・人間が、旅の途中で、ほかの旅人に出会うことは重要な体験です。私は日本語の「出会い」という言葉が、とても好きなのですが、それは「出会い」には、狭い自己の殻から出て、心を開いて相手に会うという意味があるからです。
・父は、私たち子供に向かって、優しく言いました。
「確かに危ないことだけれど、これは人間の命、神の教えにかかわることだ。国家が自ら、弱い人、無力な人を選んで殺していくなどということは、絶対に認めてはいけない。だから、私たちは生死をかけてでも、反対していかなければならない」
・キリスト教の祈りの特徴
1) 感謝の祈り
2) 賛美の祈り
3) 願いの祈り
・フランシスコ・ザビエルの伝記に行き当たった時、私は何かの導きを意識しないではいられませんでした。
・私の好きな言葉(ルカ福音書)
「今泣いている人々は、幸いである。あなたがたは笑うようになる」
「悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある」
・シェーラー
1) 持続性 ある価値がずっと続いて存在する時、つまり持続性があればあるほど、その価値は高いと言えます。愛の価値を例に引けば、成熟した愛には必ず持続性があります。
2) 満足の深さ その価値を選択することで生み出される満足感が深ければ深いほど、その価値は高いと言えましょう。
・ガブリエル・マルセル「二十世紀のソクラテス」とも言われた偉大なフランスの哲学者
1) 問題と神秘
「問題」というのは、全体を客観的に眺めて、何であるかが分かればハウ・ツーで解決できるような問いかけですが、この世にはもっと深い次元があります。それが「神秘」です。神秘は、問題のように解決できない以上、人間のコントロール下に置くこともできません。
2) 存在と所有
何を持つかということの代わりに、自分自身がどんな人間であるかということの方に重点を置く生き方。所有よりも存在。
3) 内面への道
年を重ねるに従い、自分の内面に目を向けることの方が、大切になってきます。
4) 希望の哲学
日常的希望と根源的希望とを区別しました。
日常的希望とは「明日の試験にパスしますように」など
根源的希望というもは、基本的に未来にむかって希望に満ちている人であるかどうか。
中年期からますます大切になるのは、根源的希望。未来に向かって、常に希望を抱くことが大切なのです。
5) 愛と生と永遠
「誰かを愛すれば、その相手の永続性を希望するようになる」
・死とは将来に起こる問題ではなく、今日直視しなければならない重要な課題なのです。
・中年期の「八つの危機」
1) 時間意識の危機
2) 自分の役割意識の危機
3) 対人関係の危機
4) 価値観の危機
5) 思いわずらう危機
6) 平凡な人生の危機
7) 死に直面する危機
8) 真面目になりすぎる危機
・人間には三つの年齢
生活年齢(歳)、生理年齢(健康状態)、心理年齢(自分で選択できる年齢)
・「第三の人生」への六つの課題
1) 手放す心を持つ
2) 許しと和解
3) 感謝の表明
4) さよならを告げる
5) 遺言状を作成
6) 自分なりの葬儀方法を考える
・いつも新たな冒険に立ち向かう若々しい精神を忘れずに毎日の生活に取り組んでいただきたい。
・アルフレッド・デルプ神父(37歳でヒトラーによってベルリンで処刑された)
「もし一人の人間によって、少しでも多くの愛と平和、光と真実が世にもたらされたなら、その一生には意味があったのである」
・「死へのプロセス」六段階説
1) 否認
2) 怒り
3) 取り引き
4) 抑鬱
5) 受容
6) 期待と希望(6段階は著者、5つまではキューブラ・ロス)
私自身の経験によれば、特に死後の生命を信じる患者の場合は、さらに進んで、永続性への「期待と希望」という第六の段階に達することが多いのです。
・「悲嘆のプロセス」の十二段階
1) 精神的打撃と麻痺状態
2) 否認
3) パニック
4) 怒りと不当惑
5) 敵意とうらみ(ルサンチマン)
6) 罪意識
7) 空想形成、幻想
8) 孤独感と抑鬱
9) 精神的混乱とアパシー(無関心)
10) あきらめ-受容
11) 新しい希望-ユーモアと笑いの再発見
12) 立ち直りの段階-新しいアイデンティティの誕生
・アメリのの著述家 ウィル・デューランド
「大きな苦しみを受けた人は、うらむようになるか、やさしくなるかのどちらかである」
・「死」の四つの側面
1) 心理的な死(生きる喜びを失う)
2) 社会的な死
3) 文化的な死
4) 肉体的な死
・「望ましいホスピス・ボランティア像」
・良い聴き手であり、話したくないときも黙ってそばにいてくれる人
・ともに笑ったり、泣いたりしてくれる人
・秘密を守り、信頼に値する人
・偏見を持たず、寛大な人
・自分の限界をわきまえて、生き生きと生活を楽しんでいる人
・哲学者の考察(死後の生命について)
・ソクラティス・プラトンの霊魂不滅説
・人間の潜在的能力の無限の義務
文豪ゲーテ
「来世に希望を持たぬ人は、この世ですでに死んでいるようなものだ」
・愛と不死性
「人を愛するとは、『愛しい人よ、あなたは決して死ぬことはありまsん』と言うことだ」(ガブリエル。マルセルの有名な言葉)
・パスカルの「賭け」
「信じれば全てを手に入れることができ、そのことで失うものは何もないのだから、死後の永遠の生命を信じる決断の方に賭けるべきだ」
・ユーモアには、死への過剰な恐怖や不安を和らげたり、緊張をほぐして、猪狩の感情を沈め、人生の苦悩のさなかにあっても、自分を客観視して笑い飛ばせる効用があります。
・愛と思いやりから生まれるユーモアの話題には、どんな内容がふさわしいでしょうか。私は、自己風刺が、一番ぴったりだと思います。真に内的な自由を獲得した人だけが、自分の失敗や弱点を客観視して、おおらかに自分自身を笑うことができます。
・開かれた心で他国の文化に接し、視野を広げる体験に挑戦していただきたい。
・愛情で結ばれた人々は、お互いに闘わなければならない。それは相手を倒すためではなく、相手に、新しい挑戦を与え合い、それによって、さらに高い境地の友情を培うために、と言うことでした。(実存哲学者 カール・ヤスパー「愛ゆえの闘い」)
・多くの人が、「私は何年間も、主人の母を介護しているのですが、一度もありがとうと言ってくれません。そのことが一番辛いのです」
私たちも、身近な小さなことからありがとうという習慣を身につけましょう。私はそれが、この社会に温かい心と心の輪を広げて行く妙薬だと考えています。
感想;
死を考えることはまさに今の生をより有意義なものにするとのことです。
それを病気して実感しました。
それとユーモアは両輪だそうです。
お薦めの本です。
日本が大好きで、日本を愛してくださった先生でした。
講演を3回ほど聴きました。
ユーモアに溢れるご講演でした。
この本を読むと、ユーモアとはどういうものか、そしてそれがとても大切なことを教えてくださっています。
ある方から教えてくださいました。
I love you more!
私はあなたを愛します。
アイ ラブ ユーモア
I love humor
私はユーモアを愛します。
ユーモアは愛から生まれてくるのです。
アルフォンス・デーケン講演会メモ 希望と生きがいを持つ & ユーモアは愛と思いやり
https://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/e/577ff78c51433b2239399306613c876e
・父は、私たち子供に向かって、優しく言いました。
「確かに危ないことだけれど、これは人間の命、神の教えにかかわることだ。国家が自ら、弱い人、無力な人を選んで殺していくなどということは、絶対に認めてはいけない。だから、私たちは生死をかけてでも、反対していかなければならない」
・キリスト教の祈りの特徴
1) 感謝の祈り
2) 賛美の祈り
3) 願いの祈り
・フランシスコ・ザビエルの伝記に行き当たった時、私は何かの導きを意識しないではいられませんでした。
・私の好きな言葉(ルカ福音書)
「今泣いている人々は、幸いである。あなたがたは笑うようになる」
「悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある」
・シェーラー
1) 持続性 ある価値がずっと続いて存在する時、つまり持続性があればあるほど、その価値は高いと言えます。愛の価値を例に引けば、成熟した愛には必ず持続性があります。
2) 満足の深さ その価値を選択することで生み出される満足感が深ければ深いほど、その価値は高いと言えましょう。
・ガブリエル・マルセル「二十世紀のソクラテス」とも言われた偉大なフランスの哲学者
1) 問題と神秘
「問題」というのは、全体を客観的に眺めて、何であるかが分かればハウ・ツーで解決できるような問いかけですが、この世にはもっと深い次元があります。それが「神秘」です。神秘は、問題のように解決できない以上、人間のコントロール下に置くこともできません。
2) 存在と所有
何を持つかということの代わりに、自分自身がどんな人間であるかということの方に重点を置く生き方。所有よりも存在。
3) 内面への道
年を重ねるに従い、自分の内面に目を向けることの方が、大切になってきます。
4) 希望の哲学
日常的希望と根源的希望とを区別しました。
日常的希望とは「明日の試験にパスしますように」など
根源的希望というもは、基本的に未来にむかって希望に満ちている人であるかどうか。
中年期からますます大切になるのは、根源的希望。未来に向かって、常に希望を抱くことが大切なのです。
5) 愛と生と永遠
「誰かを愛すれば、その相手の永続性を希望するようになる」
・死とは将来に起こる問題ではなく、今日直視しなければならない重要な課題なのです。
・中年期の「八つの危機」
1) 時間意識の危機
2) 自分の役割意識の危機
3) 対人関係の危機
4) 価値観の危機
5) 思いわずらう危機
6) 平凡な人生の危機
7) 死に直面する危機
8) 真面目になりすぎる危機
・人間には三つの年齢
生活年齢(歳)、生理年齢(健康状態)、心理年齢(自分で選択できる年齢)
・「第三の人生」への六つの課題
1) 手放す心を持つ
2) 許しと和解
3) 感謝の表明
4) さよならを告げる
5) 遺言状を作成
6) 自分なりの葬儀方法を考える
・いつも新たな冒険に立ち向かう若々しい精神を忘れずに毎日の生活に取り組んでいただきたい。
・アルフレッド・デルプ神父(37歳でヒトラーによってベルリンで処刑された)
「もし一人の人間によって、少しでも多くの愛と平和、光と真実が世にもたらされたなら、その一生には意味があったのである」
・「死へのプロセス」六段階説
1) 否認
2) 怒り
3) 取り引き
4) 抑鬱
5) 受容
6) 期待と希望(6段階は著者、5つまではキューブラ・ロス)
私自身の経験によれば、特に死後の生命を信じる患者の場合は、さらに進んで、永続性への「期待と希望」という第六の段階に達することが多いのです。
・「悲嘆のプロセス」の十二段階
1) 精神的打撃と麻痺状態
2) 否認
3) パニック
4) 怒りと不当惑
5) 敵意とうらみ(ルサンチマン)
6) 罪意識
7) 空想形成、幻想
8) 孤独感と抑鬱
9) 精神的混乱とアパシー(無関心)
10) あきらめ-受容
11) 新しい希望-ユーモアと笑いの再発見
12) 立ち直りの段階-新しいアイデンティティの誕生
・アメリのの著述家 ウィル・デューランド
「大きな苦しみを受けた人は、うらむようになるか、やさしくなるかのどちらかである」
・「死」の四つの側面
1) 心理的な死(生きる喜びを失う)
2) 社会的な死
3) 文化的な死
4) 肉体的な死
・「望ましいホスピス・ボランティア像」
・良い聴き手であり、話したくないときも黙ってそばにいてくれる人
・ともに笑ったり、泣いたりしてくれる人
・秘密を守り、信頼に値する人
・偏見を持たず、寛大な人
・自分の限界をわきまえて、生き生きと生活を楽しんでいる人
・哲学者の考察(死後の生命について)
・ソクラティス・プラトンの霊魂不滅説
・人間の潜在的能力の無限の義務
文豪ゲーテ
「来世に希望を持たぬ人は、この世ですでに死んでいるようなものだ」
・愛と不死性
「人を愛するとは、『愛しい人よ、あなたは決して死ぬことはありまsん』と言うことだ」(ガブリエル。マルセルの有名な言葉)
・パスカルの「賭け」
「信じれば全てを手に入れることができ、そのことで失うものは何もないのだから、死後の永遠の生命を信じる決断の方に賭けるべきだ」
・ユーモアには、死への過剰な恐怖や不安を和らげたり、緊張をほぐして、猪狩の感情を沈め、人生の苦悩のさなかにあっても、自分を客観視して笑い飛ばせる効用があります。
・愛と思いやりから生まれるユーモアの話題には、どんな内容がふさわしいでしょうか。私は、自己風刺が、一番ぴったりだと思います。真に内的な自由を獲得した人だけが、自分の失敗や弱点を客観視して、おおらかに自分自身を笑うことができます。
・開かれた心で他国の文化に接し、視野を広げる体験に挑戦していただきたい。
・愛情で結ばれた人々は、お互いに闘わなければならない。それは相手を倒すためではなく、相手に、新しい挑戦を与え合い、それによって、さらに高い境地の友情を培うために、と言うことでした。(実存哲学者 カール・ヤスパー「愛ゆえの闘い」)
・多くの人が、「私は何年間も、主人の母を介護しているのですが、一度もありがとうと言ってくれません。そのことが一番辛いのです」
私たちも、身近な小さなことからありがとうという習慣を身につけましょう。私はそれが、この社会に温かい心と心の輪を広げて行く妙薬だと考えています。
感想;
死を考えることはまさに今の生をより有意義なものにするとのことです。
それを病気して実感しました。
それとユーモアは両輪だそうです。
お薦めの本です。
日本が大好きで、日本を愛してくださった先生でした。
講演を3回ほど聴きました。
ユーモアに溢れるご講演でした。
この本を読むと、ユーモアとはどういうものか、そしてそれがとても大切なことを教えてくださっています。
ある方から教えてくださいました。
I love you more!
私はあなたを愛します。
アイ ラブ ユーモア
I love humor
私はユーモアを愛します。
ユーモアは愛から生まれてくるのです。
アルフォンス・デーケン講演会メモ 希望と生きがいを持つ & ユーモアは愛と思いやり
https://blog.goo.ne.jp/egaonoresipi/e/577ff78c51433b2239399306613c876e
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