櫻井 智志
民主党があれほど日本共産党と共闘して闘ったこと自体が、予想外の大健闘と思う。
民主党は維新の党と共闘を優先すると岡田代表が言い出した。
それは当然だろう。
民主党には野田元総理や前原元代表のような新自由主義派がごろごろしている。
問題はこれからた。
ねばりづよく志位和夫委員長は交渉を続けていくと発言している。それが今は最善策と思う。
ここで大切なことは、民主党や維新の党、あるいは日本共産党が国民的闘争の主役であったわけではない。共産党は粘り強く支えて一貫していたし、民主党も国会内でよく闘った。
けれど、国会を取り囲んで連日数万人が安保法制反対の意思表示をした若者からママさん、労働者から知識人まで国民的規模で無党派もふくむフツーのひとたちが立ち上がったことだ。
共産党が政党よりもこれらの国民的な規模の無党派層と民衆との連帯を重視して、他の政党との共闘を追求しつつ、あくまで国民との連携を重視して進めていったら、いまも国会の外で反対しつづける国民は、どの政党を信頼できるか見極めることだろう。
民主党や維新の党だけではない。社民党と生活の党と山本太郎となかまたち、そして参院選では国政にとり組む緑の党の3党を重視したらよいと考える。
もしも日本共産党・社民党・生活の党・緑の党の四野党共闘が選挙共闘を組むことを実現すると、橋下徹氏がらみで分裂しそうな維新の党や党内で諸派対立があって綱領やマニフェストひとつ設定できないでいる民主党は、強力な国民的リードをする力はない。
私は山本太郎氏の政治行動には小沢一郎氏の指南もあると見ている。パフォーマンスながら、山本太郎氏の政治戦術は自民党にはブローのように効いているとみる。
共産・社民・生活・緑。この四党共闘は、無党派国民層をも結集しうる。国民的規模の政党・民衆の結集した巨大なパワーなら、民主党のほうから参加を申し入れてくる。
日本共産党は、大胆に無党派民主主義国民層に働き掛け、同時に反戦争・平和擁護政党連合として、社民・生活・緑との選挙共闘を水面下で交渉しはじめる絶好の機会だ。年が明けたら、はっきりいって手遅れとなる。
安倍晋三ははっきりと参院選では憲法改定を公約にすると言い出した。野党もずいぶんとなめられたものだ。いまがチャンスだ、自民党公明党の与党をたたきつぶす参院選戦略を英知を結集していま日本共産党が動くときだ。
【資料】
来夏参院選:共産と共闘、民主に異論…25日トップ会談
毎日新聞 2015年09月25日 08時30分(最終更新 09月25日 09時50分)
http://mainichi.jp/select/news/20150925k0000m010092000c.html
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