昨日(25日)、参議院議員会館で辺野古新基地建設事業についての防衛省交渉を行なった。
午後2時から3時半までは、軟弱地盤問題や工事の現状について。午後3時半から4時半までは、サンゴ類やジュゴン等の自然環境に関して追及した。沖縄選出の糸数慶子、伊波洋一両参議院議員、赤嶺政賢衆議院議員らが同席していただいた。(質問事項は、2月24日のブログを参照されたい。)
交渉の詳細はテープを起こした後に説明するが、軟弱地盤・地盤改良問題については、県の埋立承認撤回に対して国土交通相に行政不服審査請求を行なっていることを理由として、回答拒否を連発した。
我々は、安倍首相が衆議院の代表質問に対して、「一般的で施工実績が豊富な工法で工事を行なうことができることを確認した」と答弁したため、その根拠を聞いているのだ。国会の委員会等の質疑でも、同じ理由で回答を拒否しているが、許されない。
行政不服審査請求の審理が終ると、結果の如何にかかわらず、裁判所での争いに入る。司法の場での係争はこれから先もかなりの期間続いていく。係争中ということで説明を拒否し続けるというのであれば、国会の場などでも何時までたっても内容の説明をしないことになってしまう。
ただ、同席された赤嶺政賢衆議院議員の、海底地盤改良工事の国内の実績・海外の実績の詳細を説明せよという質問に対して、防衛省の担当者は次のように答えた。
「国内では、横浜港のコンテナターミナルで海面下65m。海外では、韓国で70mの施工実績がある」(末尾に注)
しかし、「地盤改良をした面積、杭の本数を説明せよ」という質問に対しては、「防衛省の事業なので施工業者の了解を求める必要がある。お答えすることは困難」と回答を拒否した。
防衛省交渉終了後、院内集会が引き続き行なわれた。私が軟弱地盤問題について、そして安部真理子さん(日本自然保護協会)、大久保奈弥さん(東京経済大学)が、辺野古の生態系やサンゴの問題等について報告。午後6時半過ぎまで議論が続いた。
院内集会終了後、官邸前で開かれていた、県民投票の結果を受け辺野古の埋立工事中止を求める抗議集会に呼ばれた。マイクをまわされたので、県民投票勝利の意義と軟弱地盤問題で工事は頓挫することを説明した。
(注)なお、海外での地盤改良工事については、日本の不動テトラ社が参加した韓国の海底トンネル「巨加大橋」工事で、深度65m(資料によっては70m)の実績がある。(国立国会図書館調査及び立方考査局、伊波洋一参議院議員事務所提供)