「『将棋世界』7月号 実戦に役立つ5手7手詰 その4」の続きです。
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「『将棋世界』7月号 実戦に役立つ5手7手詰 その2 【解答】」
「『将棋世界』7月号 実戦に役立つ5手7手詰 その3」
「『将棋世界』7月号 実戦に役立つ5手7手詰 その3 解答① (勝手さんへの挑戦状)」
「『将棋世界』7月号 実戦に役立つ5手7手詰 その3 解答② (勝手さんへの挑戦状)」

初形を見ると、なんとなく、「桂の吊るし詰」で「馬が邪魔」じゃあないのかなと思います。で、初形から馬を失くすと……「なるほど」となるわけです。
で、取りあえず馬を失くす、馬を捨ててみましょう。▲2三馬には△1一玉の一手で、そこで▲1二馬と捨てます。これに△1二同飛は▲2三桂で詰みなので、△1二同玉(途中図1)とします。

この図は、初図から馬が消えた局面です。実戦だと大損なのですが、強力な馬がいない方が良いというのが詰将棋の面白いところです。
途中図1からは、桂を打って跳ねるだけです。

【詰手順】
▲2三馬△1一玉▲1二馬△同玉▲2四桂△1一玉▲2三桂不成まで、7手詰

初手▲1六歩は打ち歩詰です。
打ち歩詰回避の手段としては、
①攻め駒を捨てて攻撃力を減らす
②攻め駒を捨てて玉の包囲網を解く
③玉方の駒を呼び込んで打ち歩詰の地点を守備力を強化させる
④玉方の駒を移動させて玉の逃げ道を作らせる
などがありますが、初手で▲2六角と捨てるのは△2六同歩で4六の飛車の利きを遮断できます(①~④のいずれとも微妙に違います)が、今度は3五の馬の利きが通ってしまい、やはり▲1六歩が打ち歩詰となってしまいます。
そこで、▲1六飛と飛車の方を捨ててみます。△1六同玉には▲1七歩△1五玉(途中図2)と押さえるよりありません。

初図と比べると、玉の頭(1六の地点)を押さえているのが、飛車から歩に変わって、攻撃力が減少しています。なので、①の効果と考えられますが、実は違います。1七に歩が居るというのが大切なのです。
途中図2で▲2六角△同歩(途中図3)と捨ててみると

今度は、1七の歩を突いて詰ますことができます(突き歩詰)。(詰め上がり図は省略)
先述した①~④のどれにも属さない手法の、歩の設置からの突き歩詰という手筋でした。
と言っても、私は専門家ではないので、①~④の分類もいい加減ですし、「歩の設置からの突き歩詰」が珍しいのかもよく分かりません。
でも、気持ちが良いので星印(三重丸)を付けました。
【詰手順】
▲1六飛△同玉▲1七歩△1五玉▲2六角△同歩▲1六歩まで、7手詰
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で、取りあえず馬を失くす、馬を捨ててみましょう。▲2三馬には△1一玉の一手で、そこで▲1二馬と捨てます。これに△1二同飛は▲2三桂で詰みなので、△1二同玉(途中図1)とします。


この図は、初図から馬が消えた局面です。実戦だと大損なのですが、強力な馬がいない方が良いというのが詰将棋の面白いところです。
途中図1からは、桂を打って跳ねるだけです。

【詰手順】
▲2三馬△1一玉▲1二馬△同玉▲2四桂△1一玉▲2三桂不成まで、7手詰

初手▲1六歩は打ち歩詰です。
打ち歩詰回避の手段としては、
①攻め駒を捨てて攻撃力を減らす
②攻め駒を捨てて玉の包囲網を解く
③玉方の駒を呼び込んで打ち歩詰の地点を守備力を強化させる
④玉方の駒を移動させて玉の逃げ道を作らせる
などがありますが、初手で▲2六角と捨てるのは△2六同歩で4六の飛車の利きを遮断できます(①~④のいずれとも微妙に違います)が、今度は3五の馬の利きが通ってしまい、やはり▲1六歩が打ち歩詰となってしまいます。
そこで、▲1六飛と飛車の方を捨ててみます。△1六同玉には▲1七歩△1五玉(途中図2)と押さえるよりありません。


初図と比べると、玉の頭(1六の地点)を押さえているのが、飛車から歩に変わって、攻撃力が減少しています。なので、①の効果と考えられますが、実は違います。1七に歩が居るというのが大切なのです。
途中図2で▲2六角△同歩(途中図3)と捨ててみると

今度は、1七の歩を突いて詰ますことができます(突き歩詰)。(詰め上がり図は省略)
先述した①~④のどれにも属さない手法の、歩の設置からの突き歩詰という手筋でした。
と言っても、私は専門家ではないので、①~④の分類もいい加減ですし、「歩の設置からの突き歩詰」が珍しいのかもよく分かりません。
でも、気持ちが良いので星印(三重丸)を付けました。
【詰手順】
▲1六飛△同玉▲1七歩△1五玉▲2六角△同歩▲1六歩まで、7手詰