今日も、大浦湾の軟弱地盤と地盤改良工事の問題について、国会議員さんやマスコミ関係者らからの問い合わせが続いた。辺野古新基地は頓挫するということが、多くの人たちの間に広がりつつある。今日も25日(月)の防衛省交渉の整理に追われた。
25日の防衛省交渉では、防衛省の担当者は、回答拒否と開き直りを続け、参加者の怒りが集中したが、それでも彼らがタジタジとしたことがあった。
現在、埋立に使われている岩ズリが、実際には赤土を含んだ土砂であることが問題となっている。この指摘に対して政府の弁明は、「外周護岸によって閉鎖的な水域をつくり、その中に埋立材を投入する工法によって、埋立土砂によるにごりが外海には拡散しない」というものであった。埋立土砂の細粒分含有率等についても、「環境保全図書の記載は外周を仕切る前の基準であって、外周護岸で仕切られた場合のものではない」と主張し続けている。
そこで、会場のモニターで、下の写真を示して防衛省に迫った。今年の2月17日の写真で、外周護岸(K4)の天端の被覆ブロックの隙間にユンボで土砂を詰めている作業が行なわれているが、外海(手前側)にひどい汚濁が拡散していることが分かる。
傾斜堤護岸は、中央部に捨石を置き、その両側を被覆ブロックで押さえただけの構造であるから、その間を水が抜けていく。内側が決して「閉鎖的な水域」とはならないことを示す写真である。
さすがに防衛省の担当者も言葉に詰まり、次のように答えた。
「この件については、今、沖縄防衛局でも事実関係を調査中です。今回、護岸が水密構造であるとは言っていません。外海と遮断するものとは言っているが、水密構造とは言っていない。写真のとおり、濁りが護岸の外側に出ていることは我々も確認しています。原因については、沖縄防衛局で確認中です。なお、防衛局からは、モニタリング調査では基準値を超える濁度は確認されていません。」
我々からは、問題を繰り返し指摘し、防衛局の調査結果を速やかに示すこと。この撮影日のモニタリング調査のデーターを示すことなどを求めた。これだけのひどい汚濁が拡がっているのだから、もし、モニタリング調査のデーターが問題なしとなっているのなら、それこそ調査の信憑性が問われる大問題である。
この日、我々は次の写真も示した。汚濁防止枠が全く汚濁防止の目的を果たしていないことを示すものである。この写真に対しても、防衛省は、「日々のモニタリングでは基準値を超える濁度は確認されていない」と開き直ったが、モニタリングの意味が全くないことが分かる。
(写真はいずれも沖縄ドローンプロジェクト提供)