季節は晩秋から初冬へ向かうなか、
冷たく乾いた空気も暖まるような柔らかな光が集う。
1982年晩秋 芦野公園
西日本の災害復興もそうだが、
そろそろ、メガポリスの水瓶の方も心配になるこの連続猛暑。
ささやかながら、一服の清涼を献上する。
地吹雪の里にも、穏やかに津々と降る雪もある。
2018年睦月 飯詰 E5
そう、最後の日は朝から雪に見舞われた。
その雪と津鉄のDL復活の吉報を北海道の友人が知らせてくれたので、
最終日の半分は、ここ津鉄に割いた。
深々と降る雪。
何もかも白く覆い尽くす。
まるで何もないかのように・・・。
そろそろ自分の人生もリセットか?
ましろな雪に問いかける。
2018年 睦月 飯詰にて
汽車が来るまで、駅の待合室は暖を取りながらまったりと空気が流れる。
鉄道や駅が生活の線上に在った時代。
鉄道が生活物資や生活者を運び、
ひとびとの生活に密接に寄り添っていた時代。
1983年冬 金木駅
新幹線並走区間という名の下に三セク化された東北本線の一部、IGRいわて銀河鉄道。
しかし、少子化の現代においてJR東日本の旅客通過列車のの通行料、
そして北海道を中心とした貨物の大動脈としての施設使用料で大きく賄っていることは言うまでもないこと。
国鉄時代から連綿と続く資産を受け継ぎながらも、利用者に対するサービス向上の一環で駅施設はリニューアルしつつある。
岩手川口駅も駅本屋を改装工事中だった。
夏とはいえ重たい雲に薄暗さが残る中、上り一番電車がやってくる。
構内は、国鉄時代の面影を残すというよりは、寧ろユーザーたる日本貨物鉄道の
長大編成を抑止退避させる有効長確保のため広々としているわけだ。
そして、朝夕の駅の日常だが電車時間のちょっと前に自動車によって送られてきた学生たちが
到着の2両編成電車に乗り込む。
かつて、6、7両の客車を連ねていた東北本線の朝晩の各駅停車の風情は微塵も残っていない。
2017年6月 IGRいわて銀河鉄道 岩手川口駅