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三十五歳になるシングルマザーのさなえは、幼い息子の希敏をつれてこの海辺の小さな集落に戻ってきた。何かのスイッチが入ると引きちぎられたミミズのようにのたうちまわり大騒ぎする息子を持て余しながら、さなえが懐かしく思い出したのは、九年前の「みっちゃん姉」の言葉だった。表題作「九年前の祈り」他、四作を収録。
九年前の祈り
ウミガメの夜
お見舞い
悪の花
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初出が違う本だったからまさか繋がっているとは・・・行きつ戻りつ、お話は繊細、ときどきわさわさ。
さなえの子 希敏(ケビン)スイッチが入ると体を激しく痙攣させ大声で泣き叫ぶ・・・引きちぎられてのたうち回るミミズのよう・・・
ひと言多いお母さん、私も言っちゃうなー・・・
「手を放したらいけんかったのに!」
「なんで手を放したんか!」
カナダへ行く飛行機でずっと子どもが大声で泣いていた。
「子供は泣くもんじゃ、当たり前じゃ・・・」
みっちゃん姉は言った。そのみっちゃん姉もたくさんかかえていた・・・
ウミガメの夜の大学生のお話にはさわさわした。
そこで眠ったように座っていた老女の千代子がなんでそこにいたか・・・毎日のようにお見舞いと書いた白い封筒を握っていたんだ。
みっちゃん姉の息子タイコーに・・・
大分県の佐伯って良いところなんだろうなー
吉本由美さんの「列車三昧日本のはしっこに行ってみた」にも同じ大分のお話・・・姫島のきつねのお祭りの事が書かれていたのを思い出した。
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