はい!雪明かりの路・小樽市公会堂ライブ・レポート・パート2のかじまり、はじまり~!!
で、STAライブを終えたシューヤ、タク、ミキティは空腹に耐え切れなくなって、この時点で名店「なると」へと食事に向いました。
ここからは折り返し点。後半戦へと突入だあ!
8、3:35~3:55
「セイラーズ」
唯一、岩内から参戦の男トリオ。
このバンドは2年ぶり2回目の出演で「こよなく愛する60~70年代のブルース・ロック」をとことんと聞かせてくれます。
夏の小樽・屋外ライブ・イベントでは常連組ですがね。
この日一番の無骨すぎるくらいなサイケデリックカラーに染め上げられたライブ。
スタンバイオーケーのサインが出てはじまったのが、な、な、なんと・・・・「ホワイト・ルーム(クリーム)」ではないですか!!!
あの「ダンダダダンダダダン!」のイントロが迫ってくる。
ボーカルは入っていませんが(ア~~~の部分)、独特の分厚いイントロサウンドが飛び出して歌い出されました。しかもフィンガー・ピッキングのベーシストがリード・ボーカル(黒いボディのベースでプレイ。ローズ指板。毎年ヒゲをたくわえています。色つき眼鏡と頭に巻いたバンダナもポイント)。
ジャック・ブルース風に燻し銀の喉を震わせて。
まさかここの会場でこの曲が聞けるなんて衝撃。
ウーマントーンをねちっこく奏でているギタリストは335の3トーンサンバーストギター(バインディングなし)を抱いています。
エリック・クラプトンが大好きなのは明白。
さあ、次は何をやってくれるの・・・?と期待にワクワクしているとフレディ・キングの「セイム・オールド・ブルース」がウネリをあげた。
おいおい、ドンドンと本格的なブルージー・ワールドに突入かい。
向き合ってプレイするベーシストとギタリストは、すでに熱気ムンムンのステージ上で汗だく。
タメがどっぷりと効いたドラミングは絶品。決して手数が多いわけではないのに説得力あり。
そのドラム・セットのそばに寄り添って、ブレイクの確認をするギタリストはニンマリ。
ギター・ソロにはワウペダルが絡み付き、スライド・バーを駆使した3コード究極のフリーセッション開始。
全くクリームと同一の編成で堂々2曲を終えました。
「岩内から来ましたセイラーズです。すみません・・・・昼過ぎからブルースをやっていいものかとちょっと迷いました(この間にドラマーはシンバル・スタンドの調整)・・・・私ごとではありますが、年寄りなので曲がよく覚えられません・・・・時間がないのでちゃっちゃとやっちゃいます」
もう気分はすっかりとフラワームーブメントにトリップ。
リバーヴを思い切り深めにかけたギターによるアルペジオのイントロから「リトル・ウィング(ジミ・ヘンドリクス)をやらせてもらいます・・・・」
ドスのきいたボーカルも、ニューロック世代にとってはたまらないくらいに共鳴できますよ。
一気にあの時代へ逆行させてくれます。
しかし難解なるジミヘンをパーフェクトにコピーしているのですよ。指クセまでをも再現(ちなみにリッチー・ブラックモア率いるレインボウのデビューアルバに収録されている「キャッチ・ザ・レインボウ」は明らかにリトル・ウィングのオマージュ)。
この味は、そこいらの若造ギタリストには到底醸し出すことは不可能でしょうね。
3人組みなので持ち時間が短いのが残念なくらい。
水を一飲みしつつ早くもラスト。
「メンバー紹介を挟んで、ソウルフルなロックンロールでいきます!」
極めつけ、とっておきの「迷信」リフが激しくピッキングされます。
グッと雰囲気が一転して3コードのノリノリビート。
トリオとは思えないくらいに、想像を絶する爆音で究極のアドリブ合戦勃発だ。
この曲は元々はスティービー・ワンダーの作品だけど、ここではトリオとロックにこだわってスティービー・レイヴォーン&ダブル・トラブルとベック・ボガート&アピスの合体バージョンでぶちかまし。
チョーキング、サスティーン、ピッキング・ハーモニクス、プリングオフにグリッサンドと何でもござれだ。必殺テクニックのオン・パレード。
スピーディーなアレンジにくわえて(多少のミスが散見)、カーマイン・アピスよろしくエンディングではドラム・ソロを号砲に大団円。拍手喝采は当然でしょう!!
9、4:05~4:30
「M-SCATS」
札幌から2年連続出演の5人組バンドです。
バンドからのメッセージがあります「結成まだ1年少々で、不慣れな中、緊張してミスる事もありますが、みんな頑張りますので!」
全曲を女性シンガーのジャパニーズ・ポップ・ロックで占めたコピー・バンドです。
この日、一番初々しきバンドが降臨。
フロントに女性メンバーが2人並んでいるだけでも華やかですね(なんたってこの前には、完璧にむさ苦しい野郎の集団が続きましたからね)。
聞き覚えのあるバンド名だなあ、と思っていたら、去年ここ小樽は公会堂でのイベント「雪明かりの路」や北運河「サウンドエナジー」にもSTAとタイバンをやったばかりでしたね!
しかしこの日の出演バンドにおける女性ミュージシャンの多い事。大歓迎です!
ここの編成は・・・・・(VOミキ嬢)、(G&CHO)去年はテレキャスター、ブロンドボディカラー、メイプル指板を弾いていましたが今回は黒のミュージックマンのルークモデルを弾いていました。(B)ジャズ・ベース3トーンサンバースト・ボディ・カラー、ローズ指板、(DR)、(女性KB&CHO。去年はローランド使用でしたが今回はハモンドを弾きこなしていました)。
ちなみにギタリスト、ベーシストともにフェンダーの布製ストラップを使用。これ発売されてからずっと超ロングセラー商品。今回他のバンドマン達もけっこう使っているんだから、相当の人気商品なんだねえ。
軽くて柔らかいので肩にもジャスト・フィットしてくれて優しい。幅もほどよいサイズで値段もリーズナブル。世界中の弦楽器奏者達が愛用しております。
さてさて、そうこうしているうちにライブスタート!
何かとコダワリの強い女性シンガーは、ステージ映え満点なスラリと伸びた健康的脚線美のセクシーファッションで決めまくってくれて、まずは掴みオーケー。
バンド名の「M」は彼女のイニシャルから命名したのだそうですよ。
弦楽器コンビは・・・・・・う~~ん、セレクトが渋いね。
1曲目の「ああ、無情(アン・ルイス)」から、超ハイトーン・ヴォイスが空間をつんざく勢いで挑みかかってきます。
コーラス・ガールとの息もピッタリ。
2人とも声域の幅が神ってる!
商業主義にのって大ヒットしたような歌謡曲路線ではなく、元祖ジャニーズ・へヴィーメタル・ポップスクィーンに重点を置いたスタンスが潔し。
黙々と真剣にボトムをキープするベーシストは、愛らしいルックスのシンガーとは対極に、そんじょそこいらのふやけた野郎どもなんか消し飛んでしまいそうな風格すら漂っています。
白い三日月型のタンバリンを片手に熱狂する観客も出現。
それに対抗意識を燃やしたのか、パーティーズのクドウさんも赤い星型タンバリンを打ち鳴らす。
「いいですねえ~ありがとうございます!こんにちは、はじめまして。M-SCATSです。
今日は暖かくてよかったですね。
寒波が近づいているとニュースで流れていたから、どうなることかと心配していたけど・・・。
凄くたくさんのお客さん達が入ってくれて嬉しいですよ。
踊りまくりすぎて、飲み物を持っている方はひっくり返してこぼさないように気をつけてくださいね。
この勢いにのっていきたいと思います。
続いての曲もアン・ルイスで・・・・いつもは男ばかりの脂っこいバンドですが、今日はちょっと趣向を変えてみましたよ(笑)」
プログレッシブ臭プンプンなシンセサイザーから「ウーマン」。
そこから力強いバスドラム・キックがバトンを受け取る形で主導権を握り、皆は手拍子・・・・と、ちょっとギターにトラブル発生で音が出ない・・・・。
気を取り直してやり直しです。
再び鍵盤楽器が牽引役。重厚なるサウンドが次に起こる展開へとワクワク期待させてくれます。
繊細なるピアノ・タッチに模様替えして焦らしまくり。憎いね。
皆で手を頭上にかざして左右に揺らす情景を見たメンバー達は、アドレナリンが噴出しまくってるんでしょうね。
光速リードギターに、スティック・ワークで挑戦状を叩きつけるドラムス。
「レーサーⅩ」真っ青だあ!
激しいフレーズのシャワーを浴び、分厚い音壁に襲われトドメはボーカルのみでのエンディング。
スリリングな音絵巻。
体全体にズンズン跳ね返る重戦車のような音像も健在。ここまで一気に攻めてくると快感になってきちゃうね。
オフの時には物静かなここのドラマーも、いざライブともなると、あいかわらずメガトン級のドラミングを繰り広げているね。さすがに立派。流行になんか左右されないこのイカシタ楽曲は、いついかなる時でもライブにもってこいです。
他のバンドの女性シンガー達もその白熱したステージングを一心不乱に見つめ続けながらニコニコと声援を送っていました。麗しきバンド愛を垣間見ちゃいましたよ。
アンちゃんってやっぱり女性達永遠のポップアイコンなんだね。
「イエーイ!ありがとうございます。まだまだご機嫌な曲が続きますのでよろしくお願いします!凄い!素晴らしい。」「可愛い!(と、ラブコールが飛んできました)」「皆さんから元気をもらいました。・・・なんかね・・・・業務連絡・・・・・今日は真面目な話をひとつ。改めて考えてみると、このバンドは1年が経過しているのですね。ここまでこれたのも皆さんの温かい応援のおかげだと思います。来年はどうなるかわからないけど、私は頑張っていきますよ。察してください・・・・・・水を一口だけ飲ませてください。これからも曲ごとに飲ませていただきます。何を喋るかしっかりと考えてきたんですけど、いざステージに上がると飛んでしまうものですね。緊張してます。
でも今日は心底楽しんでいます。皆さんに支えてもらい盛り上げていただきまして感謝です。
時間もないので、ちゃっちゃといきます・・・・・アンルイスが続いたので、あだち充先生のアニメテーマ・ソング・・・・タッチ(岩崎良美)」
パワフルなバックビートがドテッパラ奥深くにビシビシと響くけど、やはりボーカルが懸命にドラマを形成。
この辺に差し掛かったら、すでにステージ上は灼熱地獄。
ボーカルは「暑い・・・」を大汗かきながら連発。
それを察した親切なお客さんがウチワで扇いでくれる場面もあって、「雪明かりの路」らしいなあ・・・とにやけちゃいました。
最後の決め技はエフェクター操作の後に、ギター・アーム・ダウンをギリギリまで目一杯に・・・・・・「グィ~~~~ン!!・・・・」。
リズム・セクションが鉄壁なる骨格を築き上げているので、さぞかしプレイヤーもシンガーもエクスタシーの領域で遊びまくれる事でしょう。
ここで、メンバー紹介を終えてから
「ありがとうございます。水を飲みま~す(笑)。
いつも踊っていただいてありがとうございます。あと2曲しかないんですが、けっこう激しく元気なやつ」
ここで狙ったように客席から「愛してるよ~!!・・・せ~の、ミキちゃ~ん!!」
「おお!愛の告白(爆笑)・・・ではいきましょう・・・・レベッカで・・・・フレンズ」
歌唱中ずっと目を閉じたままのボーカルも、オーディエンスもお互いに阿吽の呼吸で汗まみれになりながら拳を振りかざして、すっかり一体化しちゃっているよ。
札幌のノッコここにあり!とばかりに小悪魔モードを全開に振り撒いています。
キーボード嬢も左右に腰振りダンスを披露しています。
M’Sでライブを終えたタクちゃんパパが、マサにこのバンドのことを猛アピール。
何でもタクパパ所有のシークレット・スタジオにてM-SCATSは練習をしているのだそうですよ。
このバンドのレディ2人に対しては、特に高評価を下していました。
「最後まで見守っていただけたらと思います。とっとと最後の曲?話が長くなる押すタイプなもので・・・・ちょっと水を飲ませてください。よろしくお願いします。いやあ、嬉しい。汗だくです。じゃあスミマセン・・・。もう1曲だけお付き合いください。!リンドバーグで・・・・今すぐKISS・ME!」
魂の絶叫、クォリティー高すぎでしょうよ!
観客たちから「もの凄い超音波ですね!」と感嘆しきり。
延々とギター・ソロを求める声が鳴り止みません。
女性ポップ・シンガーならば、誰もが一度は歌ってみたいキュートな名曲。
はち切れんばかりに喜び漲るチャーミングなボーカリスト、ミキ嬢。
ホップ、ステップと一瞬たりともジッとしないで全身にて歌物語を表現しています。
もう今まで数え切れないくらいに見つめ続けてきた光景だ。
「最後まで楽しんで声援を送ってください!!」
この恒例ライブ・イベントもほどよく過ごしやすい時間帯に差し掛かってきただけに、動員も大袈裟ではなく寿司詰め状態。
溢れかえった客層は見るからに現役のロッカー、往年のロッカー、音楽やライブが大好きな方から家族連れ、カップル、ご夫婦等々・・・そしてチビッ子達もあちこちではしゃいでいます(刺激の強い爆音だけに耳栓をしている子もいる)。
アットホームな空気漂う中、イベント大成功の感触を早くも味わっちゃいましたよ。
ありがたいことです。
これだけのバンド数を見ているとふと思うことがあるのです。
「年齢、性別、居住地、職種も様々な人達がどのようなキッカケで出会い、一つの音楽形成に向け一致団結してバンド結成に至るのか興味津津。バンドのひとつひとつに奥深い歴史が刻み込まれているわけですね」
押していたタイムテーブルがいつの間にか巻いている!皆、セッティングが素早いんだなあ。
BGM「ビューティフル・サンデー」(ダニエル・ブーン)
10バンド目には、伊達男スギちゃん率いるその名も「杉ちゃんバンド」が札幌から初登場予定だったのですが、その主役でもあるシンガーが健康上の理由で直前にドクター・ストップがかかってしまいましたあ・・・・(泣)
司会進行役のサイトウ氏からも、事情説明のアナウンスが。
楽しみにしていたのに、残念だねえ。
毎年、小樽でのライブイベントで会えるのを心待ちにしているファンが一杯いるのだよ。
でもご安心くださいませ!
自称ツアー・ミュージシャンの杉ちゃんは、4月にマサがピグスティで開催する「リブレーション」に復活参加してくれますよ。
で、そのバックバンドの皆様が別に活動しているBERRY JAMというバンド。
もちろんリブレーションにも出てくれますよ!
毎回ライブには「杉ちゃんバンド」「BERRY JAM」が常にカップリングされています。
そういうわけでして、繰り上がって5人組「BERRY JAM」がステージに現れました。
10,4:40~5:05
札幌からの初参加。
「BERRY JAM」(和洋楽アラカルト)
先述どおり、スギちゃんを除いたメンバーがこのバンドへと変身です!
よって5人組。
このバンドは札幌を中心に活動しているのだけど、何故か私は小樽屋外イベントでばかり観ています。場所はマリンフェスタや浅草橋。
その都度、熱演を繰り広げてくれていたのです。
メンバーからのメッセージです「お洒落で音楽好きな大人の方にフィットする、曲とサウンドづくりを目指し活動してきました。
主に札幌を中心に活動してきましたが、去年、音楽の街・小樽浅草橋に出演することができ嬉しく思っています。
2年前に雪明かりの路オールディズライブを観て小樽の皆さんの情熱を知りました。
念願のこのビッグイベントに参加できて嬉しく思います。
たくさんのバンドさん、プレイヤーさんとも親交が持てれば嬉しいですね。どうかよろしくお願いします!」
夏のステージではロングへアに花飾り、華麗にアロハを着こなしていた女性シンガー・チエミさん。今回は全員が黒の帽子を被ったダンディーな男性陣と共に白黒の衣装で統一。
大人の落ち着いた雰囲気を漂わせ、フロントセンターにてボーカルを披露しながらライブは進行。
夕暮れ迫る中でも気分爽快!天気はまだまだ快晴なのだ!
編成を紹介しますね。
チエミ嬢がボーカルとサックス担当。
ギターはリーダーのワタナベさん(事前にマサへ直々丁重なるご挨拶をしに来てくれました。黒のフェンダー・テレキャスター使用。メイプル指板)
もう一人のギタリストはストラトキャスター(サンバースト・カラー。同じくメイプル指板)
そしてベーシストはベースからストラップ、帽子、パンツ、靴、シャツに至るまで全身ブラックファッション。
最後にドラムス。
オープニング・ナンバーでは、チエミ嬢を大々的にフューチャーした高橋真梨子の「涙の街角」を披露したベリー・ジャム。
女性シンガーをメインに据えたこのバンドは、落ち着き払ったステージングに徹してはいますが、内に秘めたるパッションは常に燃え上がっているようです。
それにしても、このバンドのレパートリーの豊富さには敬服してしまいますよ。
一体全体持ち曲はどれだけあるのだろうか・・・・今度じっくりと尋ねてみたいものです。
しかもジャンルが幅広いのですよ。
洋楽、邦楽、オールディズからディスコ、果てはJ-POPに至るまで網羅しています。
ありとあらゆる経験にもとずいた自信を基盤に、守備範囲の広さが窺い知れます。
「どうもありがとうございます。杉ちゃんからのメッセージがあります。
都合により出られなくなりました。最後まで私の分もどうぞお付き合いくださいませ・・・・サイトウさんも読み上げられていましたが、重ね重ね嬉しいお言葉ですね。」
「杉ちゃんはどうしちゃったの・・・?」「ぎっくり腰だそうですよ!」
ここで一気に黄金のスタンダードへと突入します。
「ノック・オン・ウッド」(エディ・フロイド)
この曲は数多くのミュージシャン達が現在もカバーしている、非常にライブ栄えするスタックス・レコードを代表する栄光のソウルミュージック。
ここから多大なる影響を受けたアーティストは膨大。
去年発売されたシカゴの未発表ライブ・ボックスにも、メドレーで初収録されていましたね。
私は伝説のブルースマン、バディガイのライブでこれを思い切り体験して失禁寸前の感動を覚えちゃいました。
もちろんベリー・ジャムにはホーンセクションはいませんので、アレンジを施してへヴィーな演出で場を盛り上げていました。
ここでチエミ嬢が、さりげなくカウベルを取り出して構えた。
ザ・ビートルズから「ドライブ・マイ・カー」だあ!
セットリストに対するひねり具合が絶妙ですね。
この名盤ラバー・ソウルの1曲目に収録されているターニング・ポイント・ドラヴィング・ナンバーを、ものの見事に再現してくれています。
しびれちゃうなあ。個人的にもドツボにはまってしまいました(これはメンバーに直接伝えてもいます)。
私はポール・マッカートニー東京ドーム公演のオープニングでこれを観たのです。リアルに蘇ってきましたよ。
さあてと、次には何をやってくれるのかな・・・ワクワクものですよ。
威勢のいいカウント「1・2・3・4!!」から飛び出してきたのは、これまたザ・ビートルズというよりも、天才ポール・マッカートニーが生み出した革新的なロックンロール・バイブル「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」だあ。
それまでの一般的お決まり3コードに、絶妙なる味付けを注入した革新的なロック。
ステージの進行具合を、詳細に計算しつくした組み合わせは心憎いほど。
もうオーディエンス達は、ジッとイスに座ってなんかいられないよお~!とばかりに我を忘れて踊り狂っています。
ビートルズ2連発で、すっかりと息の根を止められちゃいました・・・。
しかしベリージャムのメンバー達の許容量の幅はハンパではないね。
なんでも巧みにこなせちゃうんだから。
「まだまだいくわよ~!!
ここでちょっとゆっくり目の曲をお届けしたいと思います。イーグルスで・・・・デスペラード」
ギターのアルペジオから歌い出したのは、ベーシストだあ!
チエミ嬢とはまた違った魅力溢れる男の力強きバラード。魂の咆哮に酔いしれるヒトトキというのも乙なもの。
甘く咽び泣く切なき歌メロは、説得力がほとばしり出ています。
更には後半で転調後、チエミ嬢も加わってきてよりドラマティックな展開へと雪崩れ込む。
私は本家本元の札幌公演でこの曲を体験しましたが、懇切丁寧噛み締めるように歌い紡いでいたのが印象深かったなあ。
和洋折衷から白人もの、そして時には黒っぽいグルーヴも加味してきます。
しっとりとした場面から、余韻を残してスティーヴィー・ワンダーの「オーバー・ジョイド」・・・とイマイチ息が合わなかった・・・ストップ。
「ちょっと待っててくださいね・・・・カウントやり直し。飲んで、歌って、踊ってくださいね。」
私の一番好きなステーヴィーの曲。これは何度聴いても鳥肌が立つほどに震えがきちゃうのさ。
音楽の神様が創作したのではないかと思えるほどに、一切の無駄も無い完璧で崇高なる曲に感じます。
もうこの辺に辿りついたら、メンバー達もリラックスしてきたのか饒舌になってきました。
ワタナベさんのMC
「え~と、ずっと出たいなあ、と思っていた雪明かりの路。あ~こんな熱いところでやりたいな・・・・実現しましたね。
杉ちゃんも次回までには腰を万全な状態に戻して、ここで一緒に立てればいいなあと思います。
じゃあ、次はボーカルが普段あまり持ち慣れていないアルト・サックスを手に歌います。」
「あの・・・サックス用のマイクはどこに接続したらいいのでしょうかね・・・??(笑)
ここでいいの?オーケー?はい、すみません・・・・」
「次の曲はタイトルを言わなくも、あっとすぐに聴いた瞬間わかると思います。タイトルは言わないでね・・・。」
大人の夜の世界の気品が充満している、ちょっとテンポ遅めでジャジーな渋い「スムース・オペレーター」(シャーディー)
開巻からチエミ嬢がサックスをブローして、スポット・ライトを独占。
皆の視線を一身に集めています。
歌声も独特なる語り口調で低く囁き掛ける、意外にもテクニックが必要な難しい作品。
MTV時代に映像とシャーディーのファッションが、妖艶なる美を醸し出していて多方面に一石を投じていましたね。
燻し銀のベースソロは決して派手ではないんだけれども、流麗なるアート風ラインを鮮やかに描ききっています。
追随する形でバトンを引き継ぐのはサックス・ソロ。
締めくくりのボーカルに、会場は虜になっていましたよ。
「ロング・トレイン・ランニン(ドゥーヴィー・ブラザース)」
ダンサンブルに盛大な盛り上がりをみせていましたよ。
イントロのお馴染みギター・コード・カッティングがはじまった途端、気分はすっかりとアメリカン・フィーリングにドップリと浸かりきっています。
グイグイとうねって迫りくる、強引なまでのタイトでファンキーなストローク。
よりコンパクトに纏め上げられた、終盤戦にはもってこいの一撃ですね。
ここではソロバトルの応酬も聞きもの。
ドラムに始まり、ベース、ギター、アルト・サックスへと橋渡し。
コーラスからバス・ドラムのキック連打で一旦、終わりかけるも「ワン・モア・タイム!」の掛け声と共に演奏再開。
このイベントではよく取り上げられている、定番中の定番ソング「君の瞳に恋してる(フランキー・バリ)」
ディスコでも一世を風靡した人気曲。
キーボードもブラス・セクションもいないけど、中々に重量感や厚みもタップリあるアレンジで聞かせてくれますね。新鮮で違和感もない。
今もって心に染み入る大ヒット曲だ。
どれだけの年月を経ても、古臭くなったりしない光輝く永遠のポップ・アイコン。
「どうもありがとうございます。去年の浅草橋のような雨の中ではもう歌いたくないよ~(笑)。
またベリー・ジャムを見かけましたら、応援よろしくお願いします」
フィナーレはビリー・ジョエルで「ニューヨークの想い」
何から何まで申し分ないほどにうまいなあ・・・・
ギターとドラムスの若い2人は、メンバーの中では息子ほど世代違いなのに、これまた卓越した腕前なんだから恐れ入っちゃったよ。
牽引役も堂々と請け負っていたし。
時には先輩達を凌駕するほどの存在感も発揮していました。
ナチュラル・トーンで迫ってくるギター・ソロには風格さえ滲んでいてしみじみと泣かせるなあ。
最後の最後まで琴線に訴えかけてくるような選曲だ。
もう完全に参りました・・・。おつかれさまでした。4月STA企画リブレーション「ピグスティ」でもヨロシクね!!楽しみにしていますよ。
BGM[ヤングマン」(ヴィレッジ・ピープル)、「ヘイ・ポーラ」(ポールとポーラ)
12、5:15~5:40
BACKUP BAND
全員男性の洋楽ロックバンド6人組。
2年連続2回目の出演。
メンバーからのメッセージです
「昨年に続いての出演です。
今年は、メンバーが1人増えて、厚みのあるサウンドを目指しています。
オーストラリア人のボーカルを前面にフューチャー。洋楽ロックの魅力を存分に楽しんでください。」
はい、この日唯一外国人を擁する編成。
内訳の紹介をしますと・・・・
ボーカルには長身で足がとっても長いジュリアン。向って左サイドのギターはウラちゃん(ブロンドカラーのテレキャスター。メイプル指板)。右サイドのギターはヤスくん(白のストラトキャスター。ローズ指板)。ドラムにキンさん。
ベースはマサシくん(3トーン・サンバーストカラーのボディ・ジャズ・ベース。ローズ指板)。キーボード(ローランド使用)には今回から新加入のフジイくん。
で、マサがフジイくんと客席で会話していると突然に「もしかしてトランジット・オーソリティの方ですか!?」「そうだよ!!」「何度かライブを観ています。実はSTAサックス・メンバーのヨコエさんとはかなり前、僕が札幌在住時にバンドを組んでいた事があったんですよ!」「ええ!!??そうなんだあ!早速今夜コーちゃんに伝えておくね」「はい!よろしくお願いいます」
早速コーちゃんにその件を伝えたら「そうだったんですかあ!!彼は4ヶ国語に堪能なんですよ!」との返事。
どうりでバックアップバンドのジュリアンともコミュニケーションばっちりだったもんね。
そうこうしているうちにライブがはじまりましたよ。
「ニュー・ディバイド」
これはリンキン・パークの楽曲。
このバンドのカバーが聞けるなんて劇レアな体験。
ミディアム・テンポでリズミックな重低音のオープニングで迫ってきます。女性スタッフがカメラ撮影でスタンバイ。
さすがというか当たり前なんだけど、本物の英語で歌われるロックは説得力満点だ。
歌詞のひとつひとつが次々と貫禄タップリに突き刺さってきて大迫力。
それにしてもちょっとマニアックで渋めの選曲だから、これ以降もこの路線で突き進むものと思っていたら・・・・2曲目からは誰でも聞き覚えのある、ひじょうにキャッチーな楽曲が硬軟織り交ぜて、ゴージャスラインナップでズラリと披露されました。
「バックアップ・バンドです。
ニセコ、蘭越、倶知安在住のメンバー達で活動しています。」
ヴォーカル担当のジュリアンは日本語もうまい。噛み締めるようなぎこちないMCながらも一生懸命にフロントマンとしての重責をまっとうしようと頑張っています。
その姿には好感が持てるし、感動的。
イントロのポロロ~ン・コード・・・もしやこれは??!・・・・いきなり歌われたのが衝撃の「オー・ダーリン」
このバンドもザ・ビートルズを取り上げてきた。世界一有名なロックバンドならではの晩年期余裕溢れたレパートリー。さあ、ここはじっくりと聞かせてもらいましょうかね。
J-POPの先駆者、南佳孝さんの代表作「スローなブギにしてくれ」でも、たっぷりとオマージュされていましたね。
淡々と進行するバックビートにのりながら、歌い継がれるポール・マッカートニーのボーカルはさすがにキーが高いので、多少低めに演奏。
徐々に熱を帯びていく中盤以降のややヒステリック気味な展開も感情込めての熱唱。
ポールはレコーディングの際には、わざと喉をつぶし気味に枯らせて臨んだ、という逸話も残しています。
ジョン・レノンがボーカルを熱望していたという気持ちがよく理解できます。
「ありがとうございます。3曲目はチーク・ダンスの歌です。皆さん、ムードを出して踊りましょう。ボン・ジョヴィで・・・・・ベッド・オブ・ローゼズ」
ギターソロではヤスくんが前に歩み寄って、じっくりしっとりとエモーショナルにピッキング。
中盤へパワー・バラードを持ってくる配慮は、起承転結作戦のセット・リストとしては、痒いところに手が届くお約束ともいえるパターンだね。
ホット一息ついたのもつかの間、間髪入れずに激しいドラミングが打ち鳴らされた。
映画「フット・ルースのテーマ」(ケニー・ロギンス)
稲妻のごときドラムのフィルインが炸裂。延々と連打される。
この大ヒット曲の成功をきっかけに、映画へロックが頻繁に使用されるようになったのですよね。
(うんちくをひとつ・・・このオリジナル・ドラマーは当時の正式メンバー、トリス・インボーデンその人。後にシカゴへと加入して大活躍してくれたナイスガイ!)
躍動感に満ち溢れた、地鳴り轟くポップロック。
ギターも負けじと低音部分でグリッサンドを繰り広げる。
曲中ではジュリアンが懇切丁寧なるメンバー紹介を挿入。
本場仕込のパフォーマンスは、ひと味もふた味も違う。
大喝采の嵐渦巻く。あちこちから歓声が飛び交う。
「ありがとうございます!次は・・・日本ではアチチチでおなじみの・・・・リッキー・マーティンで・・・・・・リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ!」
ちょっとご愛嬌で郷ひろみの「ゴールド・フィンガー2001」のことを絡めるところなんてお茶目。もちろんラテン系のリッキーが本家本元なのはご存知ですね。
ここでは外に降り積もった大雪の山を、南国の熱気モードで一気呵成に溶かしてもらいましょうよ。
冷え切った体も、火照ってきたね。
キーボードのフジイくんは、鍵盤楽器から離れて、サックス奏者に大変身。
情熱的なブローを決め鳴らしてこれでもかあ!というほどに「このシーンでの主役は俺だ!」と自己主張。
多芸な彼は一身に注目を集めて異彩を放ってもいました。
アクセントとしては成功していますね。
「ジョニーBグッド」
ラストに用意していたのは、これまたコンサートの終局を飾るのにはうってつけの決定版だ。
これって、ザ・パーティーズもアンコール用に用意している曲だよね・・・・被らなければいいんだけど(笑)
最早ジッとなんかしていられないよ。ジュリアンもギタリストと並んでギター・ソロのポージングを。
盛大なる拍手が、惜しみなくいつまでも送られていました。
皆が皆、心地よき疲労感に包まれてそれぞれの席へと戻っていきましたよ。
ここで飲むドリンクの美味しいことといったらもう・・・たまりませんねえ!!
13,5:15~5:40
「ザ・パーティーズ」
小樽から9年連続9回目の参加。
次に控えしは・・・・・・・って、今更説明するのも野暮ってなあもんですなあ。
今回お送りするジャンルは、オールマイティーにはっちゃける内容で網羅!
飲んで歌って踊り狂ってるオーディエンスも、イキまくりのぶっ飛びまくりです。
もう数え切れないほどにこのバンドの演奏は見ているんだけど、何度観ても夢の世界に導いてくれるほどに癖になっちゃうよ。
メッセージ「今年も雪あかりライブは、パーティーズと一緒に騒ぎましょう!!!」
そのとおりだ。異議なし。了解です。
このイベントの仕掛け人でもあり小樽音楽界のご意見番、サイトウ氏率いるパーティーズ。
バンド名に相応しいお祭りバンドだけに、一切気兼ねしないでお任せしていきましょう。
編成は紅一点のナオちゃんがキーボード&コーラス(ローランド)、黒いジャケットがお似合いのテヅカくんは塗装の剥げ具合も年季が入っているフェンダーUSAジャズベースをプレイ(3トーンサンバースト。ローズ指板。コーラスも兼任)。
ギタリストは、今はなきエンペラー会場の正面ビルにて「モンプチ」というお洒落なミュージック・バーを経営しているマスター。
使用ギターはおなじみいつもの愛器、フェンダーUSAカスタムショップ・エリック・クラプトン・モデル・ブラッキー・ストラトキャスター(メイプル指板)。もう一人のギタリスト・ニシやんも今回はお揃いのストラトキャスター(明るいサンバーストカラーのボディ。メイプル指板)。
リードヴォーカルは、お洒落なピンクのジャケットが一際鮮やかなサイトウ氏(奥様が先日パソコンで検索したら、必ずLA&ソウル・オリンピックの柔道で金メダルをとった同姓同名の故・斎藤仁氏が出てくるのだそうです)。
パーカッション担当はエルビス・プレスリー崇拝者でもあるミナガワさん。なんと白黒のシャツを粋に着こなしています。これがすこぶる似合っているんだよね。
そしてドラマーのみっちゃんが加わっての総勢7人組。
スポークスマンでもある、いつも陽気なミナガワさん曰く「パーティーズの練習はギタリスト・マスターのバー、モンプチでやってるんだよ。店の営業中にね。で、お客さんが入ってくると演奏をストップするんだけど、この間なんか、そのお客さん達がいいからもっとやれやれ!と盛り上がってしまって即席ライブになっちゃったさあ!」とのこと。
宣伝も兼ねて、商売繁盛だし、景気のいい証拠だね。
「レイジー・ママ(キング・オリバー&ヒズ・ディキシー・シンコパターズ)」
開巻早々にノリノリのブルースで、和気藹々。
これって、柳ジョージのテイクでも有名ですね。
どの顔も見慣れた面々ゆえに、アットホーム感溢れるいい意味ユルユルでの無礼講。
2曲目では、ちょっと手法を変えてクラブ系の様相を呈しています。曲ごと地道に一貫している部分があれども、時代ごとの美味しいトコ取りでライブをノンストップで突っ走ります。
「ダンシング・オールナイト(もんた&ブラザース)」
ダンシングっていうくらいだからねえ、老若男女、国境や言葉・宗教の壁をも遥かに凌駕するご機嫌ソング。
語りかけるような序盤から、一挙にヒート・アップするサビのボーカルを、たくみに歌いこなすサイトウ氏に興奮を禁じ得ません。
ハスキーな、もんたよしのりの声にそっくりだという利点をフル活用。
それにしても皆さん、ステップを踏むのが上手でビックリ。
筋金入りのツワモノ揃い。次に何がはじまるのか構えているんだもんね。予習準備も万端だ。
一気に古き良き昭和の時代が蘇る。気分だけでもタイム・スリップさせてもらおうよ。
「東京(やしきたかじん最大のヒット曲)」
ここ数年パーティーズのレパートリーに必ず入っているけど、よほどサイトウ氏のツボにはまっているのかな?
タイトルに反して大阪弁で歌われているという、ユニークな歌詞も伴って中々に評判も反応もいい。
このバンドにもジャストフィットしていて、スムーズに馴染んだ感あり。
ちなみにこのオリジナル曲アレンジは小樽出身の川村栄二さんだそうです。(MCでサイトウ氏が言っていたのを聞いて初めて知ったよ)
新曲で「愛と欲望の日々」
これはサザン・オール・スターズが、2004年に放った50枚目のシングル。
もちろんオリコンでは1位を余裕で獲得。王者の貫禄を見せ付けてくれました。
先述したように最近は、サザン系の曲がお気に入りなのかな?
パーティーズがカヴァーしている中では比較的新し目な曲。まあ、温故知新ムードが目一杯に溢れていますがね。
比較的、抑え気味な曲調が、落ち着き払って気取った感じで歌うサイトウ氏のキャラクターにベストマッチなのかもよ。
「次は80年代のディスコでも重宝された曲・・・・サニー(ボニーM)」
これも最新のレパートリーでしょう。
でもオリジナルは、1966年にボビー・ヘブが歌ったもの。
数多く色々なタイプのカヴァーソングが存在します。何度かこれをテーマに映画化もされたし(あれはホノボノとしていて、とってもいいストーリーだったなあ)。
実はシカゴのロバートラムもソロでレコーディングしているのだよ。
酸いも甘いも噛み分けた、人生観が滲み出る悩殺系オーラを発するサイトウ氏は、会場を見渡して心から満足そうに雄叫びをあげています。
ステージ上ではマスターのギターが、マシンガン連射にようにフレーズを弾き飛ばしています。
「イエ~イエ~!皆さん、ドンドンと盛り上がっていますね。おもわず上手いビールが飲みたくなっちゃうような歌です。次はロカビリースタイルで・・・・愛という名の欲望(クィーン)」
これこそタイムリー中のタイムリーなナンバーだ。
なんたって予想に反してメガヒットを記録した映画「ボヘミアン・ラプソディ」(方々のマスコミを賑わせていたのも記憶に新しいところですね)の主役クィーンが、アメリカでブレイクするきっかけともなった曲。
ツインギターから繰り出されるシャープでワイルドなカッティング。ミナガワさんが叩き出す効果覿面のグルーヴィーなるラテン系カウベルとシェイカーにも戦慄が走った!
ほらね!感極まって悲鳴に近い声をあげているファンもいますよ。
多種多様なるステージを経てきて、組み立てられたセットリストだからこそ、どこに出演しても臨機応変に対応できるバンド。なるほど、重宝されるわけです。
「さて、どんどんといきましょう・・・・アンチェイン・マイ・ハート(レイ・チャールズ)」
サイトウ氏らは相当前からこの曲を取り上げていたので、すっかりとお手の物。
手馴れたものだ。まるで自分達の楽曲みたいにこなしています。
でもここ1年前くらいからこの曲が復活したのですね。心境の変化っていうやつかな?
何だかんだいいながらも、相当に思い入れがあるのは明らか。
パーティーズ・レパートリーの中でも、定番中の定番。
もうこのあたりに差し掛かると、会場後方からではステージ全く見えないくらいに、前方フロアがグチャグチャ芋洗い状態。
輪になってホップステップ大会と相成りました。
毎度お馴染みの華やいだ光景ですがね。
「ありがとうございました。イエ~イエ~!。はい、どんどんといきましょう!次は・・・・朝まで踊ろう(1977年に舘ひろしが発表)をお届けします。」すると間髪入れずに「ナオちゃん、可愛い!!」などと、お茶目な声援も飛んでくるよ。
もうサイトウ氏は、舘ひろしに陶酔するほどなりきっています。
この調子で今度は「泣かないで」もお願いしたいな。それともクールスのデビュー曲「紫のハイウエイ」がいいかも(この作者は矢沢永吉さん)ね。
「アンコール!」の声が繰り返し発せられて再登場!
「はい、ありがとうございます・・・・
あのね、パーティーズのいいところは、全てが3分以内、後半のロックンロールは2分以内に収めているところです。皆さんのことを考えてね。それでは・・・・・最後はロックンロールで締めくくりましょう!」
チャック・ベリーの「ジョニーBグッド」で、主役の座に躍り出てきたのはスーパーギタリストのマスター。
ジャンルを超越して、最も世界中で現在もずっとカバーされているロックンロールの代名詞。
滑り込むような、3コード・ギターの原点かつ教科書のような代表格。
何度聞いても勉強になるなあ。
それにしても、やはり「バックアップ・バンド」と被っちゃったね。
ライブでもっとも重複しやすい、危険性を孕んでいる曲です。
まあ、そんなこと全然関係ないけど。
受けちゃえばこっちのものさ。
思いの丈を込めて、はち切れんばかりに全力投球。魂の叫びで大団円。
パワフルで逞しい、骨太の男臭さが満載でご機嫌さ。
「ありがとうございました!ザ・パーティーズでした!!」
クラッカーが次々と容赦なく炸裂して、あっと言う間にサイトウさんの顔が埋もれてしまい見えなくなるほど(マジですよ、これは!)
個人的にはまだまだたくさん聞きたい曲があるんだけれども、その楽しみは次回に持ち越しとしましょう。
***はい!ライブ・レポート2はここまで。
続編のパート3も引き続きお楽しみに!!***