「地震雲」

今日の午前、何とはなしに聞いていた某ＦＭ放送（J-WAVE)で、昨日「地震雲」が多くの人に
目撃されたという話があった。

多分、このことだと思う。



【撮影場所：東京都多摩市　撮影日時：2005年3月27日17:30】

縦の一条の雲は飛行機雲である。横一直線の雲が、言われるところの「地震雲」と思われる。

この「地震雲」について、最近、地震の前兆現象だ、地下の変異に地中のラドン等の放射生物質が
空気中に表出して「地震雲」となる、とか言われている。
だが、未だに地震との因果関係は証明されておらず、現代の迷信に思える。
大気中の温度差が原因してあのような雲を形成しているかも知れない。
ことさらに騒ぎ立てるのはいかがなものかと思う。不安な時代の象徴みたいなものだ。

ずっと以前に、人魂とか船幽霊とかの怪奇現象を科学的に解明し、実験で実証する番組があった。

船幽霊というのをご存知だろうか？
漁船などが出漁した際、何らかの原因で進行できない状態になることを船幽霊に取り憑かれた、
という。
このときその番組では、海流の境目（正逆の流れが海面下で接するところ）にスクリューの位置が
あると推進力が減殺され進行できなくなると実験で実証していた。
または、海底火山からの噴出で硫黄分を含んだ海水がスクリュー付近まで上昇して、推進力を
殺ぐということだったかも知れない。（あまりにも昔の番組だったので記憶も定かでない）

「怪奇現象」を怪奇現象として興味本位に煽るのではなく、事実解明の成果を広報するような
番組がほしいところである。昨今は、おしなべてバラエティ仕立てにしてしまうので、
正しい理解が得にくい状況に思える。

最近、科学に対する関心が薄いと言われるが、影響力のあるテレビの番組作りにもその一端が
あるように思えてならない。科学的アプローチの方法論、その面白さを前面に出した番組が
あってもいいと思う。かっては、そのような番組作りが一般だったようだが。
その意味で正しく論理的に理解・判断するというこ難しい手続が敬遠され、口コミ、噂、安直な
テレビ番組で得た話を元にした受け売りの風評で納得してはいないだろうか？
これでは異変があったときパニックを引き起こし、混乱を助長するだけである、と危惧する。

ちょっと固い話に逸れてしまいました。