最近読み終わったホラー小説だが、
滝川さりさんの『おどろしの森』、本当におもしろかった!
読むのを中断したくないがために、電車を下りるのを躊躇したほどだ。
「怖いか?」と問われれば、それほどではない。
しかし、ページを捲る手が止まらなくなること必須である。
ホラー小説には以下の3パターンがあると思う。
A:科学でも理屈でも説明がつかない。
B:科学では説明がつかないが、理屈は通っている。
C:科学で説明がつき、理屈も通っている。
一般にホラーといえば、Aが最も多い。
不気味なシーン、怖いシーンをこれでもかと登場させて怖がらせてくる。
バッドエンドが多く、読後にモヤモヤするものも少なくない。
Bとは、例えばある行動によって呪われた。
呪いを解くためにある行動をすることで、呪いから逃れた。
こんな感じのものだ。
Cとは、ホラーと思いきや実はミステリーだったという一種の「騙し小説」。
最近の作家では、赤星香一郎さんなどが代表的だ。
『おどろしの森』はBだ。
個人的に、ホラー映画の中でも、
音響や恐ろしい映像で怖がらせてくるものよりも、
ストーリーで怖がらせてくるものが好き。
そのために、小説でもBが好きなのであるが、
Bタイプのホラー小説って意外に少ないのだ。