今日は、明晩に夜会が設定されているため変則アップで。
開発駅のホームに戻る。
そろそろ学生諸君の下校時間である。
この一対のレールの上を、毎日往って帰っての繰り返し。
春夏秋冬、波のような繰り返し。
今までもずっとそうであったように、
今日も何事もなく日常の帰宅風景がそこにある。
この子たちが、先ほどの年配の男女の年になってもずーっと、
変わらない日本のごくごく日常の風景であり続けて欲しいと思うのである。
次の百年も開発駅が此処にあり続けるように・・・。
2017年10月 上滝線 開発駅
今回の旅で一番拘ったのは、極力手持ちで撮ること。
原点に立ち返って、カメラワークをフレキシブルにして構図を作り過ぎず、
マンネリ写真の量産を防ぐ・・・。
結局、2台使いの数回を除いてほとんど手持ちを敢行した。
昼間の移動中に見つけていたたわわに実を付けた大きな柿の木。
望遠系のズームを装着しての切り取りスケッチ。
こんな時はギラリと光らせたかった東急からの新参者の時は翳って、
地鉄オリジナル車が来たときは柔らかな陽光が良い感じに差してくれ。
今回の旅一番のスケッチが残せた。
2017年秋 上滝線 布市~開発
北陸編を小休止して最新ネタを。
昨晩より深秋の軽井沢へ。
もちろん紅葉狩り観光が主目的だが、ちょっとした鉄ネタを仕込んで・・・。
ぐっと冷え込む秋の夜空に浮かぶ寒月と楓。
澄んだ空気を満喫する。
そして今朝ゆっくり目に朝食を摂ってホテルを出発。
146号線で峰の茶屋を過ぎて北軽井沢地区に入る。
そして北軽中心地の信号を曲がった先にその建物はひっそりと佇む。
短く敷かれた線路の上をゴトゴトいいながら今にもL形機関車に牽かれた客車と貨車のミキストが現れそうな雰囲気。
一度訪れてみたかった、草軽電鉄北軽井沢駅駅舎である。
奇しくもこの高原電車が廃止されたのは、電関人が生まれた1961年のこと。
まさにピークを迎えた高原の紅葉を色づかせるひんやりした高原の空気の中で、
遠い草軽電鉄の時代に暫し想いを馳せるのだった。
2017年深秋 軽井沢にて
地方では、駅の利用者はほとんどが顔見知り。
別々に現れたご年配の男女。
身の回りの事などひとしきり話の花が咲き、
到着した富山行の電車にそろって乗車。
電車は人と人も繋ぐ。
2017年10月 開発駅
もう少しで100歳になる開発(かいほつ)駅。
基本の駅施設は大正10年よりほとんど変わっていないようだ。
今まで何人の利用客が腰かけたのか、温もりのある木製のベンチの威厳。
厳しい気象条件下で黙々と歳月を経てきた年輪を見るよう。
木製のラッチに同化しそうな鉄製集札箱もまた大事なこの駅の生き証人。
元は有人駅なので、時代は下るのであろうがこのような設備を見るにつけ都会の子どもらに
「切符」なる存在を知らない世代がやがて登場するのだろうと感慨に耽る。
昭和に入って造られた、交換施設のひとつである側線ホームはとうに使われなくなったが
こうして近隣の住民に丹精される花の園として第二の人生を謳歌する。
上滝線は、市内線からの直通でLRTの構想もあって現在の姿は近い将来変わってしまうかもしれない。
しかとその約100歳になる駅の記憶をココロに刻んでおくことにする。
2017年10月 地鉄上滝線 開発駅