昭和51年(1976)に発刊された神戸の異人館 えほんガイド(広瀬安美さんの著)の
Page22に著者が描いた「北野クラブに続く坂道入り口の光景」があります。(下の写真)
広瀬安美さんこのスケッチの説明文として「張り出し窓の館」として「旧浅木家住宅」
が紹介されています。旧浅木家住宅は現在、北野クラブを運営する
「アサキインターナショナル(株)」の事務所として使用されています。
また「KOBE・W・W」とローマ字で書かれ、その下に「神戸市水道 北野浄水構場」
と書かれた石碑についてもスケッチで表されています。
上の写真は神戸の異人館 えほんガイド(広瀬安美さんの著)の表紙
これらについては本ブログでも取り上げ記事を書いていますのでレビューしてみました。
張り出し窓の館の持ち主である浅田家は1957年12月、神戸の市街地を一望できる
神戸市生田区北野町1にレストラン兼ナイトクラブとして開業した「北野クラブ」のオーナー
浅木トミコさんです。一代で築いた浅木トミコさんは「坂の上のマダム」として有名です。
北野クラブのステージでは有名歌手らのライブが開かれ、石原裕次郎や高島忠夫・寿美花代夫妻、
ショーン・コネリー、グレース・ケリーらも訪れました。
現在は息子さんの世代にバトンを譲り嫁の浅木隆子さんは北野クラブの運営以外に
神戸北野美術館の運営やボランティアなど多岐に渡る活動をされています。
浅木隆子さんは下記のサイトで紹介されています。
国際色豊かな、北野町の暮らし | 神戸っ子 (hpg.co.jp)
ちょっと横道にそれてしまいましたが本題に戻ります。
上の写真は浅木家住宅 2018年3月6日に現地に行って写真を撮ろうとしたが許可が得られず
写真を撮れなかったのでひょうご町並み研究グループ編「兵庫の町並み」神戸新聞出版社
(1977)のPage50よりピックアップしました。
下記サイトにも、浅木家住宅の写真が掲載されています。
国際色豊かな、北野町の暮らし | 神戸っ子 (hpg.co.jp)
浅木家住宅主屋の基本情報
住所:神戸市中央区北野町1-5-7
構造・形式など:木造2階建,瓦葺,建築面積126㎡
建造年:大正7年(1918)
所有者:アサキインターナショナル 登録番号:28 - 0054
登録:平成11年(1999)8月23日
文化庁のサイトの解説文では下記の様に解説されています。
神戸市北野町山本通伝統的建造物群保存地区の東側の境に接する場所に位置する洋館。
木造2階建,煙突付で,外壁を下見板張りとして,鎧戸付の上下窓を開き,軒の出の
少ない緩勾配の屋根をもつ。保存地区内の洋館とよく似た優れた洋館のひとつとして貴重。
以前は北野クラブのオーナー浅木家の居宅として使用されていましたが、現在は
アサキインターナショナル及び関連会社の事務所として使用されています。
浅木家住宅を含め神戸市の北野地区で国の登録有形文化財(建造物)に指定の建物
については下記ブログで纏めています。
神戸市 北野地区における国の登録有形文化財(建造物) - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
上の写真は「KOBE・W・W」とローマ字で書かれ、その下に「神戸市水道 北野浄水構場」
と書かれた石碑。 撮影:2018-3-6
上の写真は上記の石碑がある場所の遠景 撮影:2018-3-6
さらに詳細は下記ブログで書いています。
神戸市水道 北野浄水構場の石碑と創設期の導水管 on 2018-3-6 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
間違いの指摘をありがとうございました。
ただし、広瀬安美氏の「張り出し窓の館」は、二階西半分に設けられた建具入りベランダは、窓のように描かれています。