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Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

松尾池

2006-11-07 22:33:29 | 山歩き

紅葉を待っていたけれど この秋は暖かくて どうも美しい紅葉を望めない。

両親を連れて行きたかった。 父が病気をしてから 母は出かけることなく父に寄り添っている。 彼女は本当は とても好奇心旺盛で 出かけるのは好きなはず。 「行こっ!」って言うと 「お父さんおいて行けないからね。」って 笑って言う。

父は母がいないとまったく駄目な人で 「たまにはお母さん外に出してやったら?」って言うと「お母さんはお父さんと一緒にいられることが幸せだから良いんだよ。」と勝手ともとれる理屈を言う。

だから 両親を連れ出すのは諦めていた。

今年の春 梅林公園へ連れ出したことがあった。ほんの2時間ほどのお出かけだったし 梅もまだで残念だったのに 思いがけず両親は喜んでいた。 なんだこんなことなら私も手伝えるじゃないの。

そう思って考えたのが 岐阜市の北 金華山の反対側にある百々が峰の途中にある 松尾池。 仲間の山行きレポで どんなところか何となくは知っていた。 車で行けることも確認済み。 トイレもある。

実行日を決めるのに難航したけれど なかなか日程がとれないので もう決めようと今日にした。荷物はいつもの山スタイル。

私が山歩きしていることを知って心配している父に どんなことをしているか見てもらうためにも変わったことはしなかった。 鍋焼きうどんを持って果物を沢山切って はんぺんを焼いて食べようと 持って出た。

今日は寒いかな? 防寒具を予備に沢山持って出る。

さて松尾池  父は行ったことがあるという。 興味なさそう。 退職後県の校長会館にいて夏の友の編集をしていたころ 松尾池の撮影に行ったと言うのだ。 「あそこには沢山の鴨がいて それが写真に入らないように パンで おびき出していた。」という。

そうか あんまり興味ないのかぁ

Matuoike2

鵜飼い大橋を渡った後 左に曲がって山に向かうと直ぐに松尾池についた。

写真で見たとおりだったけれど 確かに静で 風情のある場所。

父の仕事の邪魔者にされていた鴨が沢山泳いでいる。

水は綺麗なのに 深い緑で なかなか良い感じ。

でも思ったより小さいと感じた。 これじゃぁ直ぐに帰るって言うかな? 東屋にいた人に聞いてみると 池の周りの散策なら 年寄りでもできるよと言われた。

じゃぁと ゆっくり ゆっくり 歩き始める。

父は肺気腫があるので 急いで歩くことはできない。色づき始めたドウダンの赤やドングリの黄色を楽しみながら振り返り見上げすすんでいく。 はぁはぁいって直ぐに腰掛けるものの 「良いところだなぁ。」っていう

母も「山っていいねぇ おじいさんが(母の父親)山が好きで好きで仕方なかったの解るよ。」そう言って 少女の様に落ち葉を拾い集めて 大事そうにハンカチに包んでいる。

川に動いているアメンボウを見つけては 橋の上からのぞき込んでいる。

「ここから少し行ったところに滝があるんだって。」

少し登り道になっているので 息子が先遣隊となって見に行く。

「三分もしたらつくよ。」の言葉に 腰掛けていた父もまた歩き出す。

Haginotaki

「写真撮っておいてくれ うちへ帰ったら水墨画にしてみたい。」

心配した父も休み休みながら池を一周できたし ほんの小さな秋だったけれど 母にプレゼントできたし

良かったのかな?

戻って 急に吹き出した冷たい風の中で 熱々の鍋焼きうどんをつくって食べた。 二人前を4人でわけたけれど はじめての経験に 二人の好奇心は充分満たされたようで みんなが何となく 良かったと思えた一日になった。

こんな簡単な お出かけなら私も協力できる。 もっと沢山の素敵な場所探しとこう。

一緒に季節を感じに行けるぞ

コメント (11)    この記事についてブログを書く
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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いいですね、みんなで山歩き。どらさんの家はいつ... (KO)
2006-11-07 22:52:30
いいですね、みんなで山歩き。どらさんの家はいつも家族が一緒ですね。仲がいい。
お父さんの水墨画、楽しみにしてます。できれば写真とセットで見たいです。
返信する
いい景色を見ながら家族での散策。 (nobu)
2006-11-08 13:22:17
いい景色を見ながら家族での散策。
読んでいて何となく気持ちがホンワカしてきました。
素敵なプレゼントですね。
返信する
KOさん それ程ではないのです。 KOさん所の方... (どら)
2006-11-09 00:21:37
KOさん それ程ではないのです。 KOさん所の方がよっぽど・・・
私は長女であまり親に逆らうことができないで来ました。 それだけに不満が爆発すると大変なことになります。
去年それがあって そう先が長くない年寄りが(私も含めて)喧嘩して暮らすのもなんだと思い 毎月一度は里帰りをするのを 自分の仕事に決めたのです。
いつも原稿書き等を手伝わされるので たまには 外に出て母に気分転換をさせてやりたいなと思ったのです。
あ でも前よりかなり良い関係にはなっています。 はい
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そうそうKOさん あのサイトは放置状態です。 ... (どら)
2006-11-09 00:22:45
そうそうKOさん あのサイトは放置状態です。 もし墨絵ができたら ここにアップすることにします。
返信する
nobuさん ありがとう (どら)
2006-11-09 00:26:08
nobuさん ありがとう
父の看病で (重い病気の割には普通の生活ができるのです)母を話そうとしないから 母に 何も見せてあげられませんからね。 少しでもみんなで外に出て 思い出作りです。
一応喜んではくれましたが・・・一日たってだめ出しも出ました そんな父です。
はい
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どらさん、偉い! (山小屋)
2006-11-09 15:26:45
どらさん、偉い!
心温まるお話です。
当方の父親は若くして亡くなり、母も5年前に亡くなりました。
花が好きな母で、庭にたくさんの花を作っていました。
「孝行したい時に親はなし」などといいますが、これからもせいぜい親孝行をして上げてください。
外に出るだけで気分もスッキリし、元気になると思いますよ。
よいお話をありがとうございました。
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いい日になったね~(^^) (ぽん)
2006-11-09 20:47:57
いい日になったね~(^^)
それだけ歩けるならまだまだ連れ出さなくちゃ!
無理せずゆったりと見物できて季節をあじわえるところ!いっぱい見つけてね~(^^)
あ~わたしもそういう親孝行しなくちゃ~
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山小屋さんありがとう そんなえらい話ではないの... (どら)
2006-11-10 00:08:56
山小屋さんありがとう そんなえらい話ではないのです。 癌と肺気腫で いらついて 口ばっかり言う父に腹が立ち大げんかしましたが それでは解決になりません。 黙って父を看ている母に少しでも思い出をつくってあげたいなと思ったのと 自分自身も毎回父の愚痴を聞くよりは外の空気に当たって気分転換できたら良いなと思いました。 病人を連れ出して良いかどうかは解りませんが 後具合悪くなったという話もなさそうですから・・・
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ぽんちゃんのとこはまだ ご両親わかいもの  う... (どら)
2006-11-10 00:13:35
ぽんちゃんのとこはまだ ご両親わかいもの  うちは親を見ている限りでは心配はないのだけれど いつも後どのくらいかな?と何となく思ってしまいます。
少しでも思い出が作れたら それはそれで嬉しいことですが その影にいつも覚悟みたいなものを隠していることは否めません。 いやですね。
姫様 一人っ子だから思うように行けないかもしれないけれど 今は昔と違って嫁に出したという言い聞かせはあまりいらないみたい。 いつでも仲良し親子でいられたら良いですね?
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息子夫婦や孫やら、一家で旅行に行こう、、、そん... (風花)
2006-11-12 18:16:27
息子夫婦や孫やら、一家で旅行に行こう、、、そんな話をしてから1年もしない春先に、父は一人だけで旅立ちました。
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