学問空間

「『増鏡』を読む会」、第9回は2月22日(土)、テーマは「上西門院とその周辺」です。

定家と公経

2008-10-11 | 高岸輝『室町絵巻の魔力』
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2008年10月11日(土)22時42分50秒

三田村氏が「北山の山荘を源氏物語の滝をイメージしながら造園したらしい西園寺公経は、藤原定家の舅であり」と書かれているのを見て、一瞬、何か変だなと思ったのですが、滝の音に紛れて、そのままにしていました。
正確には公経は定家の妻の弟であって、舅ではないですね。
年齢も定家は応保2年(1162)、公経は承安元年(1171)生まれで、定家が9歳上です。
村山修一氏『藤原定家』には、
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政治的・社会的背景が悪化したのと併行して、定家自身の家庭事情にも種々の重要な変化が起った。これよりさき、定家は建久五年のころ、先妻である藤原季能の女を離別し、新たに内大臣西園寺実宗の女を娶ったが、当時西園寺家に対し、遥かに下風に立つ御子左家が縁組したことは、御子左家にとって非常なプラスであった。こうした不釣合な婚姻がどうして成立したか、恋愛によるものか、九条家あたりの仲介によるものか明らかでない。とにかくプラスにはなったものの当面の政局は九条家のみならず、西園寺家にも不利であったから、この縁組も最初はその実効を発揮するに至らず、むしろ民部卿典侍・香(かおる)・為家などの子供が相ついで生れることによって、家計は膨脹せざるをえなかった。
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とあります。
実宗が公経の父ですね。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/murayama-shuichi-teika-kantoheno-shuchaku.htm

>筆綾丸さん
イタリア語は全然駄目な私ですが、記事をじっと見ていると、Green Fluorescent Protein の発光程度には意味が感じられます。

http://www.corriere.it/scienze_e_tecnologie/08_ottobre_07/nobel_fisica_italiani_traditi_d9993120-946d-11dd-a0d8-00144f02aabc.shtml
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000078-sph-soci

実は私、イタリア語訳『とはずがたり』を持っていまして、こちらも書かれているであろう内容は熟知しているのでクラゲ並みに理解はできるのですが、いつかきちんと読めるようになりたいと思っています。

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
「Nicola Cabibbo さん」
http://6925.teacup.com/kabura/bbs/4789
コメント
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