組の本気度を感じました。もちろん三山さんもちゃんと拾われても大丈夫なように演奏したのでしょうが、今回の様子を見てたら余裕でしたね。スティック回しも決まってたし。
他の歌番組では、ミュージックステーションはもちろん近年の紅白もバンドの人のドラムにマイクがなくてがっかりすることが多いですが、生演奏に拘るこの姿勢はある意味それらの番組への挑戦かもしれません。
そんなこんなで番組の構成自体も良かったし、ひっちゃんの歌が5曲も聴けて私は大変満足です。テレビの歌番組の可能性を大いに感じたのでした。無駄なセットとかクイズとかゲームなどの演出に時間と金をかけるより、演奏と音質に手間暇かけるのは好感が持てました。再放送あるといいなあ。