もう一時代前の話。
冬の客車列車の暖房は機関車側のボイラーで水を焚いてその蒸気を客車に供給するシステム。
なので、急客機と呼ばれる機関車は必ずSG(蒸気ボイラー)を積んでいた。
その冬の風物詩であるスチームを濛々と上げるシーンが見たくて山陰旅行の帰り道下関駅に寄る。
荷物列車の運用に就く浜松区のEF58167号機は、運転所から上がってきたときには既にスチームを吹いて準備万端。
そしてゆっくりと荷物列車の先頭に連結。
有り余るスチームが深夜のホームに立ち込める。
これから山陽路を駆け上がる急客機の逞しい冬の姿。
1978年1月 下関駅