●元禄文化(美術)
〈尾形光琳、法橋となる〉★
Ogata Kōrin achieves official recognition with the award of the honorary title hokkyō.
置(お)こうバイクや カキツバタ。
尾形光琳 『紅白梅図屏風』 「八橋蒔絵硯箱」 『燕子花図屏風』
[ポイント]
1.尾形光琳の代表絵画は『紅白梅図屏風』『燕子花図屏風』、蒔絵は『八橋蒔絵螺鈿硯箱』。
[解説]
1.尾形光琳(1658~1716)は、呉服商の次男。本阿弥光悦・俵屋宗達に学ぶ。伝統的技法の上に新しい時代にふさわしい装飾的な画法の琳派(りんぱ)をおこした。代表作は『紅白梅図屏風』『燕子花図屏風』。また光琳はすぐれた意匠(いしよう)(デザイン)の蒔絵でも知られ、代表作は『八橋蒔絵螺鈿硯箱』。蒔絵は野々村仁清の影響を受ける。
2.尾形光琳の弟が陶磁器の名手尾形乾山(おがたけんざん)。
〈2015立命館大・全学部
問n 下線部4京都町衆に関連して、「かれ」の妻も「京都町衆」で、画家・工芸家を輩出した家の出身であった。その家の代表的人物の一人で、『紅白梅図屏風』『舟橋蒔絵硯箱』などの作者は誰か。その氏名を答えよ。」
(答:尾形光琳 ※「かれ」とは伊藤仁斎)
〈2013中大・法
問5 下線部4(綱吉の治世のころは)新しい文化が生まれてきた(時代)に関連する説明文として正しいものにはイ、誤っているものにはロをマークしなさい。
a 本阿弥光悦は尾形光琳の画風を発展させ装飾画を大成した。
b 松尾芭蕉は旅を重ね、『笈の小文』や『奥の細道』などの作品を残した。
c 宮崎友禅は権現造とよばれる新しい建築様式を考案した。」
(答:aロ二人は逆の関係、bイ、cロ宮崎友禅は染め物)〉
〈2012学習院大学・経済学部
問2 下線部2の美術に関して、代表作品のーつとされる「紅白梅図屏風」の作者は誰か記しなさい。」
(答:尾形光琳)〉
〈2012立大・文学部
問1.下線部1元禄文化に関する記述として正しいのはどれか。次のa~dから1つ選べ。
a.尾形光琳は京都の町衆の画風を学び、『洛中洛外図巻』を描いた
b.熊沢蕃山は孔子・孟子の古典に直接たちかえろうとする古学派を創始した
c.契沖は『万葉集』を研究し、『万葉代匠記』を著した
d.関孝和は和算を発達させ、『塵劫記』を著した」
(答:c〇、※a×光琳作に『洛中洛外図』は知られていない、b×蕃山は中江藤樹門下の陽明学者、古学派は山鹿素行、伊藤仁斎・東涯父子ら、d×吉田光由の著作)