THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

SO MUCH TO SAY, SO MUCH TO GIVE

2014-09-15 23:27:46 | STAのレパートリー

CHICAGOのセカンド・アルバム「CHICAGO」(邦題はシカゴと23の誓い)は1970年、1月リリース。

前年のデビュー作ではバンド名を「シカゴ・トランジット・オーソリティ」と名乗っていたのですが、シカゴ市長サイドからの訴えをきっかけに単にシンプルに「シカゴ」と改名。

デビュー作に引き続いてこちらもアナログでは2枚組、しかもトータル・アルバムのポスター付き。

メッセージ色濃厚な内容を反映してか反体制的バンドのイメージが益々強烈になりました。

このアルバムには3つの組曲が収録されていますが、中でも最高傑作と誰もが絶賛、今現在でもライブでは必ず演奏されるのがトロンボーン奏者、ジェームス・パンコウ作、7楽章からなる「バレー・フォー・ア・ガール・イン・ブキャノン」です。

ジミーが当時出会ったある女性とのラブ・ストーリーで構成されています。

ジャズ、クラシックなどの手法を大胆かつカッコよく取り込み、実に若さ溢れる超難解、テクニカルでエネルギッシュな一品に仕上がっています。一部の隙もないくらいの完成度の高さ。

男女のパルピテーションから度重なる障害、悩み、苦悩、不安、それを乗り越えて甘いひと時を迎え、お互いの愛を確信、そしてハッピー・エンドという筋書き。

まったく感心するくらいによく感情の起伏を表現しています。でも決してアバンギャルドな作法には走らず、そこそこの主張に徹してポップかつメロディアスなブラスロック、シカゴらしさを潔いくらいに貫いています。

組曲といっても小曲やインストゥルメンタル、バラードが交互に顔を出してだれることなくあっという間にエンディングに達します。「ぼくらに微笑みを」の残響音を引き裂くようにダニー・セラフィンの素早いドラム・フィルから、表題の「言いたい事が沢山」

こちらは59秒の橋渡し的曲。

第2楽章に位置します。

LPでいえば1枚目のB面3曲目。でもメンバー達のこだわりでトータル性を重視、CD同様に7曲目と言っておきましょう。

で、7楽章中、一番重苦しいパートです。

2人の愛に対して外部からの妨害勃発したのか憤りを表現。

前半はボビーとコーラスが交互に歌い、後半ではやや気持ちが晴れてきた感情を表現。今度はコーラスとボビーのパートが入れ替わります。

そして第3楽章のますますドラマチックで演劇要素をたぶんに含んだ感ありの更に表情豊かなインストに引き継がれていきます。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ひき潮  矢沢永吉 | トップ | 25OR6TO4(EP) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

STAのレパートリー」カテゴリの最新記事