日本共産党に対する安倍政権などの策謀の中傷を分析する
国民的統一戦線への探求
主宰者 櫻井 智志
1「問題の所在」
日本共産党が、広く国民の平和への市民運動など強い危機意識にもとづく国民意識を政治にになんとか実現しようと努力している。五党協議による戦争法制廃止と立憲主義だけを条件として、共闘している。
それに自公政権は、自分たちの政権維持のために、「自公か民共か」などとデマゴギーにもとづく猛烈な反共産党キャンペーンをおこなっている。
その酷さは東京新聞などの一般の新聞が大きくとりあげるほど、政権与党とは思えない異常さを示している。
自民党の焦りの表れと明確に指摘している。
2「対案を明示した日本共産党論文」
2016年3月24日(木)
「議会の多数を得ての革命」の路線は明瞭
政府の「暴力革命」答弁書は悪質なデマ
政府は22日の閣議で、鈴木貴子衆院議員の「日本共産党と『破壊活動防止法』に関する質問主意書」への答弁書を決定しました。このなかで政府は、日本共産党について「現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」とし、戦後、「暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」とか、「現在においても…『いわゆる敵の出方論』に立った『暴力革命の方針』に変更はない」などといっています。これは党の綱領路線を百八十度ねじまげ、歴史の事実を歪曲(わいきょく)した悪質なデマです。
「敵の出方論」=「暴力革命」が成り立たないことははるか前に決着ずみ
「敵の出方論」をもちだして「暴力革命」の根拠とする議論が成り立たないことは、政府答弁が引用している1989年2月18日の衆議院予算委員会における不破哲三副議長(当時)と石山陽公安調査庁長官(当時)との論戦でも決着ずみのものです。
同委員会で不破氏は、国民多数の支持のもとに政権を目指す日本共産党の綱領路線を説明し、「敵の出方論」について、日本共産党など統一戦線勢力が選挙で勝って政権についたとき、これに従わない勢力が暴挙に出た場合に、政府が取り締まることは憲法に基づく当然の権利であることを解明しました。これに対し、石山長官は、「政権を確立した後に、不穏分子が反乱的な行動に出てこれを鎮圧するというのは、たとえどの政権であろうとも、当然行われるべき治安維持活動です」と答えざるをえませんでした。
その一方で、石山長官は、「敵の出方論」について、「民主主義の政権ができる前にこれを抑えようという形で、不穏分子をたたきつけてやろうという問題」もあると答弁しました。
これに対しても、不破氏は、1970年の第11回党大会決議の「人民の政府ができる以前に、反動勢力が民主主義を暴力的に破壊し、運動の発展に非平和的な障害をつくりだす場合には、広範な民主勢力と民主的世論を結集してこのようなファッショ的攻撃を封殺することが当然の課題となる」との文言を読み上げ、反論しています。
日本共産党が、かつての一連の決定で「敵の出方」を警戒する必要性を強調していたのは、反動勢力を政治的に包囲して、あれこれの暴力的策動を未然に防止し、社会進歩の事業を平和的な道で進めるためであって、これをもって「暴力革命」の根拠とするのは、あまりに幼稚なこじつけであり、成り立つものではありません。それは、国会の質疑でもはるか前に決着ずみのことです。
日本共産党の綱領には、「『国民が主人公』を一貫した信条として活動してきた政党として、国会の多数の支持を得て民主連合政府をつくるために奮闘する」こと、さらに将来の社会主義的変革についても、「国会の安定した過半数を基礎として、社会主義をめざす権力」をつくるのをはじめ、「社会の多数の人びとの納得と支持を基礎に、社会主義的改革の道を進む」ことを明らかにしています。
「議会の多数を得て社会変革を進める」――これが日本共産党の一貫した方針であり、「暴力革命」など縁もゆかりもないことは、わが党の綱領や方針をまじめに読めばあまりに明瞭なことです。
党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もない
政府答弁書では、日本共産党が「暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」と述べています。
1950年から55年にかけて、徳田球一、野坂参三らによって日本共産党中央委員会が解体され党が分裂した時代に、中国に亡命した徳田・野坂派が、旧ソ連や中国の言いなりになって外国仕込みの武装闘争路線を日本に持ち込んだことがあります。
しかし、それは党が分裂した時期の一方の側の行動であって、1958年の第7回党大会で党が統一を回復したさいに明確に批判され、きっぱり否定された問題です。
日本共産党が綱領路線を確立した1961年の第8回党大会では、日本の社会と政治のどのような変革も、「国会で安定した過半数」を得て実現することをめざすことを綱領上も明確にしました。これは外国の干渉者たちが押しつけてきた武装闘争方針を排除したことを綱領上はっきり表明したものでした。
日本共産党は、戦前も戦後も党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もありません。歴史の事実を歪曲した攻撃は成り立ちません。
憲法が保障する結社の自由に対する重大な侵害行為をやめよ
今回の政府答弁書は、このような使い古しのデマをもとに、今もなお日本共産党を「破壊活動防止法に基づく調査対象団体」だとしています。
しかし、前述の1989年2月18日の衆院予算委員会での不破氏の追及の前に、石山公安調査庁長官は、当時までの36年間にわたって、「現実に規制の請求を致したことはありません」と述べ、「暴力革命」の「証拠」がそれまでに一つとして見つからなかったことを認めました。
その後も、27年間が経過していますが、公安調査庁が多額の国民の税金を使い、不当な手段を弄(ろう)して日本共産党への「調査活動」を行っているにもかかわらず、「暴力革命」の「証拠」など、一つもあげることなどできません。
天下の公党である日本共産党に対して、「暴力革命」という悪質なデマにもとづいて、不当な監視、スパイ活動を行うことは、憲法の保障する結社の自由にたいする重大な侵害であり、ただちにやめるべきです。
3「私見」
日本共産党の現在の取り組みは、市民団体や国民、普通の保守層、生活の党などの野党などからも高く評価されている。
現在の路線を「粛々と」持続すればよい。
焦った自民党は、政治的堕落におちいって、国民が支持しそうな沖縄出身のスピードのひとり今井絵理子さん、著作「五体不満足」で国民から広く共感を得た乙武さんを参院選に立候補させる方針を公表した。しかし、その呆れたスキャンダルの連続は、いかに自民党安倍政権が、政治と文化・スポーツの垣根をわきまえず票を集めそうなら、なんでも利用しようという軽薄さのあらわれである。
しかもまともな国会での総理答弁ではなく、異常な詭弁と恫喝と論理のすり替えなど、安倍晋三自らが歴代の総理の品格をけがすような答弁中の野次をとばしたり、実の祖父の岸信介氏をまったく誤解した解釈をしていることなど、いまの自民党は完全な軍隊の構造と似た批判を一切許さぬ党運営をおこなっている。
日本共産党は、きわめて他党を尊重、自らの議席をあけても、戦争法案を廃止して、国会をまともな立憲主義にもどそうとしている。
日本共産党は議席増大のために詭弁や空語をとばしたりはしていない。
議会と民主主義を、安倍政権が破壊した議会制民主主義を修復するために、自党の立候補を取り下げても五党協議にもとづく野党共闘を進めている。
このような政治的倫理観にあふれた現代民主主義政党を、陳腐な常套句でけがす連中の品位は、皆無同然である。
国民的統一戦線への探求
主宰者 櫻井 智志
1「問題の所在」
日本共産党が、広く国民の平和への市民運動など強い危機意識にもとづく国民意識を政治にになんとか実現しようと努力している。五党協議による戦争法制廃止と立憲主義だけを条件として、共闘している。
それに自公政権は、自分たちの政権維持のために、「自公か民共か」などとデマゴギーにもとづく猛烈な反共産党キャンペーンをおこなっている。
その酷さは東京新聞などの一般の新聞が大きくとりあげるほど、政権与党とは思えない異常さを示している。
自民党の焦りの表れと明確に指摘している。
2「対案を明示した日本共産党論文」
2016年3月24日(木)
「議会の多数を得ての革命」の路線は明瞭
政府の「暴力革命」答弁書は悪質なデマ
政府は22日の閣議で、鈴木貴子衆院議員の「日本共産党と『破壊活動防止法』に関する質問主意書」への答弁書を決定しました。このなかで政府は、日本共産党について「現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」とし、戦後、「暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」とか、「現在においても…『いわゆる敵の出方論』に立った『暴力革命の方針』に変更はない」などといっています。これは党の綱領路線を百八十度ねじまげ、歴史の事実を歪曲(わいきょく)した悪質なデマです。
「敵の出方論」=「暴力革命」が成り立たないことははるか前に決着ずみ
「敵の出方論」をもちだして「暴力革命」の根拠とする議論が成り立たないことは、政府答弁が引用している1989年2月18日の衆議院予算委員会における不破哲三副議長(当時)と石山陽公安調査庁長官(当時)との論戦でも決着ずみのものです。
同委員会で不破氏は、国民多数の支持のもとに政権を目指す日本共産党の綱領路線を説明し、「敵の出方論」について、日本共産党など統一戦線勢力が選挙で勝って政権についたとき、これに従わない勢力が暴挙に出た場合に、政府が取り締まることは憲法に基づく当然の権利であることを解明しました。これに対し、石山長官は、「政権を確立した後に、不穏分子が反乱的な行動に出てこれを鎮圧するというのは、たとえどの政権であろうとも、当然行われるべき治安維持活動です」と答えざるをえませんでした。
その一方で、石山長官は、「敵の出方論」について、「民主主義の政権ができる前にこれを抑えようという形で、不穏分子をたたきつけてやろうという問題」もあると答弁しました。
これに対しても、不破氏は、1970年の第11回党大会決議の「人民の政府ができる以前に、反動勢力が民主主義を暴力的に破壊し、運動の発展に非平和的な障害をつくりだす場合には、広範な民主勢力と民主的世論を結集してこのようなファッショ的攻撃を封殺することが当然の課題となる」との文言を読み上げ、反論しています。
日本共産党が、かつての一連の決定で「敵の出方」を警戒する必要性を強調していたのは、反動勢力を政治的に包囲して、あれこれの暴力的策動を未然に防止し、社会進歩の事業を平和的な道で進めるためであって、これをもって「暴力革命」の根拠とするのは、あまりに幼稚なこじつけであり、成り立つものではありません。それは、国会の質疑でもはるか前に決着ずみのことです。
日本共産党の綱領には、「『国民が主人公』を一貫した信条として活動してきた政党として、国会の多数の支持を得て民主連合政府をつくるために奮闘する」こと、さらに将来の社会主義的変革についても、「国会の安定した過半数を基礎として、社会主義をめざす権力」をつくるのをはじめ、「社会の多数の人びとの納得と支持を基礎に、社会主義的改革の道を進む」ことを明らかにしています。
「議会の多数を得て社会変革を進める」――これが日本共産党の一貫した方針であり、「暴力革命」など縁もゆかりもないことは、わが党の綱領や方針をまじめに読めばあまりに明瞭なことです。
党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もない
政府答弁書では、日本共産党が「暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」と述べています。
1950年から55年にかけて、徳田球一、野坂参三らによって日本共産党中央委員会が解体され党が分裂した時代に、中国に亡命した徳田・野坂派が、旧ソ連や中国の言いなりになって外国仕込みの武装闘争路線を日本に持ち込んだことがあります。
しかし、それは党が分裂した時期の一方の側の行動であって、1958年の第7回党大会で党が統一を回復したさいに明確に批判され、きっぱり否定された問題です。
日本共産党が綱領路線を確立した1961年の第8回党大会では、日本の社会と政治のどのような変革も、「国会で安定した過半数」を得て実現することをめざすことを綱領上も明確にしました。これは外国の干渉者たちが押しつけてきた武装闘争方針を排除したことを綱領上はっきり表明したものでした。
日本共産党は、戦前も戦後も党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もありません。歴史の事実を歪曲した攻撃は成り立ちません。
憲法が保障する結社の自由に対する重大な侵害行為をやめよ
今回の政府答弁書は、このような使い古しのデマをもとに、今もなお日本共産党を「破壊活動防止法に基づく調査対象団体」だとしています。
しかし、前述の1989年2月18日の衆院予算委員会での不破氏の追及の前に、石山公安調査庁長官は、当時までの36年間にわたって、「現実に規制の請求を致したことはありません」と述べ、「暴力革命」の「証拠」がそれまでに一つとして見つからなかったことを認めました。
その後も、27年間が経過していますが、公安調査庁が多額の国民の税金を使い、不当な手段を弄(ろう)して日本共産党への「調査活動」を行っているにもかかわらず、「暴力革命」の「証拠」など、一つもあげることなどできません。
天下の公党である日本共産党に対して、「暴力革命」という悪質なデマにもとづいて、不当な監視、スパイ活動を行うことは、憲法の保障する結社の自由にたいする重大な侵害であり、ただちにやめるべきです。
3「私見」
日本共産党の現在の取り組みは、市民団体や国民、普通の保守層、生活の党などの野党などからも高く評価されている。
現在の路線を「粛々と」持続すればよい。
焦った自民党は、政治的堕落におちいって、国民が支持しそうな沖縄出身のスピードのひとり今井絵理子さん、著作「五体不満足」で国民から広く共感を得た乙武さんを参院選に立候補させる方針を公表した。しかし、その呆れたスキャンダルの連続は、いかに自民党安倍政権が、政治と文化・スポーツの垣根をわきまえず票を集めそうなら、なんでも利用しようという軽薄さのあらわれである。
しかもまともな国会での総理答弁ではなく、異常な詭弁と恫喝と論理のすり替えなど、安倍晋三自らが歴代の総理の品格をけがすような答弁中の野次をとばしたり、実の祖父の岸信介氏をまったく誤解した解釈をしていることなど、いまの自民党は完全な軍隊の構造と似た批判を一切許さぬ党運営をおこなっている。
日本共産党は、きわめて他党を尊重、自らの議席をあけても、戦争法案を廃止して、国会をまともな立憲主義にもどそうとしている。
日本共産党は議席増大のために詭弁や空語をとばしたりはしていない。
議会と民主主義を、安倍政権が破壊した議会制民主主義を修復するために、自党の立候補を取り下げても五党協議にもとづく野党共闘を進めている。
このような政治的倫理観にあふれた現代民主主義政党を、陳腐な常套句でけがす連中の品位は、皆無同然である。