世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

2年越しのラブコール

2019年10月26日 | 100の力
世界を歩くと

当然のことながら

世界の料理を食することになる。


           (テラスでコーヒーをすすりながら君を思う)


必然的に舌が肥え食通になる。



2年ほど前、

一口食べた料理にボクは唸った。

それからその味が忘れられなくなった。


そのシェフの料理に惚れこんでしまったのだ。


恐らく日本トップの腕前だ。

何といっても

国賓専用のお抱えシェフだったのだから。


一年間通い詰めた。

何人もの人を連れて行った。


ボクは当初からボクの店に来るようにそのシェフを口説いていた。

行くたびに口説き続けた。


ところが、

ある時店を閉め、

忽然と姿を消してしまった。


探し続けた。


そして数日前やっと連絡が取れ、

昨日、ボクの店に来てくれた。


聞けば、いろいろ複雑な事情があるようだ。


みんなそれぞれの悩みや問題を抱えている。

ボクは誰に対しても

できる限りのことをするよう心がけている。


時にはその重圧に押しつぶされそうになることもあるが。


それはあまりに根深く深刻である。


歓びや幸せの形はどれも似たようなものだが、

抱える悩みや問題は人それぞれ違う。



「うちでなくても

どこかで店を開いた時には

必ず連絡くださいね。

食べに行きますから」


そう言って彼を見送った。











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