【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

反安倍政権の意思表示に無力感が漂う現在日本で、確かな放送報道の持続する意志

2018-06-24 23:18:30 | 政治・文化・社会評論
反安倍政権の意思表示に無力感が漂う現在日本で、確かな放送報道の持続する意志
~JNN「報道特集」2018・6・24~
                    櫻井 智志


Ⅰ 「慰霊の日」と歴史の正統な継承者翁長雄志氏
  沖縄の子どもたちの県民の前での行事での発言は、感動を聴くものに感じさせる。このような意思表示ができる沖縄県の若者の存在を日本国民はもっとかみしめたい。沖縄県民は現実を子どもと共有して未来を開拓してきた。
 政治とは、選挙で勝利すること、ではない。現在の国民の暮らしと基本的人権を保障する営みだ。選挙で国中が浮足立っている。選挙とは一定の期間の政治の責任者を選ぶ行政の出発点だ。翁長雄志知事はがんと闘病しつつ、知事とはなにかを私たちに鮮やかに明示している。翁長氏にまなぶ。


Ⅱ  頻発する大規模地震に学ばない某国家
大阪北部地震。被災者の皆さんにお見舞い申し上げる。阪神大震災、熊本大分大震災、東日本大震災。疑問を思う。政府にとり「大地震」とは永田町界隈の東京23区だけが真剣になる対象なのだ。福島への政府対応に憤りを覚える。生かされなかった教訓は、教訓に耳をかさなかった慣例、だ。
「活断層が集中する大阪」。続々と日本列島に新たな危険ゾーンの「発見」。地震列島の活断層とすれすれに原発が立地し、鵜の目鷹の目で原発再稼働がなされようとしている。「生かされなかった教訓」の末に廃都を幻視する。第二東京大震災の備えは「まともに」行政に用意されているか?!



Ⅲ  自然・物質代謝の人為的異変
アレルギー反応の研究は、コペルニクス転回をとげているのだ。ただ懸念に思うのは、これほどアレルギー反応症状が急激に拡大しているのは、自然としての人体が拒否するほど食物に化学物質が増加していることだ。この矛盾には納得ゆかない。庶民の食事に危険な物質な増加している危険だ。


Ⅳ スポーツの階級性
サッカーの世界大会。一種目でこれだけ夢中になる、私も。2020年に危機感をもつ。戦前のベルリンオリンピックなみの国粋主義と排外主義が意図的に煽られると、日本国民が「或る」熱狂状態に陥ることは予想しうる。日本国民の戦後の民度が試される。スポーツと政治は分離すべき物だ。

【平和の詩 全文】◆だから、きっとわかるはずなんだ。戦争の無意味さを。命よ響け。生きゆく未来に

2018-06-24 07:40:00 | 転載
2018年6月23日 東京新聞夕刊抜粋転載 写真NHKweb
◆だから、きっとわかるはずなんだ。戦争の無意味さを。命よ響け。生きゆく未来に。

【平和の詩 全文】
 23日の沖縄全戦没者追悼式で、沖縄県浦添市立港川中3年の相良倫子(さがらりんこ)さん(14)朗読の「平和の詩」全文は次の通り。(原文のまま)

生きる
私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕(はら)んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。
私は今、生きている。
私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶(いなな)き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線(さんしん)の響き、
照りつける太陽の光。
私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。
ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。
私はこの瞬間を、生きている。
この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。
たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。
七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟(とどろき)に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面(みなも)は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)の壮絶な戦の記憶。
みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜(むこ)の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。
摩文仁(まぶに)の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。
私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、
宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭(いと)わないことを。
あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。
今を一緒に、生きているのだ。
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。
私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。
大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。
これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。
摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。