生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

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【梅雨】九州ザーザー、関東シトシトの仕組み

2016-06-19 | 天気・気象

梅雨後半に入り、いつ集中豪雨に見舞われてもおかしくないという
おっそろしいシーズンに突入しつつある。
今朝も九州では、1時間に90ミリ以上というバケモノ級の雨が降った雷

九州の人と関東の人では、
梅雨へのイメージが大きく異なることが多い。

東京の人は、どんよりと空が曇り、
シトシトといつまでも雨が降り続くイメージではないだろうか曇り雨

鹿児島の人は、真っ黒な雲が激しい雷鳴を轟かせ、
滝のような雨がバシャー!!と降るイメージであろう雷雷雷


これは、梅雨前線の大きな特徴のひとつ。


天気図上では一本の前線として描かれるが、
西側と東側では、性質が大きく異なっている。

東側は、暖気と寒気がぶつかる「教科書とおりの停滞前線」だ。
乱層雲が広がって、穏やかな雨が降りやすい。

一方、西側は大陸性の前線の性質を引きずっているのだ……。

湿った空気と乾いた空気がぶつかる(水蒸気前線)ため、
大気の状態が非常に不安定になり、
巨大な積乱雲が次々と発生してしまう。

これらの巨大積乱雲は、山を越えるのが苦手。
関東は西側をがっちりと山に覆われてるため、
西日本からの巨大積乱雲が侵入しにくく、
梅雨前線で極端な大雨にはなりにくいのである。


もちろん、上空の寒気が強かったり、
台風や熱帯低気圧が近づいたりすると、
関東でも大雨になることがあるので油断はできまい。

梅雨が明けるまでは、ぜひとも安全第一で危険・警告

コメント
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