次の文章を読み、空欄(ア)~(コ)に適当な語句を語群より選択し、その番号を記入せよ。
また、設問(1)~(5)に対する解答を各設問の語群より選択し、その番号を記入せよ。
14 世紀後半から 15 世紀にかけて、倭寇とよばれた武装商人集団が朝鮮半島や中国大陸の沿岸で猛威をふるっていた。かれらの根拠地は( ア )・対馬・肥前松浦地方であり、瀬戸内海の武装商人集団もこれに加わっていた。
かれらの侵略になやまされた( イ )は、日本に使者を送ってその禁止を求めたが、日本が争乱中ではたされなかった。しかし、1380 年代からは、( イ )は反撃に転じた。
倭寇は南朝の征西将軍( ウ )と結びついていたと考えられるが、( エ )が九州を平定していくとおとろえた。
朝鮮半島では、1392 年、倭寇を撃退して名声をあげた( オ )が李氏朝鮮を建国した。
朝鮮は通交と倭寇の禁止を日本に求め、足利義満もこれに応じたので国交がひらかれた。
日朝貿易は、幕府だけでなく、守護大名・豪族・商人なども参加しておこなわれた。
そののち、日朝貿易は両国の貿易に積極的であった対馬の宗貞茂が死去すると倭寇が活発になり、応永の外寇とよばれる事件では(1)朝鮮軍が対馬を襲撃したため、一時中断した。
朝鮮からの主な輸入品は(2)織物類であった。
この日朝貿易も(3)1510 年、朝鮮の統制強化を不満とする日本人の暴動がおこってから衰退していった。
中国では、1368年( カ )が元を滅ぼし明を建国した。明は私貿易を禁止し、日本に倭寇の禁止を求めてきた。
足利義満は、これに応じ、( キ )年僧( ク )を正使とし博多商人肥富を副使とする使者を派遣して国交をひらいた。
義満からの国書には「日本准三后某、書を大明皇帝陛下に上る」とあり、翌年の明からの国書には義満を「日本国王源道義」とよび、「大統暦を班示し、正朔を奉ぜしむ」とあった。
遣明船は、明から交付された( ケ )とよばれる証票を持参することを義務づけられた。この朝貢形式の貿易は、日本側の
利益が大きく、(4)大量に輸入された銅銭は日本の経済に大きな影響を与えた。
貿易の実権は幕府が握り、寺社・大名・商人も参加した。
しかし、実権は次第に大内・細川などの大名に移った。
大内氏は( コ )商人と、細川氏も別の商人と結んで、抗争した。
なかでも、1523年に(5)中国の貿易港で両者が起こした衝突は大きかった。
結局のところは大内氏が勝って貿易を独占した。
しかし、次の 1547 年が最後の遣明船となった。
〔語群〕
1.1399 2.1400 3.1401 4.1402 5.堺 6.博多 7.壱岐 8.高句麗 9.高麗 10.割符 11.朱印状 12.勘合 13.祖阿 14.李舜臣 15.護良親王 16.祖元 17.朱元璋 18.懐良親王 19.李成桂 20.細川勝元 21.疎石 22.北畠顕家 23.今川了俊 24.尚巴志
[設問]
(1)下線部(1)の事件は西暦何年におこったか。次の語群から選択しその番号を答えよ。
1.1409 年 2.1419 年 3.1429 年 4.1439 年
(2)15 世紀ごろまで、日本での生産がほとんど無かったためしぎりに輸入され、ひとびとの生活にも大きな影響をあたえた下線部(2)の織物は何か、次の語群から選択してその番号を答えよ。
1.絹 2.木綿 3.麻 4.羊毛
(3)下線部(3)の事件に関係のない地名はどれか。次の語群から選択しその番号を答えよ。
1.乃而浦 2.富山浦 3.南浦 4.塩浦
(4)下線部(4)で言及されている銅銭に該当する貨幣を次の語群から 2つ選択しその番号を答えよ。
1.洪武通宝 2.寛平大宝 3.万年通宝 4.永楽通宝 5.長年大宝 6.寛永通宝
(5)下線部(5)の貿易港を何というか。次の語群から選択し、その番号を答えよ。
1.寧波 2.福州 3.膠州 4.廈門
[解答]
(ア)―7 (イ)-9 (ウ)-18 (エ)-23 (オ)-19 (カ)-17 (キ)-3 (ク)-13 (ケ)-12 (コ)-6
設問(1)-2 (2)-2 (3)-3 (4)-1.4 (5)-1
[解説]
(ア)壱岐・対馬の場所
設問(3) 1510(永正7)年 〈三浦の乱〉★
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