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小さなしあわせさがして…

上野で平安の秘仏と紅葉を愉しむ

2016年11月26日 | アート・文化
東京でも11月には54年振りの初雪となり、1875年以来初めての積雪になったようです。
今年の冬も異常気象なのか、天変地異が近いのか、恐怖さえ覚えました。

そんな初雪の翌日は、元同僚と3人で上野へと足を運びました。



中華料理の過門香でランチをして東京国立博物館へ。



青の屋根が美しい表慶館。
大正天皇の御成婚を記念して開館されました。迎賓館・赤坂離宮の設計として知られる片山東熊氏の設計で、明治末期の洋風建築として、重要文化財にも指定されています。
青空とユリの木(袢纏の樹)の紅葉が美しいスポットです。

現在開催中の「平安の秘仏」滋賀・櫟野寺(らくやじ)の大観音とみほとけたちを鑑賞してきました。
滋賀県甲賀市に位置する天台宗の古刹「櫟野寺」には重要文化財に指定を受けている平安時代の仏像が20体も伝わります。
櫟野寺は宝物殿改修の折りに、この展覧会となりました。
20体全部を寺の外で展示するのは、初めて。



入り口を入ると目の前には、この写真の十一面観音菩薩像が。
座高が3メートルもあり、坐像の十一面観音菩薩像としては日本最大。
頭と体は一本の木から彫り出され台座も全て含めると5メートルを超える素晴らしいものです。
普段は大きな厨子の中に安置され、扉は固く閉ざされています。
今の機会を逃すと平成30年の御開帳まで、拝見することができません。
頭部をよく見ると怖い顔や優しげな顔など、何を語っているのでしょうか。
滋賀にこんなお寺があるのも、素晴らしい仏像があるのも知りませんでした。
心が研ぎ澄まされて、少しだけ凛とした気持ちになれました。

国立博物館は入場すれば特別展を除き、追加料金が無しで色々なものを鑑賞できます。
絵画・書跡・彫刻・工芸・考古など時代を追って名品約600件余り展示されています。
国宝や重要文化財も多数あり、写真もNGマークのないものは写すことができます。
先ずは本館の2階をざっくりと鑑賞。
次から次へと部屋があって、見ごたえは十分です。



埴輪や土器・土偶から、仏像・江戸時代の小袖、書物など。



上が狩野山楽の帝鑑図屏風、下が車争図屏風。
屏風絵は好きなんです。
それぞれの場面にストーリーがあって楽しい。



本館を鑑賞した後は、春と秋だけ公開されている庭園を散策。
国立博物館の敷地はもともとは寛永寺の境内だったところで、この庭園は寛永寺の庭であったといわれています。
本館と池のまわりも美しい秋。
特にイチョウは大木が多く、まさに黄金色に輝いています。



五重塔や、燈籠、移築された5棟の茶室や池に築山などと、本格的な庭園でした。



最後は法隆寺宝物館へ。
スタイリッシュな建物で、法隆寺ぽくないですね。



建物側からの景色は、水面に紅葉が映り込みとても美しいです。



法隆寺から皇室に献納された宝物300件余りを収蔵しています。
こちらは、重要文化財の聖徳太子絵伝。



歴史にたっぷり触れて大満足の私たちは、コーヒータイム。
黒田記念館にある上島珈琲へ。
雰囲気がとてもいいので、お気に入りのカフェです。
まったりとお喋りをして、上野駅へ。



上野駅はこんなに可愛いパンダのツリーがお出迎え。
秋満喫の一日でした。
コメント (20)
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