一昨年、東村で購入したカクチョウランが今年も開花した。最近はなかなか高江にも行けないが、やはりベランダではなく、山の中で見たい花だ。
4月24日、東京都民が提訴した高江への警視庁職員派遣のための費用の返還を求める住民訴訟の口頭弁論で、私も証言台に立つ。それまでに、是非、高江の森の雰囲気に十分したってから行きたいものだ。
沖縄県が、公文書開示の際の写しの交付料金の増額を打ち出した。沖縄平和市民連絡会は、3月27日、知事に要請書を提出した。
今までCD-Rで開示文書をもらった場合は、CD-Rの実費(100円程度)だけだったが、A4の紙に換算し、紙1枚当たり10円の価格をさらに徴収するというのだ。CD-Rでもらう場合は量が多い場合なので、かなりの増額となる。
国はこのような価格設定だが、全国47都道府県でこのような価格設定をしているのはわずか3県でしかない。今では、CD-Rにスキャンするのは機械で一瞬にできる。条例の趣旨では、「写しの作成に要する複写料」を徴収することとなっているのだから、県が提案している価格設定は条例に違反する疑いが強い。
そして何よりも、情報公開制度は、「県民の知る権利」を尊重するものとしてある。費用が高額となることにより公開請求に躊躇する人も出てくるであろう。
玉城県政がこのような情報公開制度の趣旨に逆行するようなことをしてはならない。
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沖縄県知事 玉城康裕様 2019年3月27日
公文書開示の際の写しの交付料金の増額中止を求める要請書
沖縄平和市民連絡会
代表世話人:高里鈴代、真喜志好一
松田 寛、宮城恵美子
日々、県民のためにご奮闘いただいていることに心から敬意を表します。
さて、沖縄県では従来、県民が公文書開示請求や個人情報開示請求をした際、「公文書をスキャナで読み取り、CD-Rで交付する場合」は、CD-R1枚あたりの実費以外の費用徴収はありませんでした。
ところが今回、行政情報センターから、このような場合には、CD-Rの費用以外に公文書1枚ごとに10円を加算して徴収する方向で検討しているという説明を受けました。公文書を CD-Rで受け取るのは、かなりの量になっている場合が多いわけですから、この改正案が実施されると県民にとっては大きな負担増となります。
以下の理由から、このような費用徴収の増額を実施されないよう要請します。
記
1.沖縄県情報公開条例は、「県民の知る権利を尊重し、県政の諸活動を県民に説明する責務が全うされるようにすることが重要であるとの認識に立ち、公文書の開示を請求する権利を明らかにするとともに、---県政に対する県民の理解と信頼を深め、もって県民の参加と監視の下に公正で開かれた県政の推進に資することを目的」としたものである(第1条 目的)。
「知る権利」とは、憲法21条の表現の自由に根拠づけられるものであって、何よりも尊重されなければならないが、このような費用徴収の増額はそれを妨げるものである。
2.同条例第19条では、「公文書の写しの交付を受ける者は、知事が別に定めるところにより当該写しの作成及び送付に関する費用を負担しなければならない」と定めている。「沖縄県情報公開条例の解釈運用基準」では、この「写しの作成及び送付に関する費用」を、「写しの作成に要する複写料及び送付に要する郵送料等」としている。
現在では、文書をスキャナで読み取り、CD-Rに記録する作業は機械で簡単に行われる。「写しの作成に要する費用」は軽微なものであり、紙に換算して1枚ごとに10円を加算するような額とはならない。
今回の、「CD-Rの費用以外に公文書1枚ごとに10円を加算して徴収する」という改正案は、「写しの作成に要する費用」以外の額を徴収しようとするものであり、条例第19条に違反する。
3.県は、今回の費用徴収増額の理由として、「請求公文書が10枚を超えると、現行の紙ベースで交付する額よりも、CD-R等で交付するほうが安価となるため、紙で交付する請求者との公平な費用負担の観点から加算を行う」としている。
しかし、CD-Rで受領した場合であっても、実際に文書を利用するためには、印刷やコピー等をする必要がある。県の説明はそのような実態を考慮していないものである。
4.県の資料によれば、県が今回、改正を検討しているような、文書1枚ごとに加算徴収を行っているのは、全国48都道府県のうち、群馬県、岐阜県及び大阪府の3府県のみである。45都道府県が、現在の沖縄県のような費用徴収方法を採用している事実を尊重すべきである。 (以上)