半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

銀のナイフ、基本は2種類です。 シルバー・カトラリー (銀食器) の話 その7

2010-03-10 20:15:32 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
スプーン、フォークと続いたので、「銀食器の話、その7」 はナイフについて書くことにします。

このWALLACE社のGRAND COLONIALシリーズにも、ステーキ・ナイフやフィッシュ・ナイフ等が設定されているものの、基本となるアイテムは下の画像の上側の2本、いわゆるディナー・ナイフとランチ・ナイフとなっています。実際にはメインにはディナー・ナイフを使用し、前菜にはランチ・ナイフを使用するというセッティングをするようです。一番下の小さいナイフはオレンジ・ナイフで、我が家では主としてデザート用として使用しています。銀食器でも、本当のアンティークではブレードの部分にスチールを使用しているタイプがありますが、我が家の物にはさすがにそこまでの時代はないので、全部ステンレス製のブレードになっています。




こちらの2本はバター用のナイフ。上はマスター・バター・サーバーで、バターをそれぞれのお皿に分けるときに使用するもの。下はバター・スプレッダーで、実際にバターを塗るときに使用します。スプレッダーは人数分必要になります。




これは我が家で普段使い用の銀食器を収納しているケース。普通の銀食器用ケースでは、このように蓋の内側にナイフを収納できるようになっています。つまり、12人用のセットを収納しようと思ったら、1種類のナイフしか収納できません。




そこで、ちょっと上級のセットになると、蓋の内側に加えてさらに12本のナイフを収納するスペースが設けられています。こちらのケースには、パーティー等で使う銀食器を収めています。




こちらには、ちゃんとバター・スプレッダー用のスペースも設けられています。



もちろんさらに多人数用のカトラリーを収納できるきケースもありますが、24人用以上のケースでは脚付きのキャビネットのようなタイプが主流になってしまうので、あまり一般家庭向きではないでしょうね。
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銀のフォークも色々あります。 シルバー・カトラリー (銀食器) の話 その6

2010-02-10 20:17:02 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
前回はスプーンを紹介したので、「銀食器の話、その6」 は我が家の銀食器の中から、比較的よく使用するフォークを紹介することにしましょう。


まず最初はこれ。上からディナー・フォーク、ランチ・フォーク、サラダ・フォーク。フォークに関しては、この3本が基本となるアイテムとなります。



一応、メーカーの使用している名称では上記のように分けられているものの、現実にはディナーのセッティングではディーナー・フォークがメインの肉料理用、ランチ・フォークが前菜用、サラダ・フォークが魚料理といった使い方をするようです。販売店の中にはサラダ・フォークをサラダ/フィッシュ・フォークとして販売しているところもありました。このウォレスのグランド・コロニアルのシリーズにもフィッシュ・フォークという名称のアイテムは存在していますが、何故かあまり一般的なアイテムではないようで、中々お目に掛かれません。


これはサービング用のフォーク。下のサラダ・フォークは大きさの比較用です。



前回紹介したサービング・スプーンとペアで揃えたいアイテムですね。とりあえず、最初はこの辺りまでのアイテムを人数分揃えるのがよいでしょう。


次はこれ。さて、何に使用する物だか分かりますか?



正解は上がレモン・フォーク、下がオリーブ・フォークです。我が家ではレモン・フォークをフルーツ・フォーク代わりに使ってしまうことが多いですね。でもオリーブ・フォークの出番は滅多にありません。

次回はナイフ類を紹介しますのでお楽しみに。
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銀のスプーン、色々ありますね。 シルバー・カトラリー (銀食器) の話 その5。

2010-01-18 20:50:05 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
「銀食器の話、その5」 として、今日はわが家で使用している銀食器の中から、スプーンを紹介することにしましょう。


まず最初はこれ。左からスープ・スーン、テーブル・スプーン、ティー・スプーン、デミタス・スプーン。標準的なセッティングでは、デミタス・スプーンを除いた3種類を使用します。まず最初は、この辺りから揃えるのが良いでしょうね。




これはサービング用の大きなスプーン。左はサラダ用で、中央は汎用。右側のスープ・スプーンと比べるとその大きさが分かります。




この可愛いのがシュガー・スプーン。ジェリー・スプーンとして紹介されることもあるようですが、このウォレスのグランド・コロニアルの場合は他にジェリー・スプーンと名付けられているアイテムが存在しています。




この細長いのはアイスティー・スプーン。長さは2種類あります。




これはソースやクリーム等のサービングに使用するレドル。大きいほうがグレービー・レドル。小さい方がソース・レドルです。



このウォレスのグランド・コロニアル・シリーズだけでも物凄い種類がありますし、更に同じネーミングのアイテムでも時代によってまったく形状が異なったりすることもありますので、全種類そろえるのはかなり大変でしょうね。

銀食器を揃えるときは、色々な種類のものバラバラで買うよりは、一つのメーカー、一つのパターンで統一したほうが、テーブルに並べたときに映えると思いますよ。
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銀のケーキサーバー&パイサーバー シルバー・カトラリー (銀食器) の話 その4

2009-11-17 21:42:41 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
これが我が家で使用しているサーバーの一部。上からパイ&ケーキサーバー、パイサーバー、チーズ・サーバーです。

他のカトラリーと同様にアメリカのウォレス社製の銀食器です。パターンも “グランドコロニアル” で統一しました。オリジナルのデザインは1942年ですが、この3点はブレード部分がステンレスなんで、戦後に生産された物ですね。



銀食器を購入するときは、こういった様々なアイテムが用意されていて、後になって少しづつ買い揃える楽しみがあるようなパターンを選ぶことをお勧めします。他にも色々と面白い?アイテムがありますので、少しづつ紹介しますね。
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“銀食器” の手入れは面倒? シルバーカトラリー(銀食器)の話 その3

2009-10-27 20:30:42 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
かなりブランクが開いてしまいましたが、今日は “銀食器の話 その3” ということで、銀食器の手入れ方法について書くことにしましょう。

以前にも書いた通り、我が家では普段使いで銀食器(もちろん銀メッキではなく銀無垢)を使用しています。しかし、そういった話をすると、「銀食器は手入れが大変でしょう?」と、聞かれることが少なくありません。まぁ結論からいってしまえば、日常的に使っている限りはそんなに頻繁に手入れをする必要はありませんし、手入れをするにしても、ちゃんと専用の手入れ用品を使用すれば別に面倒というほどのことはありません。




我が家で使用している手入れ用のアイテムは、すべてイギリスのハガティ社(Hagaty)の物。私はメーカーから直接輸入しましたが、日本国内でも簡単に入手できると思います。銀食器を使っていると、このように部分的に黒く変色してきます。特に卵料理などで使用するフォークなどでは、このようにはっきり分かるくらいになります。




これは酸化ではなく硫化によるもの。漂白剤では落ちませんし、クレンザーのように粒子が荒いコンパウンドで落とそうとしたら傷だらけになってしまうでしょう。そこで登場するのが還元剤です。我が家で使用しているのはこのシルバーディップ 。現在はシルバーバスという名称に変更になっているようです。




使い方は簡単。この中にドボンと漬けてから、中のカゴごと引き上げて水洗いするだけです。




この画像は試しに途中まで漬けてみた状態。はっきり線がついてますね。




でも、そのままではちょっと黄色っぽい感じになってしまいます。そこで登場するのがこれ。シルバーフォームです。洗浄剤と研磨剤を合わせた様な物とでもいいましょうか?




こちらも使い方は簡単。このシルバーフォームを濡らしたスポンジにつけて軽く磨き、そのまま水で流すだけ。すると・・・・・・




・・・・・・あっという間にこの状態。時間にして、わずか30秒ほどでしょうか?




上からフォームで手入れが終わった状態。還元剤につけただけの状態。手入れ前の状態。こうやって比べてみると、手入れ前の状態はかなり黒ずんで見えますね。でも実はコレ、わざわざ黒くなるように手入れをしないで放置していた物。前回から4ヶ月のブランクが開いてしまったのは、中々この状態にならなかったためです。もっと簡単に黒くする方法もあるのですが、あまりに不自然な黒さになってしまったため使えませんでした(笑)。




もし、さらにピッカピッカにしたいときは、このシルバースミスポリッシュもあります。銀製品用の研磨剤ですね。




これはシルバーダスター。銀製品の手入れ用クロスです。一度きれいに磨き上げて、時々これで拭いてあげれば、数年経ってもピッカピッカで顔が映る状態のままです。銀食器用の箱に入れておけば、別に黒くなったりすることはありません。でも、銀食器をあまりピッカピッカに磨き上げるのは、逆に品がないということで好まれないそうですね。



まぁこんなわけで、銀食器を普段使いに使用することは別に面倒でも何でもありません。一度これに慣れてしまうと、もうステンレスのカトラリーには戻れません。恐らく「銀食器は手入れが面倒」という説を唱えている方々は、実際に銀食器を日常的に使用したことがないか、手入れの仕方が間違っているか、そのいずれか(あるいは両方?)だと思います。
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シルバー・カトラリー (銀食器) の話 その2

2009-06-30 22:00:32 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
普段使い用としてアンティーク (と、いうよりもむしろ中古) の銀食器を買おうと思った所までは前回書きましたので、今回はその続きです。

銀食器の専門書を見て色々検討した結果、候補として選んだのはアメリカのLUNT社の “Sweetheart Rose” と、WALLACE社の “Grand Colonial” の2種でした。しかし、写真で見る限りではどちらも甲乙つけがたく、中々決められません。そこで、取り敢えず両方の基本セットを購入して、実物を見比べてみることにしました。購入にはeBayを利用し、アンティーク銀食器の専門店が出品しているアイテムを選び、基本的なセットを落札しました。




実際に届いた品物を比べてみると、普段使いにはグランド・コロニアルの方が使い勝手が良さそうだということが判明。それ以降はグランド・コロニアル一本に絞ってアイテムを揃えることにしました。セット単位でまとめ買いしているため、ダブってしまっているアイテムが多いものの、現在では30人以上のホームパーティーにも対応できるだけの銀食器を確保することができました。




これがグランド・コロニアルのパターンを拡大したもの。銀食器の専門書によると、デザインしたのはウィリアムス・S・ウォーレンで、1942年に発売されたパターンだそうです。



と、いうわけで、次回は銀食器の手入方法について書きたいと思います。
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シルバー・カトラリー(銀食器)の話 その11

2009-05-14 22:00:31 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
半谷家では7年ほど前から普段の生活でアンティークのシルバー・カトラリーを使っています。もちろんシルバープレート(銀メッキ)ではなくスターリングシルバー(純度92.5%のいわゆる銀無垢)です。さすがに去年のクリスマス・パーティーからは場所を借りるようになりましたが、それ以前はホーム・パーティーで一度に30人以上を招くこともあったため、それなりのカトラリーのセットがあると非常に便利だったのです。

銀食器は手入が面倒という話も聞いていたので、最初はどうしようか迷っていましたが、叔母が「毎日使ってれば、全然大丈夫よ」というので、変なものを買うよりも良いだろうということになりました。それにスターリング・シルバーだったら、将来子供達に受け継がせることもできますしね。



当然のことながら、最初は普通に新品を買おうと思っていました。もちろん一度に全部揃えるのは到底無理なので、少しづつ買い揃えるといういつもの?作戦です。

私が一番興味を持っていたのは、スタイリング誌の91年10月号に出ていたオーストリアのウィーンにある工房、L.jarosinski & J.Vaugoinの作品。しかし、残念ながら日本には代理店もなく、入手が困難であることが分かりました。

その次に考えたのはデンマークのジョージ ジェンセン。輸入元へ問い合わせたところ、二子玉川の高島屋に入っている正規店にはカトラリーも展示してあるとのことだったので、早速カミさんと二人で見に行くことにしました。しかし、当時日本に正規で入っていたのは “エコーン” 、“ピラミッド” 、 “ブロッサム” 、 “リリー オブ ザ ヴァレー” の4種のみで、残念ながらデザインが私達の好みとはかなり異なっていました。




そこで作戦を大幅に変更し、アメリカやイギリスのアンティークから探すことにしました。種類が色々あることはもちろんですが、海の向こうでは一部の高級ブランドを除いてはむしろ “中古品” といった扱いになり、かなり割安感のある価格で購入できる点も大きな魅力でした。この画像のようなガイドブックも色々出版されていて、代表的なメーカーの製品に関しては、パターン(デザイン)や発売年、流通価格なども簡単に調べることができます。



我が家の条件は、 ① 飽きが来ないシンプルで使いやすそうなパターンであること、 ② 現行品または流通量が多い “定番” のパターンで、将来的に買い足しなどが可能であること、 ③ ナイフやフォークといった基本的なアイテム以外にも様々なバリエーションが楽しめること、の3点。

その結果、候補として選んだのはアメリカのLUNT社のSweetheart Rose と、Wallace社のGrand Colonialの2種でした。と、いうわけで次は何をどうやって入手したか?という話になるのですが、この話はちょっと長くなりそうなので、続きはまた機会を改めてということで……。
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