【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

なぜ「平和のためのコンサート」は15回も持続しているのか

2014-06-14 19:41:56 | 社会・政治思想・歴史

櫻井智志



 今年も6月15日午後六時半から新宿区牛込箪笥区民ホールで第15回「平和のためのコンサート」が開催される。憲法学の清水雅彦准教授(日本体育大学)が秘密保護法の内容と狙いについての講演を第1部としてなさる。第2部はアンサンブル・ローゼの重唱、狭間壮さんのテノール独唱をはざまゆかさんの鍵盤ハーモニカの演奏とともにうたう。末廣和史さんがピアノ演奏でアーティストをフォローする。

 いま日本は安倍自公政権発足後、野田民主党政権時には、考えられなかった急速な日本社会の変質化と諸外国との平和共存から恫喝的軍事大国路線と憲法の侵略国家憲法への逸脱ぶりを見せている。さまざまな国民、在日諸国民への強権的高圧的な抑圧も、懐柔政策も一体となって、安倍自公政権は、日本国の軍事大国化をめざしている。首相周辺の副大臣や内閣の事務官、日本銀行や報道機関のNHKへの安倍晋三氏個人の子分格の人材を配している。沖縄県の竹富町への文科省の強圧的な教科書の押しつけのような封建時代を連想させるような強権政治は、民衆の中に「権力にはにらまれないようにするのが利口だ」という暗黙の社会風潮が急速に拡大深化している。
 全国あちこちの選挙でも、都知事選の60%、京都府知事選の70%に及ぶ投票棄権率のような事態が見られる。少なくとも安部晋三の政治とは、議会制民主主義の形態はとりつつも、国会答弁やIOC総会で見られるように、憲法、原発、TPP、外交と全般に及ぶ二律背反とうそを平気でつく虚言癖とをなんら恥じることのない扇動政治家タイプの首相である。戦前戦後を通じて、このような政治道徳的なモラルの退廃した首相は、極めて少ない。小泉純一郎氏さえ「自民党をぶっ壊せ!」と言って小沢一郎氏の勢力や護憲野党を排撃することに成功したが、安倍晋三氏とはかなり異なる。
 世界各地に原発を売り歩くという「死の商人」と化した総理などとは、戦後皆無に近いだろう。しかも世界で米ソに次ぐ3番目の原子力発電所事故をおこし、いまも福島第一原発の事故は終息していないし、現在が原発事故過程という認識も持たず、よくぞまあ平気でウソを言って世界に売り歩くことができたものだ。

 このような日本社会の現状下で、さきに名を出した小泉純一郎氏と同じく総理経験者の細川護煕氏とが、原発を何としても廃止すべきだと法人を発足させ、自民党内でも村上氏や野田氏のように、明確に安倍自公政治を否定する有力議員も出てきた。参院選や都議選で元気だったのは、日本共産党一党だけだった。しかし、あまりにひどい国政指導の滅茶苦茶ぶりに、自民党内部や元総理経験者という保守勢力の中から、安倍政治にノー!!の声がいまわき上がろうとする直前の社会状態にある。今回の第1部で清水雅彦准教授は「国民の目・耳・口をふさぐ秘密保護法~その内容と狙い」と題する講演をなされる。まさに、今の日本の国情には、平和を願い平和を破壊する勢力と闘う国民世論もわき出ている。

 「平和のためのコンサート」は、音楽文化のイベントである。けれどもこのイベントは、広く平和勢力を勇気づけ、平和を真剣に感じ語り、聴き取るイベントでもる。日本には「積極的平和主義」などと唱えながら、実際におこなっている中身は「積極的・平和破壊主義」を唱えるペテン師もいる。平和の意味・内容・感覚・感性をこの十五年間唱え訴え続けた社会的集団が「平和のためのコンサート」とそれを主催すると芝田貞子さんと支援する後援団体である。
すなわち、
アンサンブル・ローゼ、
ノーモア・ヒロシマ・コンサート、
ストップ・ザ・バイオハザード、
国立感染症研究所の安全性を考える会、
バイオハザード予防市民センター
である。

 思えばノーモア・ヒロシマ・コンサートを提案して運営した芝田進午先生は、核時代の思想と文化・政治と民主主義を思索して研究し、それを深めた実践的知識人だった。そうして、このコンサートを後援している三つの団体は、芝田先生が東京地裁判決を3月27日に控えた直前の3月14日に死去された無念の遺志を継承して、バイオハザード裁判を最高裁まで闘い続けた「同志」であった。

 このコンサートが15年間も続いているのは、芝田先生が死去されても、それを支援し継承している「平和のためのコンサート文化・実行集団」の持続する志の健在を証明している。このコンサートを共有したいと思った皆さんのために簡潔にコンサートの情報を記す。

期日 2014年6月15日(日)
   午後6:30開演(開場 午後6:15)
料金 ¥2,200(全席自由)
会場 牛込箪笥(うしごめたんす)区民ホール
都営地下鉄大江戸線 牛込神楽坂A1出口 徒歩0分
東京メトロ東西線 神楽坂駅2番出口 徒歩10分
お問い合わせ TEL/FAX 03-3209-9666(芝田様方)

明日第15回平和のためのコンサート

2014-06-14 19:36:56 | 社会・政治思想・歴史
明日いよいよ2014年平和のためのコンサート開催
第1部
講演
憲法学の清水雅彦准教授(日本体育大学)
「秘密保護法の内容と狙いについて」
第2部
アンサンブル・ローゼの重唱、
狭間壮さんのテノール独唱&はざまゆかさんの鍵盤ハーモニカの演奏
末廣和史さんピアノ演奏
期日 2014年6月15日(日)
   午後6:30開演(開場 午後6:15)
料金 ¥2,200(全席自由)
会場 牛込箪笥(うしごめたんす)区民ホール
都営地下鉄大江戸線 牛込神楽坂A1出口 徒歩0分
東京メトロ東西線 神楽坂駅2番出口 徒歩10分
お問い合わせ TEL/FAX 03-3209-9666(芝田様方)